弁護士に向く人、法務部員に向く人
企業法務の現場で長年働く著者が、弁護士と法務部員それぞれに求められる能力・性格の違いを実務観で整理します。進路に迷う方やキャリア設計の参考に。
本記事は「現場で役立つ視点」を優先し、単に能力一覧を並べるのではなく、実務で見えてくる適性の違いを分かりやすく解説します。
弁護士の「超・専門職的」すごさ
弁護士のすごさは、一言でいえば「プロフェッショナルの極み」です。
例えば訴訟案件。こちらが提示した「10の事実」を、100の主張にまで膨らませてくれる論理展開。もう、特殊能力のようなものです。
そして彼らは、決して手を抜きません。こちらが「80点くらいで十分ですよ」と言っても、黙々と120点を出してくる。「徹底的にやり切る」姿勢に、法務部員として何度も感服させられました。
(弁護士との実務的な付き合い方については、運用のコツや期待値合わせをまとめたガイドも参考になります:弁護士との信頼関係構築の実務例)。
法務部員に求められる「現実感と柔軟性」
一方で、法務部員に向いているのは少し違うタイプの人材です。完璧さよりも「現場で動ける解」を出すことが重要になる場面が多くあります。
- 社内調整が得意で、各部署との橋渡しができる
- 落としどころを見極める「現実感覚」がある
- 時に8割で良しとする「割り切り力」がある
- スピードと正確性のバランス感覚がある
現場判断の線引きや、いつ外部専門家にエスカレーションするかのタイミング判断が法務部の腕の見せ所です(「弁護士に確認するタイミング」についてのまとめも役立ちます:弁護士確認のタイミング解説)。
弁護士を目指す法務部員の方へ
近年は、企業法務から司法試験を目指す方も増えています。勉強する価値は大いにありますが、能力以外に「性格的適性」も重要です。
弁護士に求められるのは、論理的思考力や知識量だけではなく、圧倒的な粘り強さ・徹底力・そして時に空気を読まずにでも主張する精神的タフさ。
逆に言えば、それが性格的に合わない方が法務部で活躍することはまったく恥ではありません。法務部にも法務部独自のプロフェッショナリズムがあります。なお、法務の現場で ChatGPT 等を効率化に使う方法・テンプレ集も増えています(実務に落とす際の参考:法務で使えるChatGPTテンプレ集)。
最後に:違いを知ることが、進路の第一歩
法務部と弁護士、どちらが上というわけではなく、求められる能力や性格の「質」が違うだけです。自分の強み・働き方の好みを見極めることで、キャリア選択がより明確になります。
著者の経験が、あなたのキャリア選択にとって少しでも参考になれば幸いです。
\ChatGPTユーザー必読!/
『ChatGPT はじめてのプロンプトエンジニアリング』(本郷喜千 著)は、生成AIの指示出しスキル=プロンプトエンジニアリングをやさしく解説した入門書です。
「AIにどう指示すればうまく動いてくれるのか?」
「仕事を効率化する“言葉の魔法”を身につけたい!」
そんな方にぴったり。初心者でも実践できる豊富なプロンプト例とともに、体験型で学べます。
AI時代の必須スキルを、この一冊から始めてみませんか?
👇Amazonでチェックできます:

📘 法務部員にも実務で参考になる一冊です:
[…] 弁護士に向く人、法務部員に向く人 … […]