Legal GPT Tools

法務実務を、記事で学ぶだけで終わらせない

契約レビュー、ハラスメント対応、契約管理、マスキング、AI法律相談など、 目的に合わせて使える実務ツール・プロンプト集をまとめています。

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法務AIプロンプト集とLegalOS マスキングは「役割が違う」|入力前処理と文書作成支援を分けて考える

契約書をChatGPTでレビューしたい、社内相談の回答案をAIで下書きしたい、個人情報対応のチェックリストをAIで作りたい――そうした場面で多くの法務担当者が一度はぶつかるのが、「そもそも、この資料を外部のAIに入れて大丈夫なのか」という入口の問題と、「AIに何をどう指示すればまともな出力になるのか」という指示設計の問題です。

この2つは、似ているようで作業の工程としてはまったく別物です。前者はAIに入力する前の前処理の話で、個人情報・営業秘密・取引先名・契約金額などをどう伏せるかが論点になります。後者は、マスキング済みの情報や抽象化された相談内容をAIに入れた後に、論点整理・コメント案・チェックリスト・社内説明資料などをどう出力させるかという指示設計の話です。

本記事では、Legal GPT内の代表的なプロダクトであるLegalOS マスキングと、複数の法務AIプロンプト集(契約書AIレビュー専用プロンプト集、法務AIプロンプト100選、改正法対応プロンプト集ハブ等)について、「どちらを使うべきか」ではなく、どの工程で何を使うかという観点から整理します。あわせて、2026年3月公表のAI事業者ガイドライン第1.2版、2026年4月公表のAI利活用における民事責任の解釈適用に関する手引き、2026年4月閣議決定の個人情報保護法改正法案を踏まえた、慎重な利用姿勢にも触れます。

この記事で扱う商品

契約書や社内資料をAIに入れる前に伏せたい場合はLegalOS マスキング、マスキング済み契約書をAIでレビューしたい場合は契約書AIレビュー専用プロンプト集、契約以外も含めて法務業務全般でAIを使いたい場合は法務AIプロンプト100選を、それぞれ役割に応じてご確認ください。

まず結論:マスキングは「入れる前」、プロンプト集は「入れた後」

この記事の結論

LegalOS マスキングは、ChatGPT等のAIに契約書・相談資料・社内文書を入力する前に、個人情報・営業秘密・取引先名・契約金額などを伏せるための「入力前処理ツール」です。これに対して、法務AIプロンプト集は、マスキング済みの情報や抽象化した相談内容をAIに入れた後に、論点整理・契約レビュー・コメント案・チェックリスト・社内説明資料・相談回答案などを生成させるための「AIへの指示テンプレート」です。

両者は競合するものではなく、前処理とAI活用という別の工程を担います。実務上は、「入力可否を確認 → LegalOS マスキングで伏せる → 法務AIプロンプト集でAIに指示する → 人間が確認する → 記録化する」という流れが、安全性と再現性のバランスを取りやすい構成です。

ただし、マスキングしても外部AIに入れてよいとは限らず、プロンプト集を使ってもAI出力で法的判断が完成するわけではありません。最終的な判断は、常に人間(必要に応じて専門家)が行うという前提を崩さないことが重要です。

商品単位で大づかみに整理すると、次のようになります。

  • LegalOS マスキング:AI入力前処理(伏せる作業)
  • 契約書AIレビュー専用プロンプト集:マスキング後の契約レビュー指示テンプレート
  • 法務AIプロンプト100選:契約審査以外も含む、法務業務全般のAI指示テンプレート
  • 改正法対応プロンプト集ハブ:制度改正・ガイドライン対応の整理テンプレート
  • LegalOSシリーズ:案件管理・承認・記録・証跡管理など業務管理系

図解:LegalOS マスキングと法務AIプロンプト集の違い

LegalOS マスキング 入力前処理
役割
AIに入れる前に伏せる作業を支援する
すること
個人名・会社名・取引先名・契約金額・メールアドレス・住所・口座情報・契約固有情報などを、原文の構造を保ったまま伏せる
向いている場面
契約書・相談メモ・社内資料をAIに入れる「前」
得意なこと
伏せるべき情報の機械的な処理、漏れ・ブレの抑制
注意点
マスキングしても文脈から再識別される可能性は残る。マスキング=外部AI入力可、ではない
法務AIプロンプト集 指示テンプレート
役割
AIに入れた後の指示設計を支援する
すること
レビュー観点、論点整理、修正文案、コメント案、チェックリスト、社内説明資料などの出力形式と注意点を指定する
向いている場面
マスキング済み資料や抽象化した相談内容をAIに入れた「後」
得意なこと
AI出力の型を整え、再現性と網羅性を高める
注意点
プロンプトは出力の型を整えるもので、法的判断を完成させるものではない。最終確認は人間

このように、両者は担当する工程が違うだけで、競合する関係ではありません。「LegalOS マスキングを使えば全部安全にAIに入れられる」と考えると入力可否判断を飛ばしてしまいますし、「プロンプト集を使えばAIが正解を出してくれる」と考えると人間による確認を飛ばしてしまいます。どちらの誤解も、AIガバナンス上のリスクを高めます。

LegalOS マスキングとは何をするものか

LegalOS マスキングは、契約書や社内資料・相談メモなどをChatGPT等の外部AIに入力する前に、伏せたい情報を処理するためのツールです。具体的には、次のような情報が対象になります。

  • 個人名、ふりがな、生年月日、社員ID
  • メールアドレス、電話番号、住所
  • 会社名、取引先名、銀行口座情報、振込先
  • 契約金額、報酬額、ライセンス料、手数料率
  • 技術情報、製造ノウハウ、研究データ、顧客リスト
  • 事件番号、案件コード、契約番号、社内管理番号

手作業でこれらを伏せようとすると、ファイル内に同じ社名が複数回出てきた場合に1か所だけ消し忘れる、表記ゆれを見落とす、住所と電話番号は伏せたがメールアドレスを残してしまう、といった見落としが起こりがちです。マスキング支援ツールは、こうした機械的な伏せ作業を一度の処理にまとめることで、漏れやブレを抑える役割を担います。

ただし、ここで強調しておきたいのは、「マスキングしたから外部AIに入れてよい」ということにはならないという点です。マスキング後でも、契約書の条文構造・取引パターン・業界用語・社内専門用語の組み合わせから、第三者が読めば対象を特定できる可能性は残ります。営業秘密そのもの、未公表のM&A情報、内部通報情報、要配慮個人情報などは、たとえ氏名や金額を伏せても、外部AIへの入力自体を見直すべき場合があります。

よくある誤解

「LegalOS マスキングを通せば、契約書もメールも自由に外部AIに入れて良い」――これは正しくありません。マスキングは伏せ作業の支援であり、入力可否判断の代替ではありません。社内のAI利用ルール、NDA、利用するAIサービスの利用規約・データ取扱方針、対象情報の性質を確認したうえで、入力可否を判断する必要があります。

関連ツール

契約書・社内資料・相談メモに含まれる個人名、取引先名、金額、メールアドレスなどをAI入力前に伏せたい場合は、LegalOS マスキングをご確認ください。あわせて、AIに入れる前に何を確認すべきかはChatGPTに契約書を入れる前のチェックリストでも整理しています。

法務AIプロンプト集とは何をするものか

法務AIプロンプト集は、ChatGPT等のAIに対して「何を、どの観点で、どの形式で出力させるか」を指定するための指示テンプレート集です。同じ契約書をAIに渡しても、「レビューして」とだけ言うのと、「以下の8つの観点で、リスクの高低を3段階で評価し、修正文案を提案し、社内向けコメントと相手方向けコメントを分けて出力してください」と指示するのとでは、出力の質と再現性は大きく変わります。

法務AIプロンプト集は、こうした指示の型を、契約レビュー、修正文案作成、社内相談、社内規程整備、人事労務対応、個人情報対応、AI導入審査、コンプライアンス研修などの場面ごとに整理したものです。

プロンプト集を使うことで得られるのは、主に次の3点です。

  1. 出力の型が安定する:チェック項目、出力形式、注意点が指定されているため、毎回ゼロからプロンプトを設計せずに済む
  2. 論点の網羅性が高まる:単独で考えると抜けやすい観点(準拠法、責任制限、知財帰属など)が型として組み込まれている
  3. 属人化を抑えやすい:誰がやっても近い形のたたき台が出るため、レビューの起点を揃えやすい

一方で、プロンプト集が万能ではないことも明確にしておく必要があります。プロンプトはあくまでAIへの指示の型であり、AI出力が事実関係を取り違える可能性、最新法令の反映が不十分である可能性、自社のリスク許容度や交渉方針と合わない可能性は残ります。「プロンプト集を使えば契約審査が完成する」「AIがそう言ったから大丈夫」という使い方は、AIガバナンス上、避けるべきです。

契約書AIレビュー専用プロンプト集との関係

法務AIプロンプト集の中でも、契約レビューに特化したのが契約書AIレビュー専用プロンプト集です。一般的な契約審査では、おおむね次のような工程をたどります。

  1. 契約書全体の要約と当事者・契約類型の把握
  2. 条項ごとのリスク抽出と重要度の評価
  3. 修正文案の作成
  4. 社内向けコメント案と相手方向けコメント案の作成
  5. 修正後の再レビューと論点の整理
  6. 社内承認用の説明資料のたたき台

契約書AIレビュー専用プロンプト集は、これらの工程を段階別にプロンプト化することで、契約レビューを一度に丸投げするのではなく、工程ごとにAIへの指示を変える設計になっています。LegalOS マスキングで前処理を済ませた契約書に対して使うと、「伏せる→指示する→確認する」という流れを実務に乗せやすくなります。

関連プロンプト集

マスキング済み契約書をAIでレビューする場合は、要約・リスク抽出・コメント案・修正文案・再レビューまでを工程ごとに分けて指示できる契約書AIレビュー専用プロンプト集をご確認ください。契約書レビュー全般のAI活用方法は契約書レビュー用プロンプト集の使い方でも整理しています。

図解:実務での使い方フロー

LegalOS マスキングと法務AIプロンプト集を、実務でどう順番に使うかを8ステップで整理します。各ステップで「ツールでできること」と「人間が判断すること」を分けて記載しています。

1
契約書・資料を受領する
レビュー対象、相談メモ、社内資料、相手方提示案などを受領する。送付経路、保管場所、アクセス権を確認。
ツール:保管管理人:機密区分の確認
2
AIに入力してよいか確認する
社内のAI利用ルール、NDA、要配慮個人情報の有無、未公表M&A情報の有無、利用するAIサービスの利用規約・データ取扱方針を確認。入力可否はここで判断。
ツール:チェックリスト人:入力可否判断
3
LegalOS マスキングで前処理する
入力可と判断したものに対し、個人名・取引先名・金額・メール・住所・契約固有情報などを伏せる。マスキング結果を必ず目視確認。
ツール:マスキング処理人:結果の目視確認
4
法務AIプロンプト集でAIに指示する
契約レビューなら契約書AIレビュー専用プロンプト集、法務業務全般なら法務AIプロンプト100選から該当プロンプトを選び、観点・出力形式・注意点を含めて指示。
ツール:指示テンプレート人:プロンプト選択・調整
5
AI出力を法務担当者が確認する
存在しない条項を前提にしていないか、最新法令の反映に誤りがないか、リスク評価が自社方針と合うかを確認。ハルシネーションへの注意を最優先。
ツール:出力比較人:内容の事実確認
6
必要に応じて修正・専門家確認を行う
論点が複雑な場合、適用法令が複数領域にまたがる場合、紛争性がある場合は、社内責任者・顧問弁護士・専門家への相談を組み込む。
ツール:論点整理メモ人:専門家相談判断
7
社内コメント・相手方コメントに整える
同じ指摘でも、社内向けと相手方向けでは表現を変える。AIのたたき台をそのまま外部に出さず、トーン・優先度・落としどころを調整。
ツール:文案テンプレート人:表現調整・落としどころ
8
記録化・再利用する
使用したプロンプト、マスキング前後の差分、AI出力、人間レビュー結果、最終アウトプットを案件記録として保存。次回以降の標準化に活用。
ツール:案件管理人:記録範囲の決定

商品ごとの違いを表で整理する

LegalOS マスキング、契約書AIレビュー専用プロンプト集、法務AIプロンプト100選、改正法対応プロンプト集ハブ、LegalOSシリーズの違いを、役割・使うタイミング・得意なこと・注意点で並べて整理します。

商品・ツール役割使うタイミング得意なこと注意点
LegalOS マスキング AI入力前処理 外部AIに資料を入れる前 個人名・取引先名・金額などの伏せ作業を機械的に支援 マスキング=入力可ではない。文脈からの再識別、入力可否判断、利用規約確認が別途必要
契約書AIレビュー専用プロンプト集 契約レビューのAI指示テンプレート マスキング済み契約書をAIに入れた後 要約・リスク抽出・修正文案・コメント案を工程別に指示できる AI出力の事実確認、最終判断、社内承認は人間が行う
法務AIプロンプト100選 法務業務全般のAI指示テンプレート 契約・人事・個人情報・AI導入審査などの場面でAIを使うとき 業務領域を横断して、AI指示の型を持てる 個別の論点判断は人間と専門家が行う
改正法対応プロンプト集ハブ 制度改正・ガイドライン対応の整理テンプレート 取適法、個人情報保護法改正、AI事業者ガイドライン等への対応を整理するとき 社内説明資料・チェックリストのたたき台を整理しやすい 施行済み事項と法案段階の事項を混同しない
LegalOSシリーズ 案件管理・承認・証跡管理 依頼・審査・承認・記録化のフローを社内で回したいとき 文書作成だけでなく、業務管理・記録化を整える 業務管理ツールであり、AI出力の判断品質を保証するものではない

どちらを先に使うべきか|入力可否判断が常に先にある

原則は、AIに入力する前にLegalOS マスキング、AIに入力した後に法務AIプロンプト集です。ただし、この順番は入力可否判断が済んでいることが前提です。

マスキングが不要なケースもあります。例えば、すでに公開されている契約書のひな型、公表済みの社内規程、抽象化された相談メモ、業界一般の論点整理などは、マスキング処理を経ずにAIに入れてもよい場合があります。逆に、要配慮個人情報、営業秘密そのもの、内部通報の生の情報、未公表M&A資料、競争入札に関わる価格情報などは、マスキングを施しても外部AI入力自体を避けるべき場合があります。

つまり、判断のフローはこうなります。

  • そもそもAIに入れてよいか(入力可否判断) → 入れてはいけないものは入れない
  • 入れてよいなら、伏せるべき情報があるか → 必要に応じてLegalOS マスキング
  • マスキング済みの内容で、AIに何を出力させたいか → 法務AIプロンプト集
  • AI出力を人間が確認し、必要に応じて修正・専門家確認 → 最終アウトプット
  • 使ったプロンプト・処理・出力・確認結果を記録 → 次回以降の標準化

「何でもマスキングすればよい」「プロンプト集さえあれば回る」のではなく、入力可否判断 → マスキング → プロンプト指示 → 人間レビュー → 記録化の各工程に、それぞれ別の判断と道具があると整理してください。

図解:入力前処理とAI活用の分岐図

読者の課題別に、どの商品を使うかを分岐で整理します。すべての分岐の前に、外部AI入力の可否判断があることを前提にしてください。

QAIに入れたい情報に、個人情報・営業秘密・NDA情報・未公表情報が含まれるか?
含まれるまず入力可否を確認し、入れて良いものはLegalOS マスキングで前処理。入れて良いか自体に迷うものは外部AIに入れず、社内承認・専門家相談を優先。
含まれない次のQへ。ただし社内秘・取引先非公表情報は念のため再確認。
Q目的は契約レビューか、それ以外の法務業務か?
契約レビュー契約書AIレビュー専用プロンプト集で、要約・リスク抽出・修正文案・コメント案を工程別に指示。
法務業務全般法務AIプロンプト100選で、人事労務・個人情報・規程・AI導入審査などを横断的にカバー。
Q法改正・ガイドライン対応の整理か?
はい改正法対応プロンプト集ハブで、AI事業者ガイドライン第1.2版、個人情報保護法改正、取適法などの社内資料・チェックリストを整理。
いいえ次のQへ。
Q案件管理・承認・記録化を仕組みとして回したいか?
はいLegalOSシリーズで、依頼・審査・承認・記録のフローを整える。AIで文書を作る部分とは別レイヤー。
いいえ当面はプロンプト集とマスキングの組み合わせで運用し、案件量が増えた段階で再検討。
いずれの分岐に進む場合でも、AI出力の確認、社内責任者・専門家への相談、記録化は人間側の責務として残ります。商品はあくまでその作業を支援するもので、最終判断を代替するものではありません。

契約書をChatGPTに入れる場面での使い分け

契約書レビューの場面では、おおむね次のような順で道具を切り替えると、安全性と作業性のバランスが取りやすくなります。

  1. 入力可否確認:社内AI利用ルール、相手方とのNDA、利用するAIサービスの利用規約、未公表情報の有無を確認
  2. LegalOS マスキング:取引先名、契約金額、個人名、メールアドレス、契約固有情報を伏せる
  3. 契約書AIレビュー専用プロンプト集:要約 → リスク抽出 → 修正文案 → 社内向け・相手方向けコメント → 再レビュー
  4. AI出力の事実確認:存在しない条項を前提にしていないか、適用法令の整理に誤りがないか
  5. 社内コメント・相手方コメントへの整え:同じ指摘でも、社内向けと相手方向けで表現と優先度を変える
  6. 記録化:使ったプロンプト・マスキング処理・AI出力・人間レビューを案件単位で保存

このときに重要なのが、契約書をAIに入れる前のチェックリストです。何を伏せ、何を入れず、何をAIで処理するかは、案件ごとに変わります。ChatGPTに契約書を入れる前のチェックリストで、入力前確認の型を持っておくと、運用が安定します。

個人情報対応での使い分け

個人情報を含む相談資料・社内文書は、もっとも慎重な扱いが求められる領域です。次のような使い分けが基本になります。

  • 個人情報を含む生の資料は、原則としてそのまま外部AIに入力しない
  • 入力する場合は、LegalOS マスキングや手作業による匿名化・抽象化を経る
  • 抽象化した内容に対して、法務AIプロンプト100選や個人情報対応プロンプトを使い、利用目的・委託・第三者提供・国外移転・漏えい対応などの確認項目をAIで整理する
  • 適法性判断、個情委への報告義務の有無、本人通知義務の有無は、人間と必要に応じて専門家が判断する

2026年4月7日に閣議決定された個人情報保護法等の一部改正法案では、課徴金制度の導入、漏えい等対応に関する規律、本人請求対応等の見直しが含まれており、違反時の経営インパクトはさらに大きくなる方向です。施行は公布後2年以内とされており、各社の制度設計・運用整備に向けた準備期間が始まっています。個人情報を含む文書を外部AIに入れる場面では、より慎重なマスキングと記録化が、現時点から求められる方向にあります。詳細は個人情報対応にAIを使う方法で整理しています。

営業秘密・NDA情報での使い分け

営業秘密管理指針が対象とする営業秘密そのものや、NDAで秘密情報と定義された情報は、外部AIに入れること自体を慎重に判断すべき領域です。マスキング後でも、技術仕様、製造手順、顧客リストの構造、価格設計の考え方など、抽象化しきれない情報が残ることがあります。

この領域での使い分けは、次のようになります。

  • 営業秘密の生情報は、外部AIに入れずに人間で処理する
  • 営業秘密管理のための管理台帳・規程・教育資料・社内通知のたたき台作成には、AIと営業秘密管理プロンプトを活用できる
  • NDA対象情報のレビューは、契約書AIレビュー専用プロンプト集を使う前に、必ずNDAの開示先制限・目的外使用禁止・複製制限の条項を確認する
  • LegalOS マスキングは前処理として役立つが、外部AI入力可否の判断を代替するものではない

営業秘密管理にAIを使う具体的な方法は営業秘密管理にAIを使う方法で整理しています。あわせて、契約書レビューでの入力前確認はChatGPTに契約書を入れる前のチェックリストを参照してください。

AI導入審査・AI利用ルールでの使い分け

社内で生成AIを導入する際の審査では、そもそもどのAIに、どのデータを、誰が、どの業務範囲で入れてよいかを確認する必要があります。この段階での使い分けは次のようになります。

  • 改正法対応プロンプト集ハブまたは法務AIプロンプト100選で、AI利用ガイドライン、AI導入審査チェックリスト、ベンダー質問票、社内承認資料のたたき台を整理する
  • 審査の過程で実データを使う必要がある場合は、LegalOS マスキングで前処理する
  • 2026年3月公表のAI事業者ガイドライン第1.2版が示す10の共通指針、リスクベースアプローチ、人間中心の原則を、自社のAI利用ルール・記録化方針に反映する
  • AI利用ルール自体の運用は、案件管理・承認・証跡管理が必要になるため、LegalOSシリーズと組み合わせる選択肢がある

具体的な進め方はAI導入審査に使えるプロンプト集とはで整理しています。

図解:商品使い分けマップ

主な用途、向いている人、注意点を1枚にまとめます。

LegalOS マスキング
主な用途AI入力前の伏せ作業
向いている人契約書・社内資料・相談メモを外部AIに入れる前に、個人情報や取引先名を伏せたい人
注意点マスキング=入力可ではない。入力可否判断と利用規約確認が前提
契約書AIレビュー専用プロンプト集
主な用途契約レビューのAI指示テンプレート
向いている人マスキング済み契約書をAIでレビューし、要約・リスク抽出・修正文案・コメント案を整理したい人
注意点AIの出力は最終判断ではない。人間と必要に応じて専門家が確認する
法務AIプロンプト100選
主な用途契約以外も含む法務業務全般のAI指示テンプレート
向いている人契約審査だけでなく、人事労務・個人情報・規程・AI導入審査も含めてAI活用を広げたい人
注意点業務領域ごとに法令の最新状況を別途確認する必要がある
改正法対応プロンプト集ハブ
主な用途制度改正・ガイドライン対応の整理
向いている人取適法、個人情報保護法改正、AI事業者ガイドライン等の社内説明資料・チェックリストを整えたい人
注意点施行済み事項と法案段階の事項を区別する。条文・施行日・経過措置の確認が必要
LegalOSシリーズ
主な用途案件管理・承認・記録・証跡管理
向いている人一人法務・少人数法務で、依頼・審査・承認・記録のフローを仕組みとして回したい人
注意点業務管理レイヤーであり、AI出力の質を保証するものではない
関連プロンプト集

契約審査に限らず、人事労務、取適法、営業秘密、個人情報、AI導入審査まで幅広くAIを使いたい場合は、法務AIプロンプト100選をご確認ください。AI導入時の利用ルール整備や法改正対応の整理は、改正法対応プロンプト集ハブもあわせて参照できます。

マスキングしても残るリスク

LegalOS マスキングを通したからといって、外部AI入力が完全に安全になるわけではありません。実務上、次のようなリスクが残ります。

  • 文脈からの再識別:氏名や金額を伏せても、業界、案件類型、取引パターン、社内専門用語の組み合わせで対象が特定できる可能性
  • 契約内容自体の機密性:契約条文の構造・特殊条項そのものが、外部AIに渡してよい性質ではない場合
  • 営業秘密・ノウハウの残存:技術仕様、製造手順、価格設計の考え方など、抽象化しきれない情報
  • AIサービス利用規約上のリスク:入力データの学習利用、データ保管、海外サーバへの保管に関する取扱い
  • 社内規程・NDA違反リスク:マスキングしても、社内ルールやNDA上、外部AI入力が禁止されているケース
  • マスキング結果の確認漏れ:処理結果を目視確認せず、一部の固有名詞が残ったまま入力してしまう

これらのリスクは、マスキングツールの性能だけで解決できるものではなく、運用ルール・入力可否判断・利用規約確認・記録化を組み合わせて初めて低減できます。

プロンプト集を使っても残るリスク

同様に、法務AIプロンプト集を使えば契約審査や個人情報対応が完成するわけではありません。代表的な残存リスクは次のとおりです。

  • ハルシネーション:AIが存在しない条項・判例・条文を前提として出力する
  • リスク評価のズレ:自社のリスク許容度・交渉力・取引慣行と合わない
  • 最新法令の取り違え:直近の改正法・ガイドラインを反映できていない、施行前の法案を施行済みのように扱う
  • 交渉方針との不整合:相手方との関係性、過去の取引履歴、戦略的重要度を加味できない
  • AI出力をそのまま外部に出すリスク:相手方向け文書として加工しないまま送ってしまう
  • 業務領域の取り違え:契約レビュー用のプロンプトを規程整備に流用するなど、設計意図と異なる使い方

プロンプト集は、AI出力の型を整えるものであり、判断を完成させるものではありません。最終的な法的判断は、案件の具体的事情を踏まえた人間(必要に応じて専門家)の判断にゆだねられます。

マスキングしても残るリスク・プロンプト集を使っても残るリスクの整理

マスキング側とプロンプト集側で残るリスクを、整理表で並べて確認します。どちらの側にも、人間側の運用で対応すべき部分が残ります。

区分残るリスク具体例運用上の対応
マスキング側文脈からの再識別業界用語・取引パターン・条文構造から対象が特定される入力可否判断を必ず先に行い、文脈情報の取り扱いも評価
マスキング側契約内容自体の機密性特殊条項・価格設計の考え方が契約構造に残る営業秘密・未公表M&A情報は伏せ作業の対象外として外部AI入力を避ける
マスキング側処理結果の確認漏れ固有名詞や金額が一部残ったまま入力マスキング後の目視確認を運用ルールに組み込む
マスキング側AIサービス利用規約上のリスク入力データの学習利用、保管、海外サーバ所在利用するAIサービスのデータ取扱方針を社内で事前確認
プロンプト集側ハルシネーション存在しない条項・判例・条文を前提とした出力AI出力の事実関係を根拠条文と照合し、人間が確認
プロンプト集側最新法令の取り違え施行前法案を施行済みとして扱う、改正前ガイドラインを参照条文・施行日・経過措置を別途確認、改正動向を継続フォロー
プロンプト集側自社方針との不整合リスク許容度・交渉力・取引慣行と合わない評価事業部門・社内責任者と論点の優先度をすり合わせる
プロンプト集側出力の流用ミス社内向けコメントを相手方向けにそのまま送る社内向け・相手方向けの書き分けを工程に組み込む
共通記録化の欠如使ったプロンプト・処理・出力・確認結果が残っていない案件単位で記録し、説明可能性と再現性を確保

図解:リスク注意マップ

マスキング・プロンプト集・AI出力・記録化・社内ルール・商品理解、それぞれに残るリスクと対応方針を1枚に整理します。

マスキングしても残るリスク
文脈からの再識別、契約内容自体の機密性、営業秘密の残存
対応入力可否判断を必ず先に行い、伏せる対象だけでなく入力すべきかを評価
プロンプト集を使っても残るリスク
ハルシネーション、リスク評価のズレ、最新法令の取り違え
対応AI出力を必ず人間が確認、最新法令の根拠条文を別途確認
AI出力をそのまま使うリスク
事実誤認のまま社外送付、社内向けと相手方向けの混同
対応社内向け・相手方向けでコメントを書き分け、最終文書化前に責任者確認
記録化しないリスク
説明可能性の欠如、再現性低下、監査対応困難
対応プロンプト・マスキング処理・AI出力・人間レビュー結果を案件単位で保存
社内ルールがないリスク
担当者ごとの運用差、入力可否判断のばらつき
対応AI利用ガイドライン、入力可否チェックリスト、相談窓口を整備
商品機能を誤解するリスク
マスキングで安全、プロンプトで完成と誤認
対応各商品の役割(前処理/指示テンプレート/業務管理)を分けて社内共有

AI事業者ガイドライン第1.2版・民事責任手引きから見た使い分け

2026年3月31日に総務省・経済産業省から公表されたAI事業者ガイドライン第1.2版は、AIの開発・提供・利用の各主体に対し、リスクベースアプローチ、人間中心の原則、トレーサビリティ、透明性、人間による確認を含む共通指針を整理しています。AIエージェントが外部システムに対して自律的にアクションを取る場面では、人間の関与をどう設計するかが論点として明示されました。法的拘束力のあるものではありませんが、取引先や監査の局面で参照される実務上の指針として、無視できない位置づけです。

この枠組みから見ると、各商品の位置づけは次のように整理できます。

  • LegalOS マスキングは、AI入力前のデータ管理に関係する。何を入れ、何を伏せ、何を記録するかという入力前の作業を、ガイドラインが重視するデータ取扱いの観点から支援する
  • 法務AIプロンプト集は、AI出力の品質安定化説明可能性に資する。観点・出力形式・注意点を型として持つことで、再現性のある運用を作りやすくする。ただし、ハルシネーションを完全に防ぐものではない
  • LegalOSシリーズは、案件単位の記録化・証跡管理に関係する。誰が、いつ、どのプロンプトでAIを使い、人間がどう確認したかを残しやすい

あわせて、2026年4月9日に経済産業省から公表されたAI利活用における民事責任の解釈適用に関する手引き〔第1.0版〕は、AIの利用形態を「補助/支援型AI」と「依拠/代替型AI」の2類型に整理し、現行法(民法709条、製造物責任法3条)の解釈の方向性を示しています。手引きは法的拘束力を持つものではありませんが、AI利用者には自身の職業・地位に応じた本来の注意義務が及び、AIを補助・支援として用いる類型では人間の判断・確認が前提となる旨が整理されています。AIガバナンスの構築状況が、過失の評価において考慮され得る方向性も示唆されています。

表現上の留意

AI事業者ガイドライン第1.2版、AI利活用における民事責任の解釈適用に関する手引き〔第1.0版〕は、いずれも法的拘束力のあるものではなく、解釈の方向性を整理した文書です。本記事でも、断定的な責任論ではなく、AIガバナンス上の参考として位置づけています。実際の責任判断は、案件ごとの具体的事情と最新の裁判例・実務動向を踏まえて行ってください。

この観点から、法務担当者が外部AIを業務で使う場面では、「AIに入れたから大丈夫」「AIがそう言ったから大丈夫」という運用は適切ではありません。入力前のデータ管理(マスキング)、入力後の指示設計(プロンプト集)、出力の人間確認、案件単位の記録化を組み合わせ、説明可能なAI活用フローとして整えていく方向性が、現状の指針・手引きと整合的です。

個人情報保護法改正案を踏まえた使い分け

2026年4月7日に閣議決定された個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律案は、第221回特別国会に提出されています。改正法案は公布の日から起算して2年を超えない範囲内で施行される設計となっており、課徴金制度の導入を含む、執行強化の方向性が示されています。

改正法案で議論されている主な論点には、次のようなものが含まれます(条文化された具体的内容、政令・規則・ガイドラインの整備、施行日は今後段階的に明らかになります)。

  • 違反行為に対する課徴金制度の導入(行政上の金銭的制裁)
  • 顔特徴データ等を含む特定生体個人情報に関する規律強化
  • 16歳未満の個人情報の規律強化
  • 委託先の義務、漏えい等の本人通知・報告義務の見直し
  • 違法な第三者提供の報告義務化、オプトアウト事業者への規律強化
  • 統計作成等のためのデータ利活用に関する特例の整備

この方向性は、個人情報を含む文書を外部AIに入れる場面のリスクが、これまで以上に経営インパクトに直結し得ることを示しています。だからこそ、入力前のマスキング・抽象化、入力可否判断、出力後の人間確認、案件単位の記録化を組み合わせる運用が、今後より重要になります。

留意点として、本記事の執筆時点では改正法案は閣議決定段階であり、国会審議を経たうえで成立・公布・施行というプロセスを踏みます。施行済みの規律と法案段階の規律を混同せず、現行法に基づく対応を起点にしながら、改正動向を継続的にフォローする運用が現実的です。

個人情報を含む文書を取り扱う実務での使い分けは、個人情報対応にAIを使う方法でも整理しています。

実務でおすすめの組み合わせ

主要な業務テーマ別に、使うもの・使う順番・注意点を表で整理します。実際の業務ではこれを起点に、自社の事情に応じて調整してください。

目的使うもの使う順番注意点
契約書レビュー LegalOS マスキング + 契約書AIレビュー専用プロンプト集 入力可否確認 → マスキング → AIレビュー指示 → 人間確認 → 社内・相手方コメント化 → 記録 NDA・利用規約・準拠法・責任制限条項は人間確認が必須
NDAレビュー LegalOS マスキング + 契約書AIレビュー専用プロンプト集 入力可否確認 → マスキング → NDA向け観点でAI指示 → 人間確認 秘密情報の定義範囲、例外事由、返還廃棄、損害賠償条項は慎重確認
個人情報相談 LegalOS マスキング + 法務AIプロンプト100選 入力可否確認 → 匿名化・抽象化 → AIで論点整理 → 人間・専門家確認 適法性判断、報告・本人通知義務は人間が判断。要配慮個人情報は特に慎重に
営業秘密管理 法務AIプロンプト100選(営業秘密プロンプト) 抽象化・一般化 → AIで規程・台帳・教育資料の型を作る → 人間確認 営業秘密の生情報は外部AIに入れない。AIは管理文書のたたき台用
AI導入審査 改正法対応プロンプト集ハブ / 法務AIプロンプト100選 ベンダー資料整理 → AIで質問票・チェックリスト整理 → 社内承認 実データで検証する場合はLegalOS マスキング併用、AI事業者ガイドラインを参照
法改正対応 改正法対応プロンプト集ハブ 条文・ガイドライン確認 → AIで影響整理・社内資料化 → 専門家確認 施行済み事項と法案段階の事項を区別。改正法案は国会審議の動向を継続確認
案件管理・承認記録 LegalOSシリーズ 案件登録 → 審査・承認 → 記録 → モニタリング 業務管理レイヤー。AIで作る文書の品質保証とは別レイヤーであることを意識
コンプライアンス研修 法務AIプロンプト100選(研修プロンプト) 研修テーマ設定 → AIで教材・ケース・テスト作成 → 人間レビュー ケーススタディは自社事実と切り離した一般化を行う

AI入力前処理とAI出力後確認のチェックリスト

運用に乗せる前に、最低限ここを通しておきたい確認項目を、入力前・出力後で分けて整理します。

区分確認項目担当
入力前社内AI利用ルール・NDA・利用規約に照らして外部AIに入力してよいか法務担当者・依頼部門
入力前要配慮個人情報、未公表M&A情報、内部通報情報、入札関連情報を含まないか法務担当者
入力前個人名・取引先名・金額・契約固有情報を伏せる必要があるか法務担当者
入力前LegalOS マスキングの処理結果を目視確認したか法務担当者
入力前利用するAIサービスのデータ取扱方針(学習利用・保管・所在地)を確認したか法務担当者・情シス
出力後AI出力に存在しない条項・条文・判例の言及が含まれていないか法務担当者
出力後最新法令・ガイドラインの反映に誤りがないか法務担当者
出力後自社のリスク許容度・交渉方針と整合しているか法務担当者・事業部門
出力後社内向けコメントと相手方向けコメントが書き分けられているか法務担当者
出力後使用したプロンプト・処理・出力・確認結果を案件記録として保存したか法務担当者
出力後論点が複雑な場合に、社内責任者・専門家への相談を組み込んだか法務責任者
運用チェック
  • 入力可否判断は、マスキング作業の前にある
  • マスキング後の出力結果は必ず目視確認する
  • AI出力の事実関係は、根拠条文・実取引と照合して確認する
  • 社内向けと相手方向けでコメントを書き分ける
  • 使ったプロンプト・処理・出力・確認結果を案件単位で保存する
  • 論点が複雑な場合は専門家相談を組み込む

向いている人・向いていない人

役割別の使い分けが活きる人と、現時点ではメリットが出にくい人を、まず表で整理します。

観点向いている人向いていない人
AI活用状況契約書・社内相談・規程整備などでAIを使い始めているAIをほとんど使わない、または使う予定がない
入力情報の取扱い個人情報・営業秘密・NDA情報を含む資料を慎重に扱いたい何でもそのまま外部AIに入力してよいと考えている
マスキングの理解マスキングは前処理であり、入力可否判断は別であると整理したいマスキングすれば何でも安全と思っている
AI出力の扱いAI出力を人間が確認し、社内向け・相手方向けに整える運用にしたいAI出力を確認せず、そのまま契約審査結果として使いたい
体制・規程一人法務・少人数法務でAI利用ルールと運用フローを整えたい社内ルール整備・記録化・専門家確認を軽視している
制度動向の反映AI事業者ガイドラインや個人情報保護法改正動向を運用に反映したい施行済み事項と法案段階の事項を分けずに対応してしまう
向いている人
  • 契約書をAIでレビューしたいが、入力情報の取扱いに不安がある人
  • 個人情報・営業秘密・NDA情報を含む資料を日常的に扱う人
  • マスキングとプロンプト集の役割の違いを整理して社内に説明したい人
  • 一人法務・少人数法務でAI活用ルールと運用フローを整えたい人
  • 契約レビューと社内相談の両方でAIを使い分けたい人
  • AI事業者ガイドラインや個人情報保護法改正動向を踏まえた運用を作りたい人
向いていない人
  • AIをほとんど使わない、または使う予定がない
  • 何でもそのまま外部AIに入力してかまわないと考えている
  • マスキングすれば何でも安全と思っている
  • AI出力を確認せず、そのまま契約審査結果として使いたい
  • 社内ルール整備・記録化・専門家確認を軽視している
  • 施行済み法令と法案段階の動向を分けずに対応してしまう

まとめ|入力前処理と指示テンプレートは、別の工程として組み合わせる

LegalOS マスキングと法務AIプロンプト集は、競合する商品ではなく、別の工程を担う道具です。

  • LegalOS マスキングは、AI入力前に個人情報・取引先名・金額・契約固有情報などを伏せるための入力前処理ツール
  • 契約書AIレビュー専用プロンプト集は、マスキング済み契約書をAIでレビューするための契約特化の指示テンプレート
  • 法務AIプロンプト100選は、契約以外も含む法務業務全般の横断的な指示テンプレート
  • 改正法対応プロンプト集ハブは、AI事業者ガイドライン・個人情報保護法改正・取適法などの制度対応整理に使う
  • LegalOSシリーズは、依頼・審査・承認・記録などの業務管理レイヤーを担う

実務では、入力可否確認 → LegalOS マスキング → 法務AIプロンプト集 → 人間レビュー → 必要に応じて専門家確認 → 記録化という流れに整理すると、再現性と説明可能性のバランスを取りやすくなります。どの商品も、最終判断を代替するものではありません。AI事業者ガイドライン第1.2版や民事責任の解釈適用に関する手引き、個人情報保護法改正案の方向性とも、人間中心・説明可能・記録化という軸で整合的です。

次回(第29話)は、契約審査・人事労務・取適法・AI導入審査・営業秘密管理など、業務別におすすめのプロンプト集をまとめた「法務AIプロンプト集おすすめ一覧」を解説します。商品選定の起点としてご活用ください。

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工程ごとに道具を分けると、運用が乗ります

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記事で学んだ実務を、そのまま使える道具にする。

法務実務にそのまま投入しやすいAIプロンプト集に加え、 契約受付、契約管理、過去相談検索、契約書整形、マスキングまで、 LegalOSシリーズも順次公開しています。

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