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【2026年改正動向】個人情報保護法の3年ごと見直しで企業が今から準備すべきこと|Legal GPT
法令・制度のアップデート

【2026年改正動向】個人情報保護法の3年ごと見直しで
企業が今から準備すべきこと

PPCが公表した「制度改正方針」を徹底解説。課徴金導入、子どもデータ保護強化、AI開発の同意緩和など——改正12項目の実務インパクトと、法務・情シスが今すぐ動くべきチェックリストを整理しました。

最終更新:2026年2月24日 著者:Legal GPT 編集部 読了目安:15分

📌 この記事で分かること

  • 2026年1月9日にPPCが公表した「制度改正方針」のポイント全12項目
  • 企業実務に影響が大きい5大改正論点の詳細と対応の方向性
  • 法案成立→施行までのロードマップと、今すぐ始められる「先回り対応」チェックリスト

1. なぜ今、個人情報保護法が見直されるのか

現行法の見直し経緯

個人情報保護法には、「施行後3年ごとに検討を加え、必要な措置を講ずる」という見直し条項が設けられています(令和2年改正法 附則第10条)。2022年4月に全面施行された現行法は、2025年4月で施行から3年を迎え、すでに2023年11月から個人情報保護委員会(PPC)による検討が進められてきました。

当初は2025年の通常国会への法案提出が想定されていましたが、生成AIへの対応や課徴金制度の設計などの論点が複雑化し、見送りとなりました。

そして2026年1月9日、PPCはついに「個人情報保護法 いわゆる3年ごと見直しの制度改正方針」を公表しました。PPC文書では、政府全体のデータ利活用政策(令和7年6月13日閣議決定「データ利活用制度の在り方に関する基本方針」等)との整合のもと、改正案の早期提出を念頭に検討を加速する方針が示されています。今後の法案提出時期や成立時期は、国会審議の進捗により変動する可能性があります。

⚠️ 本記事の位置づけに関するご注意 本記事は2026年1月9日公表の「制度改正方針」をベースに解説しています。法案の条文はまだ確定しておらず、国会審議の過程で修正される可能性があります。現行法と将来見通しを明確に分けて記載していますが、具体的な実務対応は法案成立後のガイドライン等もあわせてご確認ください。

2. 制度改正方針の全体像──4つの柱と12の改正項目

制度改正方針ベース(法案未確定)

今回の制度改正方針は、「緩和」と「強化」を併せ持つ点が最大の特徴です。データ利活用を促進しつつ、リスクの高い領域では規制を厳格化するという、バランスのとれた構造になっています。

PPCが示した4つの柱は以下の通りです。

I
適正なデータ利活用の推進
II
リスクに適切に対応した規律
III
不適正利用等の防止
IV
規律遵守の実効性確保

これら4つの柱のもと、主要な改正論点を以下の一覧表で整理します。

📝 表の見方について 以下の「12項目」は、PPCの制度改正方針に記載された主要論点を、実務上の理解しやすさのため当サイトで再整理したものです。PPC本文の章立て・記載順とは一部対応関係が異なります。また、PPC本文では「引き続き検討」とされた事項(漏えい等報告の合理化等)も含まれています。
# 改正項目 方向性 企業影響
統計作成等(AI開発含む)目的の同意不要化 I 緩和
本人の意思に反しない取扱いの同意例外新設 I 緩和
生命・公衆衛生向上等の同意例外要件緩和 I 緩和
顔特徴データ等の規律強化 II 強化
委託先の義務見直し II 強化
漏えい等発生時の本人通知義務の緩和 II 緩和
子どもの個人情報保護の強化 II 強化
不適正利用・不正取得の規律拡張 III 強化
オプトアウト提供先の確認義務 III 強化
第三者提供の違法化拡大 III 強化
課徴金制度の導入 IV 強化
命令要件の見直し・罰則強化 IV 強化

全体として、利活用領域(柱I)では規制を緩和し、保護領域(柱II〜IV)では規制を強化するという明確な方向性が読み取れます。特に企業にとってインパクトが大きいのは、課徴金の導入、子どもデータ保護の強化、AI開発の同意緩和の3点です。

3. 企業影響が大きい5大改正ポイント【詳細解説】

3-1. 課徴金制度の導入——「後から対応すればいい」が通用しなくなる

制度改正方針ベース(法案未確定)

今回の改正で最も大きなインパクトを持つのが、課徴金制度の導入です。現行法では、PPC(個人情報保護委員会)が勧告・命令を行い、命令違反に対して刑事罰を科すという仕組みですが、勧告→命令→罰則という段階的プロセスでは迅速な対応が難しいという課題がありました。

改正方針では、悪質な違反行為に対して、命令を経ずに直接課徴金を賦課できる仕組みの導入が示されています。不当に取得した個人情報の販売などで得た収益を徴収する趣旨で、対象は被害が大きな事案に限定される見込みです。

なお、制度改正方針では、課徴金の対象違反は不適正利用・不正取得・違法な第三者提供等の一定類型に限定する方向が示されています。独占禁止法の課徴金制度と類似した「違反行為の経済的誘因を小さくすることで抑止する」仕組みが想定されており、あらゆる違反に一律にかかるものではありません。

現行制度 改正後(見込み)
エンフォースメント 勧告 → 命令 → 命令違反で刑事罰 勧告 → 命令(要件緩和)
+ 課徴金(直接賦課)
金銭的制裁 なし(罰金のみ) 違法行為で得た収益を徴収
命令の発動要件 重大な権利利益侵害の事実が発生 侵害が切迫している場合にも発動可能

これは企業にとって「コンプライアンス対応を先送りしてきたツケ」が直接的に経済的制裁として跳ね返ってくることを意味します。「指摘されてから直せばいい」という姿勢は、もはやリスクそのものです。

3-2. 子どもの個人情報保護——16歳未満の同意取得が明文化

制度改正方針ベース(法案未確定)

現行法には、子どもの個人情報に関する明文の上乗せ規定がなく、PPCのQ&Aで「12歳から15歳までの年齢以下の子どもについて、法定代理人等から同意を得る必要がある」と示されるにとどまっていました。

改正方針では、以下のポイントが明示されています。

📘 子どもデータ保護の改正ポイント16歳未満の本人に対する同意取得や通知は、法定代理人を対象とすることを法律レベルで明文化
• 子どもの保有個人データの利用停止等請求の要件を緩和(請求しやすくする)
• 子ども本人の最善の利益を優先して考慮すべき旨の責務規定を新設

なお、「16歳未満」という年齢基準は、EUのGDPR(一般データ保護規則)が加盟国により13〜16歳と幅を持たせていること、米国のCOPPA(児童オンラインプライバシー保護法)が13歳未満を対象としていることとの比較で読むと、国際的な規制トレンドとの整合性が見えてきます。日本の民法上の成年年齢(18歳)との関係も含め、今後の政省令・ガイドラインで「16歳」の具体的な適用範囲が詰められる見込みです。

3-3. AI開発のための同意規律の緩和——統計作成等目的の特例

制度改正方針ベース(法案未確定)

生成AIの急速な普及を受け、統計作成等(AI開発を含む)を目的とする個人データの利用・第三者提供について、一定の条件下で本人同意を不要とする特例が設けられる方針です。

具体的には、以下の条件が想定されています。

✅ 同意不要の条件(想定) • 提供元・提供先の一定事項(氏名・名称、統計作成等の内容等)の公表
• 統計作成等のみを目的とした提供である旨の書面による合意
• 提供先における目的外利用および第三者提供の禁止

これは、従来「委託」として整理せざるを得なかった生成AI利用を柔軟化するもので、ユーザー企業が入力した個人データをAIベンダーがモデル学習に使えるようになる可能性があります。ただし、著作権や営業秘密、秘密保持契約上の制約は引き続き検討が必要です。

3-4. 委託先の義務見直し——責任の所在がより明確に

制度改正方針ベース(法案未確定)

DXの進展に伴い、個人データの取扱いを実質的に第三者に依存するケースが拡大しています。現行法では、委託を受けた事業者に直接適用される明示的な義務は限定的でした。

改正方針では、委託先に対して以下のような義務が新設される方向です。

義務の種類 内容
安全管理措置 委託された個人データ等に関する安全管理措置の義務化
従業者監督 委託先の従業者に対する必要かつ適切な監督の義務化
再委託管理 再委託先に対する必要かつ適切な監督の義務化
個人データ等の適正な取扱い 委託された個人データ等に対する不正利用等の禁止

クラウドサービスの利用やBPO(業務委託)を多用する企業にとって、サプライチェーン全体でのデータ管理体制の再構築が不可避です。

3-5. 漏えい時の本人通知義務の緩和——合理化の方向へ

制度改正方針ベース(法案未確定)

現行法では、漏えい等報告と本人通知がセットで義務づけられていますが、改正方針では、本人の権利利益の保護に欠けるおそれが少ない場合は、本人への通知義務を緩和する方針が示されました。

たとえば、社内識別子(ID)など、漏えいした情報の取得者においてそれ単体ではおよそ意味を持たない情報のみが漏えいした場合に、代替措置(公表等)による対応を認める方向です。

ただし、漏えい等報告の合理化(PPC報告の免除等)については検討が継続されることとなり、今回の改正では大幅な変更は見送られています。

改正案で通知義務が一部緩和されるとはいえ、現行法のルールを無視してよいわけではありません。速報・確報のフローや、ウェブスキミング対応の現行実務は今後も引き続き重要です。まずは現行法の全体像を確認しておきましょう。

📚 関連記事(Legal GPT)
個人情報保護法の実務完全ガイド【2025年最新版】──漏えい時の速報・確報の実務フローを詳解

4. 法案成立から施行までのロードマップ

今後のスケジュール見通し

前回の令和2年改正のスケジュールを参考に、今回の改正のロードマップを整理すると以下のようになります(あくまで過去実績ベースの見通しであり、確定情報ではありません)。

2026年1月9日(済)
PPCが「制度改正方針」を公表
2026年通常国会(1月〜6月)
改正法案の提出・審議(提出時期は国会審議の進捗による)
法案成立後〜
施行令・施行規則の整備、ガイドライン・Q&A改訂
成立から1〜2年後(過去実績ベース)
改正法の施行(政省令・ガイドライン整備状況による)
施行後
分野別ガイドライン・Q&Aの改訂
⚠️ 施行時期の断定は時期尚早 「2027年施行」「2028年施行」などの断定は現時点ではリスクがあります。法案の国会審議・成立時期、施行令・規則の策定スケジュールはいずれも流動的です。本記事では、前回の令和2年改正(法案成立から約2年で施行)の実績をベースに見通しを示していますが、今回の改正で同じスケジュールが踏襲される保証はありません。

5. 今すぐ始める「先回り準備」チェックリスト

法改正が施行されてからでは、社内規程の修正やシステム対応が間に合いません。以下のチェックリストで、今の段階からできる準備を整理しました。

📋 先回り対応チェックリスト

  • データマッピングの再実施:どのルートで個人データを取得し、誰に提供しているか。特に子どもデータ、外部委託先へのデータフロー
  • 委託先管理規程の棚卸し:委託先の安全管理措置・再委託管理が改正後の要件を充たすか確認
  • プライバシーポリシーの「可読性」向上:専門用語を排した分かりやすい表示への改訂準備
  • AI利用規程の策定・見直し:改正を待たずに「不適正利用」を防ぐ社内ガイドラインの作成
  • Cookie・タグ管理の実態把握:外部送信規律(電気通信事業法)との整合性も含め、自社のトラッキング状況を可視化
  • オプトアウト提供の有無確認:該当がある場合、提供先確認義務の強化に備えた運用設計
  • 漏えい対応規程の確認:現行の速報・確報フローが機能しているかのセルフレビュー
  • 経営層向け説明資料の準備:法務→情シス→マーケの橋渡しとなるサマリの作成
  • 課徴金リスクの試算:自社データの取扱規模から、課徴金の潜在リスクを概算

上記チェックリストの実行にあたって、届出・コンプライアンス管理の効率化にはAIツールの活用が効果的です。法改正ごとの業務フローの見直しを自動化する実践ノウハウも参考にしてください。

📚 関連記事(Legal GPT)
ChatGPT×届出管理|法改正対応・業務効率化を実現する7つの実践ノウハウ

6. 既存の漏えい対応実務への影響

現行法(施行済み)

当サイトの「個人情報保護法の実務完全ガイド【2025年最新版】」でも詳しく解説していますが、2024年4月施行の施行規則改正により、ウェブスキミング対応として「個人データになる前の個人情報」も漏えい報告の対象に拡大されています。

今回の改正方針で示された本人通知義務の緩和は、この漏えい対応実務にも影響を及ぼします。しかし、重要なのは以下の点です。

💡 実務上のポイント • 「速報/確報」自体の実務は引き続き重要(PPC報告の免除は見送り)
• 本人通知の「緩和」はあくまで限定的な場面のみ
• 現場は”法改正待ち”ではなく、今は現行法で運用を整備することが先
• ウェブスキミング対策の技術的・法的対応は、今後の各論記事で深掘り予定

改正準備を「仕組み化」しませんか?

制度改正が施行されてから動くのでは、社内規程の修正やシステム対応が間に合いません。
今回の改正方針でも触れられている「ガバナンスの構築」や「漏えい時の迅速な判断」を
今すぐ仕組化するために——Legal GPTのAIプロンプト集をぜひご活用ください。
現行法への対応はもちろん、将来の改正を見越したアップデートも随時反映予定です。

個人情報保護法 実務ガイド&プロンプト集を見る →

7. 今後のウォッチポイント——次にアクションが必要になるタイミング

今後、法改正が進むにつれて以下のタイミングで企業のアクションが必要になります。当サイトでは継続的にアップデート記事をお届けしますので、ブックマークの上、定期的にチェックしてください。

イベント 予想時期 企業がやるべきこと
法案の国会提出 2026年通常国会会期中(見込み) 条文の精読、自社への影響範囲の特定
法案成立 2026年通常国会会期中(見込み) 社内周知・経営層ブリーフィング
施行令・規則の策定 法案成立後〜 課徴金の算定基準など詳細ルールの把握
ガイドライン・Q&A改訂 政省令整備後 社内規程の改訂、運用マニュアル更新
改正法施行 成立から1〜2年後(過去改正の実績ベース) 新規律に基づく運用開始、研修実施

こうしたアクションを効率化するには、AIを活用した報告書・レポートの作成が有効です。改正動向の経営層向けサマリ作成にも応用できます。

📚 関連記事(Legal GPT)
【コピペ可】ChatGPTで法務報告書を”2時間→30分”に短縮する実践術──改正動向レポートにも応用可能

8. まとめ:「改正待ち」ではなく「改正準備」を

2026年1月9日のPPC制度改正方針は、個人情報保護法の歴史の中でも「緩和」と「強化」が最も大胆に同居した改正になりそうです。

法務・情報セキュリティ担当者に求められるのは、法案が確定するのを「待つ」ことではなく、改正方針をベースに自社の準備を「先に進める」ことです。

特に以下の3点は、改正の成否にかかわらず実施して損のない取り組みです。

✅ 改正を待たずに今すぐ始めるべき3つのこと 1. データフローの可視化:自社がどの経路で個人データを取得・提供しているかを棚卸し
2. 委託先管理の強化:クラウドサービスやBPOのデータ管理状況を再確認
3. 経営層への早期アラート:課徴金導入のインパクトを1枚サマリで共有

当サイトでは、今後も改正法案の国会審議の進捗、施行令・規則の策定状況、ガイドライン改訂など、最新情報を継続的にフォローしていきます。

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