G検定って本当に必要?それとも資格商法?
生成AIやChatGPTが日々の業務に溶け込み始めた今、「AI関連の資格を取っておこうかな」と考える人は増えてきました。なかでもよく耳にするのが「G検定(ジェネラリスト検定)」。
私も最近、
「AI時代、仕事の棚卸しと再設計が必要だよな…」
「だったらG検定ぐらい持っていたほうが説得力あるか?」
と考えたことがきっかけで、本気で受験を検討しました。
でもちょっと立ち止まって、冷静に考えてみたんです。
G検定って何を学べるの?
G検定は、日本ディープラーニング協会(JDLA)が主催する民間資格。AI・ディープラーニングに関する基礎的な理解があるかを測る検定です。
- 機械学習・深層学習の概要
- AIの活用事例
- 倫理・法務・セキュリティなどの知識
- モデルの種類や仕組み(CNN, RNNなど)も出題対象
つまり、AI活用の”地図”をざっくり手に入れるような内容です。Pythonを書けなくてもOK。完全に文系でも受かります。
「受ける意味ある?」現場目線の冷静な検討ポイント
1. 【学びの観点】
「勉強になるか?」と聞かれたらYES。 とくにディープラーニングの考え方やAIモデルの基礎構造を把握しておくと、ChatGPTをはじめとする生成AIツールの「限界」や「得意・不得意」への理解が深まります。
法務部員なら、AI倫理やデータの取り扱いに関する基礎を抑えておくことはリスクマネジメント上も有益です。関連の実務的な指針・法務観点については、法務向けのAI新法や社内ルール整理の記事も参考になります(関連記事を文中リンクで参照しています)。
(参考記事:AI新法が変える法務実務のチェックリスト)
2. 【転職市場で売れるか?】
これだけで高く売れることはありません。 G検定を持っているだけでAI企業に転職できるかというと、かなり厳しいでしょう。実務スキル(開発経験、運用経験)が問われる世界では、G検定は”入口”でしかありません。
ただし、
といった補足的な価値はあります。
3. 【資格商法なのか?】
受験料は13,200円(税込)と、そこまで高額ではありません。 ただし「G検定対策講座」などをセットで売っている業者は多く、そちらに数万円払うと教育ビジネスとしての”旨味”のある世界に巻き込まれる可能性はあります。
でもこれは”英検やTOEICの教材商法”と同じで、検定自体を責める話ではないでしょう。
結論:「学び直し」として割り切れるならアリ
つまり、キャリアに”伯をつける”ためというより、生成AI時代の素養としての位置づけで考えると納得感があります。
(体験的に有益だった点は別記事でまとめています:G検定を受けてよかった3つの理由(実務で活きるポイント))
こんな人には向いている
今後、法務×AIの世界でも「AIをわかっている人」が当たり前になっていくかもしれません。そのときに、「G検定ぐらいは持ってますよ」と言えるかどうか。この”軽い一歩”が、意外に将来の布石になることもあるかもしれません。
書籍のおすすめ

📘 生成AIのリスクを扱うなら、技術の基礎理解は不可欠。
非エンジニアでもわかりやすく学べるG検定テキストがおすすめです。
【AIリテラシー本】ディープラーニングG検定公式テキスト 第3版(JDLA監修)
