情報更新日:2026年4月16日|法令基準日:改正雇用保険法(令和6年法律第26号・2028年10月1日施行予定)

本記事は、改正雇用保険法(令和6年5月10日成立)の内容に基づき作成しています。雇用保険適用拡大に伴う「週10時間基準」の実務的影響を、採用・シフト・契約設計の観点から整理しています。

2028年10月の雇用保険適用拡大により、被保険者の要件は「週20時間以上」から「週10時間以上」に引き下げられる。これは単なる保険手続きの変更ではなく、採用条件、シフト設計、契約区分の前提を見直す必要があることを意味する。本記事では、この「週10時間基準」が採用・シフト・契約設計にどのような影響を与えるかを、人事担当者の実務視点で整理する。

  • 週10時間基準とは何か——雇用保険適用拡大との関係
  • 影響を受けやすい企業・運用形態の一覧(副業・兼業を含む)
  • 採用・シフト・契約設計で見直すべき実務項目
  • 社会保険(健康保険・厚生年金)との適用基準の段差
  • 労働時間を形式的に切る発想のリスク
  • 業務委託化・外注化で対応しようとする場合の注意点
  • 企業が今すぐ確認すべき初動チェックリスト
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1. 週10時間基準が注目される背景

現行の雇用保険法では、被保険者となるための要件のひとつとして「1週間の所定労働時間が20時間以上」であることが求められている。これが2028年10月1日以降、「10時間以上」に引き下げられる。

この改正の背景には、短時間労働者の増加がある。総務省「労働力調査」(2023年)によれば、週間就業時間が20時間未満の雇用者数は約734万人にのぼり、そのうち週10時間以上20時間未満の者は約506万人とされている。こうした短時間労働者は、従来の制度では雇用保険の適用対象外であり、失業時や育児休業時のセーフティネットが機能しない状態にあった。

改正雇用保険法(令和6年法律第26号)は2024年5月10日に成立しており、週10時間基準への変更は確定事項である。施行日は2028年10月1日であり、新たに約500万人が雇用保険の被保険者に加わる見込みとされている。

確定事項と今後の詳細整理の状況

  • 法律で確定:週所定労働時間の要件が「20時間以上」から「10時間以上」に変更される(改正雇用保険法により成立済み)
  • 法律で確定:施行日は2028年10月1日
  • 改正法に基づく変更:被保険者期間の算定基準も「11日以上/80時間以上」から「6日以上/40時間以上」に引き下げる方向で整理されている
  • 改正法に基づく変更:失業認定基準も「1日4時間未満」から「1日2時間未満」に変更される方向で整理されている
  • 今後の詳細待ち:施行に向けた省令・通達レベルでの運用細則、届出手続きの具体的取扱い、複数就業者の取扱いに関する運用基準

2. 雇用保険適用拡大との関係

週10時間基準は、雇用保険適用拡大の中核をなす改正項目である。適用拡大の全体像については別記事で詳述しているため、ここでは採用・シフト・契約設計に関わるポイントに絞って整理する。

加入要件の変更

項目現行(2026年時点)改正後(2028年10月〜)
週所定労働時間20時間以上10時間以上
雇用見込み31日以上31日以上(変更なし)
被保険者期間の算定
(1か月カウント要件)
※離職日から遡って1か月ごとに区切り判定
賃金支払基礎日数11日以上
または労働時間80時間以上
賃金支払基礎日数6日以上
または労働時間40時間以上
失業認定における
就労日の基準
1日の労働時間4時間未満1日の労働時間2時間未満

注目すべきは、単に加入要件が緩和されるだけでなく、被保険者期間の算定基準や失業認定基準も連動して引き下げられる点である。週20時間を前提に設定されていた各種基準が、おおむね現行の2分の1に改正される構造となっている。

給付内容は現行の被保険者と同様

新たに適用対象となる週10時間以上20時間未満の労働者についても、基本手当(失業給付)、教育訓練給付、育児休業給付等の給付は現行の被保険者と同じ枠組みで支給される。短時間労働者向けに別建ての給付基準が設けられるわけではない。この点は、企業側の制度説明においても正確に伝える必要がある。

3. どの企業に影響するか

週10時間基準の影響は、パート・アルバイトを多く抱える企業に限らない。短時間勤務者の活用実態や契約構成次第では、幅広い業種・規模の企業に波及する。

影響を受けやすい企業・運用形態の一覧

企業類型・運用形態影響の内容
パート・アルバイト比率が高い企業
(小売、飲食、物流、介護等)
新たに雇用保険加入対象となる労働者が大量に発生する可能性がある。保険料負担の増加、届出事務の増大が見込まれる。
短時間シフト(1日2〜3時間等)が多い企業週10時間以上になるシフトパターンが存在するか再確認が必要。曜日ごとの勤務時間にばらつきがある場合は「所定労働時間」の算出方法にも留意が必要。
採用人数が多い業態
(季節労働、イベント、繁忙期対応等)
雇入れのたびに雇用保険の資格取得届が必要になるケースが増える。採用フロー・入社手続きの見直しが必要。
業務ごとに雇用区分を分けている企業「週20時間未満だから雇用保険は不要」という前提で設計された雇用区分が崩れる。契約書・就業規則の整合性を再点検する必要がある。
学生アルバイトを多く雇用する企業昼間学生は原則として雇用保険の適用除外だが、卒業見込み者、定時制・通信制課程の学生、休学中の学生、内定後に卒業を待たず就労を開始するケース等は適用対象となる場合がある。基準が10時間に下がることで、これらの線引きの判断頻度が増加する。
副業・兼業を容認している企業自社で週12時間、他社で週15時間働くような「掛け持ち労働者」が増加する。現行制度では原則として「主たる賃金を受ける1事業所」で加入するが、どちらが主たる事業所かの確認が煩雑化する。マルチジョブホルダー特例制度(現行は65歳以上対象)の全年齢拡大に関する議論の動向にも留意が必要。
変形労働時間制を導入している企業週ごとの所定労働時間が変動するため、平均週所定労働時間が10時間以上に該当するか慎重に算出する必要がある。
複数事業所で短時間勤務者を雇用する企業事業所ごとの被保険者管理が複雑化する。本社一括届出との整合にも注意が必要。

4. 企業が今すぐ確認すべきポイント

施行は2028年10月であり、まだ時間的余裕があるように見える。しかし、採用・シフト・契約設計は制度改正後に急に切り替えられるものではなく、事前の棚卸しと段階的な移行準備が不可欠である。

4-1. 週所定労働時間が10時間以上の労働者は自社にどれだけいるか

まず着手すべきは、現在の短時間労働者の実態把握である。雇用保険の適用判断は、原則として雇用契約書や就業規則で定められた「週所定労働時間」によって行われる。したがって、まずは契約書面上の所定労働時間を基準に対象者をリストアップすることが出発点となる。

他方、契約書面上の所定労働時間と実際の稼働時間が恒常的に乖離している場合は、契約設計そのもの(所定労働時間の設定)が実態に合っていない可能性がある。たとえば、契約上は週8時間としながら常態的に10時間以上のシフトに入っている場合は、所定労働時間の設定自体を見直し、資格取得届の前提を再確認する必要がある。

4-2. 所定労働時間の算出方法は正確か

「所定労働時間」は、雇用契約書や就業規則で定められた通常の週における労働時間(休憩時間を除く)を指す。変形労働時間制を導入している場合は、対象期間における1週間の平均所定労働時間で判断する。シフト制で曜日ごとに勤務時間が異なる場合も、週の合計で10時間を超えるかが基準となる。

4-3. 採用条件・募集要項は現行制度を前提にしていないか

「雇用保険なし」「週19時間以内の勤務」といった条件で募集している場合、改正後はその前提が成り立たなくなる。求人票や募集要項の記載内容が、2028年10月以降の制度に合致しているか確認が必要である。

4-4. シフト設計が「週20時間の壁」を前提にしていないか

現行制度では、雇用保険の適用を避けるために週20時間未満にシフトを設計するケースが実務上存在する。改正後は、この「壁」が週10時間に移る。週10時間未満にシフトを抑えるのは現実的に困難な場合が多く、従来の発想のまま時間調整を試みると、人材確保や現場運営に支障をきたすおそれがある。

5. 採用・シフト・契約設計への波及

週10時間基準の導入は、保険手続きの問題にとどまらず、人事制度の設計思想そのものに影響する。ここでは、具体的な波及領域を整理する。

5-1. 採用設計への影響

これまで「週20時間未満の短時間勤務」として雇用保険の適用外に位置づけていた人材層は、改正後そのほとんどが雇用保険の対象になる。採用設計としては、以下の点を再検討する必要がある。

  • 求人票の記載内容:「社会保険なし」等の記載が適切か再確認。雇用保険の適用有無の表記を更新する必要がある。
  • 採用コストの再計算:雇用保険料の事業主負担分(一般の事業で賃金の9.5/1000程度)が新たに発生する。1人あたりの金額は小さくても、対象者が多い場合は総額で無視できない。
  • 入社手続きフロー:資格取得届の提出対象者が増加するため、入社時の事務フローに組み込む必要がある。被保険者となった日の属する月の翌月10日までにハローワークへ届け出る必要がある。

5-2. シフト設計への影響

シフト制の企業では、「誰がどの週に何時間働くか」が雇用保険の適用判断に直結する。見直しのポイントは以下のとおりである。

  • 所定労働時間と実稼働時間の乖離:雇用保険の適用判断は原則として所定労働時間で行われるが、契約上の所定労働時間と実際の稼働パターンが恒常的に乖離している場合は、所定労働時間の設定自体を見直す必要がある。欠員補充や繁忙対応で常態的に契約外の時間に入っている実態があれば、契約設計の妥当性を点検すべきである。
  • シフトパターンの再設計:週10時間を微妙に下回るシフトを組んで適用を回避する設計は、現場運営との整合を欠きやすい。人材確保の観点からも非合理的な場合が多い。
  • 変形労働時間制との関係:1か月単位や1年単位の変形労働時間制を採用している場合は、平均週所定労働時間の計算が必要になる。繁閑差が大きい場合、年間平均で10時間を超えるか個別に判断が求められる。

5-3. 契約設計への影響

労働条件通知書、雇用契約書、就業規則のいずれも、「雇用保険の適用の有無」に関する記載を含んでいることが多い。これらの記載が2028年10月以降の制度と整合しているか確認が必要である。

  • 労働条件通知書:「雇用保険 適用なし」と記載していた層が「適用あり」に変わる。通知書の雛形を改定する必要がある。
  • 雇用契約書:労働条件に関する約定として、保険適用の有無を明記している場合は修正が必要。期間更新のタイミングとの調整も検討すべきである。
  • 就業規則:パートタイム労働者に関する適用除外規定や、雇用区分ごとの保険適用ルールが変わる場合がある。就業規則の変更届の要否も確認すべきである。
  • 社内説明資料:労働者への個別説明、管理職向けの説明資料を改定後の制度に合わせて整備する必要がある。

5-4. 社会保険(健康保険・厚生年金)との基準の段差

雇用保険の適用基準が週10時間以上に引き下げられる一方、健康保険・厚生年金保険(いわゆる社会保険)の特定適用事業所における短時間労働者の適用基準は「週20時間以上」のままである。この結果、「雇用保険には加入するが、社会保険には加入しない」という層が新たに大量に発生する。

制度適用基準(改正後)週10〜20時間の労働者
雇用保険週所定労働時間10時間以上適用あり(新規加入)
健康保険・厚生年金
(特定適用事業所)
週所定労働時間20時間以上適用なし(従来どおり)

この「段差」は、労働者への説明場面で混乱を生じやすい。「雇用保険に入る=社会保険にも入る」と誤解する労働者は少なくない。また、雇用保険料の天引き(月数百円〜千円程度)は少額であっても、公的制度に捕捉されること自体に心理的抵抗を感じる層(配偶者の扶養との関係を気にする層等)への丁寧な説明が不可欠である。企業としては、雇用保険と社会保険の適用基準の違いを正確に説明できる資料を整備しておくべきである。

6. 見直すべき実務項目一覧

ここまでの論点を、実務項目ごとに一覧化する。自社の状況と照らし合わせて、該当する項目を優先的に確認されたい。

見直し対象確認すべき内容優先度の目安
求人票・募集要項雇用保険の適用有無の記載が改正後の基準と整合しているか。「雇用保険なし」の記載が残っていないか。採用活動が常時ある企業は高
労働条件通知書「雇用保険 適用なし」の記載がある雛形を使い続けていないか。週10時間以上の労働者向けの雛形を整備する必要があるか。
雇用契約書保険適用の有無に関する条項が改正後の制度に合致しているか。期間更新時に切り替えるタイミングの検討。
シフト運用週所定労働時間が10時間前後のシフトパターンが存在するか。所定労働時間と実際の稼働パターンが恒常的に乖離していないか。乖離がある場合は契約設計を見直す必要がある。シフト制企業は高
勤怠データ管理週所定労働時間を自動算出できるか。被保険者期間の新しい算定基準(6日以上/40時間以上)に対応した集計が可能か。中〜高
就業規則パートタイム労働者の定義規定、雇用区分ごとの保険適用ルール、適用除外規定の見直し。中〜高
社内説明新たに保険料が天引きされる労働者への説明準備。管理職・店長向けの周知資料の整備。
外注・委託との線引き週10時間基準の回避を目的とした業務委託化は偽装請負リスクがある。現行の外注契約の実態を再点検。外注比率が高い企業は高

7. 「労働時間を切る」発想のリスク

「週10時間未満に所定労働時間を設定すれば適用されない」という発想は理論上は正しいが、実務的にはリスクが大きい。

7-1. 形式的な時間調整の問題

雇用保険の適用判断は、原則として週所定労働時間によって行われる。したがって、契約書面上の所定労働時間を週9時間に設定すれば、形式的には適用対象外となる。しかし、所定労働時間と実際の運用が恒常的に乖離している場合には、そもそも契約設計の前提(所定労働時間の設定)が不適切であるとして、資格取得届の要否を含め見直しを求められるリスクがある。

7-2. 「1時間のバッファ」を守る管理コスト

週9時間(月約39時間)に設定して適用を回避した場合、欠員発生時の残業が1時間発生しただけでも所定労働時間の設定の妥当性が問われうる。この「1時間のバッファ」を恒常的に守るためのシフト監視やアラート対応の管理コストは、雇用保険料の事業主負担(一般の事業で賃金の9.5/1000程度)を大きく上回る場合がある。保険料を回避するための管理コストが保険料自体を超える本末転倒を避けるべきである。

7-3. 他の制度との整合が崩れる

労働時間を形式的に短くすることで、以下のような弊害が生じる可能性がある。

  • 最低賃金を満たすために単価を上げる必要が生じ、人件費構造が歪む
  • 労働者側が「希望より短い時間しか働けない」と感じ、離職や採用難につながる
  • 年次有給休暇の比例付与の基準(週所定労働日数)との整合が取りにくくなる
  • 社会保険(健康保険・厚生年金)の適用判断との関係でも別途検討が必要になる

実務上の留意点:労働時間を形式的に短く設定する運用は、制度趣旨にそぐわないだけでなく、現場の人材確保、労使関係、他制度との整合のいずれにおいても、中長期的にコストが高くつく場合が多い。「保険料負担の回避」だけを目的とした時間調整は、慎重に判断すべきである。

8. 業務委託化・外注化で対応しようとする場合の注意点

雇用保険の適用拡大を契機として、「雇用ではなく業務委託に切り替えれば保険適用の対象外になる」という発想が出てくることがある。しかし、この対応には重大なリスクがある。

8-1. 偽装請負・労働者性の問題

実態として使用従属関係がある労働者を形式上の業務委託に切り替えた場合、労働基準法上の「労働者」と判断されるリスクがある。いわゆる偽装請負に該当する場合は、労働者派遣法違反、職業安定法違反の問題にもつながる。

特に、以下のような要素がある場合は、形式にかかわらず労働者性が認定される可能性が高い。

  • 業務の遂行方法について具体的な指揮命令がある
  • 勤務場所・勤務時間が指定されている
  • 業務を他の者に代替させることができない
  • 報酬が時間単位で計算されている
  • 機材・用具が発注者側から提供されている

8-2. フリーランス保護法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)との関係

2024年11月に施行されたフリーランス保護法により、特定受託事業者(フリーランス)への委託取引にも一定の義務が課されている。業務委託への安易な切替えは、同法上の義務(書面等による条件明示、報酬の支払期日の遵守、ハラスメント対策等)も同時に発生させることに留意が必要である。

重要:「雇用保険の適用を避けるために業務委託に切り替える」という対応は、偽装請負リスク、労働者性の否認リスク、フリーランス保護法上の義務不履行リスクを同時に生じさせる。法務・人事が共同でリスク評価を行ったうえで、契約区分の判断を行うべきである。

9. 放置した場合のリスク

週10時間基準への対応を先送りした場合、以下のリスクが想定される。

9-1. 法令違反リスク

雇用保険の加入要件を満たす労働者について資格取得届を怠った場合、事業主には6か月以下の懲役又は30万円以下の罰金が科される可能性がある(雇用保険法第83条)。意図的な未届けでなくとも、対象者の把握漏れにより結果的に届出遅延が発生するケースは十分に想定される。

9-2. 労務トラブルリスク

加入対象であるにもかかわらず雇用保険に未加入のまま離職した労働者は、失業給付を受けられない。後になって遡及適用が必要となった場合、保険料の遡及徴収(最長2年)に加え、労働者との信頼関係の毀損、場合によっては損害賠償請求のリスクも生じる。

9-3. 運用混乱リスク

2028年10月の施行日を迎えてから一斉に対応しようとすると、対象者の洗い出し、届出手続き、システム設定、社内周知を同時並行で行うことになる。特にパート・アルバイト比率の高い企業では、対象者数の多さから事務負荷が集中し、通常業務に支障をきたすおそれがある。

9-4. 採用・人材確保への影響

雇用保険への加入は、労働者にとっては失業給付や育児休業給付を受けられるメリットとなる。制度改正後は、「雇用保険に入れてもらえる職場」を選ぶ短時間労働者が増加する可能性がある。対応が遅れた企業は、人材獲得の面で不利になりうる。

10. 企業が最初に着手すべきアクション

施行まであと約2年半。以下の順序で初動を進めることを推奨する。

11. まとめ

週10時間基準は、雇用保険の加入要件の変更にとどまらない。採用条件の設計、シフトの組み方、契約書の記載内容、社内の説明体制まで、人事運用の広い範囲に影響する改正である。

重要なのは、以下の3点である。

  • 保険適用の問題にとどまらず、採用・契約・シフト設計の見直しに波及すること
  • 労働時間を形式的に調整するだけでは、現場運用や他制度との整合が崩れるおそれがあること(社会保険との適用基準の段差、副業・兼業者の管理など、周辺論点も含めて整理が必要)
  • 企業としては、短時間勤務者の活用実態と契約区分を棚卸しし、法務・人事で整合的に整理しておくべきであること

施行は2028年10月だが、採用設計や契約雛形の見直しには準備期間が必要である。今のうちに対象者の把握と影響範囲の整理を始めておくことが、施行日の混乱を防ぐ最も確実な方法である。

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参考文献・参照法令

  • 雇用保険法等の一部を改正する法律(令和6年法律第26号・令和6年5月10日成立)
  • 厚生労働省「雇用保険法等の一部を改正する法律の概要」
  • 厚生労働省 職業安定分科会雇用保険部会(第205回)資料「令和6年雇用保険制度改正(令和10年10月1日施行分)について」(令和7年8月20日)
  • 総務省「労働力調査」(2023年)
  • 特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(令和5年法律第25号・令和6年11月1日施行)
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