Legal GPT Tools

法務実務を、記事で学ぶだけで終わらせない

契約レビュー、ハラスメント対応、契約管理、マスキング、AI法律相談など、 目的に合わせて使える実務ツール・プロンプト集をまとめています。

無料ツールあり 30日無料トライアルあり 買い切り商品あり
本記事のシリーズ位置づけ
「ChatGPTを法務実務で使う方法|有料プロンプト集 活用ガイド」第29話。第1〜28話で扱った各テーマを総合し、業務課題ごとに「どの法務AIプロンプト集・LegalOS関連商品を選べばよいか」を整理する購買直前記事です。
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契約レビュー、ハラスメント対応、契約管理、過去相談検索、マスキング。 読んで終わりにせず、実務で使える入口を診断ページで確認できます。

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1. はじめに|「どれを買えばいいか分からない」をなくす

法務担当者の方からよくいただくご質問のひとつが、「結局、どの法務AIプロンプト集を買えばよいのか分からない」というものです。契約審査、人事労務、取適法、営業秘密、個人情報対応、AI導入審査など、法務業務はテーマが幅広く、業務によって必要なプロンプトの形は大きく異なります。さらに、Legal GPTでは、AIへの指示テンプレートである「プロンプト集」とは別に、AI入力前処理を行う「LegalOS マスキング」、案件管理を支える「LegalOSシリーズ」、改正対応をまとめた「改正法対応プロンプト集ハブ」といった、役割の違う商品も提供しています。

本記事では、これらを業務別・課題別に整理し、読者の方が自分の状況に合わせて選べるよう、商品比較マップ、選び方フロー、業務別おすすめ、購入前チェックリストまでをまとめてご紹介します。なお、いずれの商品も「法的判断そのものを代替するもの」ではなく、論点整理・下書き・チェックリスト化のための補助ツールとして位置づけています。

迷ったときの3つの入口
法務AIプロンプト集は、業務課題によって選ぶべきものが変わります。契約審査中心なら「契約書AIレビュー専用プロンプト集」、法務業務全般なら「法務AIプロンプト100選」、AI入力前処理が不安なら「LegalOS マスキング」をご確認ください。

2. まず結論|迷ったら「目的」で選ぶ

細かい比較に入る前に、結論を整理します。法務AIプロンプト集を選ぶときは、商品名ではなく「いま自分が解決したい目的」から逆引きするのが分かりやすい考え方です。

※どの商品も、弁護士・法務責任者の最終判断を代替するものではありません。

3. 図解|法務AIプロンプト集・LegalOS関連商品の比較マップ

5つの主要商品を、役割・向いている人・代表的な使い方・注意点で並べました。

法務AIプロンプト100選
役割|法務全般の汎用プロンプト集
向いている人
一人法務・少人数法務、業務全般を試したい方
代表的な使い方
契約・人事労務・社内規程・AI導入審査・個人情報など複数テーマを横断
注意点
網羅範囲が広いため、個別案件の深掘りは別途検討が必要
契約書AIレビュー専用プロンプト集
役割|契約審査特化の指示テンプレート
向いている人
契約審査・NDA・業務委託契約・英文契約を多く扱う方
代表的な使い方
要約・リスク抽出・修正文案・コメント案・再レビューを工程ごとに分解
注意点
AI出力は下書き。最終的なリスク判断は法務担当者が行う
LegalOS マスキング
役割|AI入力前の前処理ツール
向いている人
契約書・社内資料に個人名・取引先名・金額が含まれる方
代表的な使い方
ChatGPT等にデータを入力する前に固有情報を伏せる
注意点
マスキングは情報漏えいリスクをゼロにする保証ではない。要配慮個人情報や未公表情報は入力可否そのものを再検討
改正法対応プロンプト集ハブ
役割|法改正・ガイドラインの整理
向いている人
AI事業者ガイドライン・個人情報保護法改正・取適法等の対応を社内展開したい方
代表的な使い方
改正点の要点整理、社内説明資料、チェックリスト作成
注意点
法令の最終解釈・適用判断は専門家確認が必要。法案段階と施行済みは混同しない
LegalOSシリーズ
役割|案件管理・承認・証跡管理
向いている人
一人法務・少人数法務で案件管理が属人化している方
代表的な使い方
契約依頼・レビュー・承認・記録・証跡の社内フロー整備
注意点
法的判断そのものを代替するものではなく、運用・管理の支援ツール

4. 主要商品の比較一覧表

商品・サービス 主な役割 向いている業務 向いている人 注意点
法務AIプロンプト100選 法務業務全般の汎用プロンプト集 契約・人事労務・社内規程・AI導入審査・個人情報 一人法務、まず広く試したい方 個別案件の深掘りは別途検討
契約書AIレビュー専用プロンプト集 契約審査特化の指示テンプレート 契約レビュー・NDA・業務委託・英文契約 契約審査が業務の中心の方 AI出力は下書き。最終判断は人が行う
LegalOS マスキング AI入力前の前処理 個人名・取引先名・金額の伏字化 機密情報をAIに入れる前に整えたい方 リスクをゼロにする保証ではない
改正法対応プロンプト集ハブ 法改正対応の整理・社内展開 AIガイドライン・個情法・取適法対応 改正対応を社内に落とし込みたい方 法案段階と施行済みを混同しない
LegalOSシリーズ 案件管理・承認・証跡管理 契約依頼〜記録までの社内フロー 属人化を解消したい一人法務・少人数法務 法的判断そのものは代替しない

5. 法務AIプロンプト100選がおすすめの人

「契約だけでなく、人事労務・社内規程・AI導入審査・個人情報・営業秘密まで、法務業務全般でChatGPTを使ってみたい」という方には、法務AIプロンプト100選が出発点として扱いやすい商品です。一人法務・少人数法務の方が、まずAI活用の全体像を掴むのに向いています。

  • 契約審査だけでなく、複数テーマを横断したい
  • 一人法務・少人数法務で、まず広く試したい
  • 人事労務、社内規程、AI導入審査、個人情報、営業秘密などを並行して抱えている
  • 業務ごとに「どんな指示をすれば使えるAI出力になるか」の型を持ちたい

ただし、100本というボリュームがある分、契約審査のような単一業務を深掘りしたい場合は、契約特化型の方が向くこともあります。

法務業務全般にAIを使いたい方へ
契約審査だけでなく、人事労務・社内規程・AI導入審査・個人情報対応・営業秘密管理まで幅広くAIを使いたい方は、法務AIプロンプト100選をご確認ください。

6. 契約書AIレビュー専用プロンプト集がおすすめの人

業務の中心が契約審査・契約書レビューの方には、契約書AIレビュー専用プロンプト集が向いています。要約、リスク抽出、修正文案、相手方コメント、社内説明、再レビューといった工程を分けて指示できるよう設計しているため、契約審査の「型」をAIに乗せやすくなります。

  • NDA、業務委託契約、取引基本契約、英文契約など契約レビューが多い
  • 要約・リスク抽出・修正文案・コメント案を分けて出力したい
  • マスキング済み契約書をAIでレビューしたい
  • 契約審査の品質と再現性を上げたい
留意点
契約レビュー用プロンプトを使っても、AI出力は「審査済みの契約書」ではなく、論点を整理した下書きです。重大案件や高リスク案件では、社内責任者・弁護士の確認が必要です。
契約書レビューを効率化したい方へ
契約書レビュー、NDA、業務委託契約、英文契約、修正文案、コメント案作成を効率化したい方は、契約書AIレビュー専用プロンプト集をご確認ください。

7. LegalOS マスキングがおすすめの人

「契約書をChatGPTに入れたいが、取引先名や金額をそのまま入れてよいか不安」「メールに含まれる個人名を一括で伏せたい」というニーズには、LegalOS マスキングが前処理として活用できます。あくまで入力前のリスク低減ツールであり、これを使えば何でも安全になるという性質のものではありません。

  • 契約書・社内資料・相談メモに伏せたい情報がある
  • 個人情報、営業秘密、NDA情報、契約金額、取引先名、口座情報、メールアドレスを扱う
  • 手作業でのマスキング漏れが不安
  • AI入力前処理を業務フローに組み込みたい
留意点
要配慮個人情報、営業秘密そのもの、内部通報情報、未公表M&A資料など、性質上そもそも外部AIに入れること自体を慎重に検討すべき情報があります。マスキングは「入力可否判断の代替」ではなく、入力可否判断のあとに行う前処理です。
AI入力前に情報を伏せたい方へ
契約書や社内資料をAIに入力する前に、個人名、取引先名、金額、メールアドレスなどを伏せたい場合は、LegalOS マスキングをご確認ください。

8. 改正法対応プロンプト集ハブがおすすめの人

2026年は法務・AIガバナンス領域で重要な動きが続いています。AI事業者ガイドライン第1.2版(2026年3月31日公表、総務省・経済産業省)では、AIエージェントへの対応やトレーサビリティ、人間の判断介在に関する記述が強化されました。AI利活用における民事責任の解釈適用に関する手引き〔第1.0版〕(2026年4月9日公表、経済産業省)では、AIを「補助/支援型」と「依拠/代替型」の2類型に整理し、不法行為法・製造物責任法の解釈適用の考え方が示されました。さらに、2026年4月7日には個人情報保護法等の一部改正法律案が閣議決定され、課徴金制度の導入を含む複数の改正項目が公表されています。

こうした動向を社内資料・チェックリストに落とし込みたい方には、改正法対応プロンプト集ハブが役立ちます。

  • 法改正やガイドライン対応を継続的にフォローする必要がある
  • AI事業者ガイドライン、個人情報保護法改正案、取適法、営業秘密管理指針を社内展開したい
  • 改正対応チェックリストや経営報告資料を整えたい
留意点
法案段階の改正案と、施行済みの規定は混同しないでください。プロンプト集はあくまで整理・社内説明のための補助で、法令の最終解釈・自社への適用判断は専門家確認のうえで進める必要があります。

9. LegalOSシリーズがおすすめの人

AIで文書を作るだけでなく、「契約依頼・レビュー・承認・記録・証跡管理」までを社内フローとして整えたい場合は、LegalOSシリーズが向いています。一人法務・少人数法務で、案件管理が属人化しがちな組織に向いた、運用支援系のツール群です。

  • AIで作った成果物の社内承認・記録化まで整えたい
  • 契約依頼の窓口を一本化したい
  • 監査や外部問い合わせに備えて証跡を残したい
  • 一人法務・少人数法務で案件管理が属人化している
案件管理・承認・記録化まで整えたい方へ
AIで文書を作るだけでなく、契約依頼、レビュー、承認、記録、証跡管理まで整えたい場合は、LegalOSシリーズをご確認ください。

10. 図解|業務別おすすめマップ

業務別にどの商品を起点に検討するとよいかを、カードでまとめました。

契約審査
契約書AIレビュー専用プロンプト集
要約・リスク抽出・修正文案を分解
重大案件は責任者・弁護士確認
NDAレビュー
契約書AIレビュー専用プロンプト集
論点と修正文案の型がある
秘密情報の範囲は人が確認
業務委託契約
契約書AIレビュー専用プロンプト集
偽装請負・下請法論点の整理
実態判断は人が行う
人事労務
法務AIプロンプト100選
相談対応や規程整備の型
個別事案は弁護士・社労士確認
ハラスメント
法務AIプロンプト100選
初動・ヒアリング・処分検討の整理
関係者氏名はマスキング推奨
取適法
法務AIプロンプト100選
取引条件・支払いの確認事項整理
最終判断は法務責任者
営業秘密
法務AIプロンプト100選 + LegalOS マスキング
管理体制の整理と入力前処理
営業秘密そのものは外部AIに入れない
個人情報
法務AIプロンプト100選 + LegalOS マスキング
対応整理+入力前の前処理
要配慮個人情報は慎重に
AI導入審査
法務AIプロンプト100選 + 改正法対応プロンプト集ハブ
AI事業者ガイドラインを参照
ベンダー説明書面の確認は人が行う
コンプラ研修
法務AIプロンプト100選
研修資料・想定問答の下書き
最終資料は責任者レビュー
社内規程
法務AIプロンプト100選
改定論点・新旧対照表のたたき台
規程適用判断は人が行う
案件管理
LegalOSシリーズ
依頼〜承認〜記録のフロー化
法的判断そのものは代替しない

11. 業務別おすすめ一覧表

業務課題 おすすめ商品・プロンプト集 使える場面 併用するとよいもの
契約審査(一般)契約書AIレビュー専用プロンプト集要約・リスク抽出・修正文案LegalOS マスキング
NDAレビュー契約書AIレビュー専用プロンプト集秘密情報の範囲整理LegalOS マスキング
業務委託契約レビュー契約書AIレビュー専用プロンプト集下請法・偽装請負論点の整理LegalOS マスキング
英文契約レビュー契約書AIレビュー専用プロンプト集要約・対訳・論点整理LegalOS マスキング
コーポレート法務法務AIプロンプト100選株主総会・決議書類の下書きLegalOSシリーズ
株主総会・取締役会法務AIプロンプト100選議事録ドラフト・想定問答LegalOSシリーズ
子会社管理法務AIプロンプト100選規程整備・社内連絡文案LegalOSシリーズ
社内規程整備法務AIプロンプト100選規程改定論点・新旧対照表改正法対応プロンプト集ハブ
人事労務相談法務AIプロンプト100選相談対応の論点整理LegalOS マスキング
ハラスメント対応法務AIプロンプト100選初動・ヒアリング・報告書整理LegalOS マスキング
懲戒処分検討法務AIプロンプト100選論点整理・比例性確認の下書きLegalOS マスキング
取適法対応法務AIプロンプト100選取引条件チェックリスト改正法対応プロンプト集ハブ
営業秘密管理法務AIプロンプト100選管理体制の整理LegalOS マスキング
コンプライアンス研修法務AIプロンプト100選研修資料・想定問答下書き改正法対応プロンプト集ハブ
AI導入審査法務AIプロンプト100選ベンダー評価項目の整理改正法対応プロンプト集ハブ
契約書入力前チェックLegalOS マスキング固有情報の伏字化契約書AIレビュー専用プロンプト集
個人情報対応法務AIプロンプト100選対応フロー整理LegalOS マスキング・改正法対応プロンプト集ハブ
案件管理・承認記録LegalOSシリーズ依頼〜承認〜証跡管理法務AIプロンプト100選

12. 図解|どれを選べばよいかの選び方フロー

まず解決したい課題は何ですか?
契約審査が中心
→ 契約書AIレビュー専用プロンプト集
法務業務全般を広くカバー
→ 法務AIプロンプト100選
AI入力前に情報を伏せたい
→ LegalOS マスキング
法改正・ガイドライン対応
→ 改正法対応プロンプト集ハブ
案件管理・承認・記録化
→ LegalOSシリーズ
個別テーマを深掘り
→ テーマ別プロンプト集/法務AIプロンプト100選

13. 実務での基本フロー|入力前処理・AI指示・人間レビュー・記録化

個別商品の使い方を考える前提として、法務でAIを使う際の基本的な工程を整理します。どの商品を選ぶ場合でも、この4工程のいずれかを担うツールであり、いずれの工程も省略しないことが重要です。

  1. 入力前処理:そもそも外部AIに入れてよい情報かを判断し、必要に応じてLegalOS マスキングで固有情報を伏せる
  2. AIへの指示契約書AIレビュー専用プロンプト集または法務AIプロンプト100選で、業務に合った指示テンプレートを使う
  3. 人間レビュー:論点整理・コメント案・チェックリスト等のAI出力を、法務担当者・責任者・必要に応じて弁護士が確認する
  4. 記録化LegalOSシリーズ等で案件依頼・承認・記録を残し、社内外からの問い合わせに備える

14. 図解|法務AI活用の実務フロー

1
資料・相談の受領 契約書、社内相談、改正対応依頼などを受け付ける
2
入力可否の確認 情報の性質(個人情報、営業秘密、未公表情報等)と社内AI利用規程を確認
3
必要に応じてマスキング 固有情報を伏せて、AIに入力可能な状態に整える LegalOS マスキング
4
プロンプト集でAIに指示 業務に合った指示テンプレートを使い、論点整理・下書きを依頼 契約書AIレビュー専用プロンプト集 法務AIプロンプト100選
5
AI出力の確認 ハルシネーション、論点漏れ、条文の誤引用がないかを人が確認
6
法務コメント・社内資料化 AI出力を踏まえつつ、最終的な法務判断・コメントは人が責任を持って作成
7
承認・記録化 依頼〜判断〜回答までを記録に残す LegalOSシリーズ
8
必要に応じて専門家確認 重大案件・高リスク案件は弁護士・外部専門家へエスカレーション

15. AI事業者ガイドライン第1.2版・民事責任手引きから見た選び方

AI事業者ガイドライン第1.2版では、AIガバナンスの基本的な姿勢としてリスクベース・アプローチが示されています。リスクの大きさに応じて対策を講じる考え方であり、データ入力時の確認、ハルシネーション対策、人間による検証、トレーサビリティ確保、記録化が重要な要素として扱われています。第1.2版ではとくにAIエージェントやフィジカルAIに関する記述が強化され、外部システムへの自律的なアクションを含むAI利用について、人間の判断介在をどう設計するかが論点として明示されています。

2026年4月9日に公表された「AI利活用における民事責任の解釈適用に関する手引き〔第1.0版〕」では、AIの利用形態を「補助/支援型AI」と「依拠/代替型AI」の2類型に整理しています。法務業務でChatGPT等を使い、論点整理や下書きを得たうえで最終的に人が判断するという使い方は、典型的な「補助/支援型」の利用にあたります。手引きでは、補助/支援型AIを利用する場合、AI利用者には自身の職業・地位に応じた本来の注意義務のもとで適切な判断や行動を行うことが求められ、AI出力をそのまま用いることが許されるわけではない方向で整理されています。

この観点からみると、各商品の位置づけは以下のようになります。

  • プロンプト集はAI出力の品質を安定させる補助ですが、ハルシネーションを完全に防ぐものではなく、人間による確認を前提とすべきものです
  • LegalOS マスキングは入力前処理として情報漏えいリスクを下げる役割を担いますが、リスクをゼロにする保証ではありません
  • LegalOSシリーズは記録化・トレーサビリティの観点からAIガバナンス上の有用性が期待できますが、法的判断そのものを代替するものではありません
  • 改正法対応プロンプト集ハブはAI事業者ガイドライン等を社内展開する整理に役立ちますが、最終的な解釈・適用判断は専門家確認が必要です

なお、手引きでは、AI事業者ガイドラインに沿ったAIガバナンスを構築していたことが、不法行為における過失評価を軽減する方向で斟酌される可能性が示唆されているとの指摘もあります。AIを使うかどうかではなく、どのような体制で使うかが問われる時代に入っているという理解で、商品選びを行うのが現実的でしょう。

16. 個人情報保護法改正案を踏まえた選び方

2026年4月7日、「個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律案」が閣議決定されました。改正案の主な論点として、課徴金制度の導入、特定生体個人情報の規律強化、16歳未満の個人情報の規律強化、漏えい等の本人通知義務・報告義務の見直し、不適正利用・不正取得の禁止対象の拡大などが公表されています。施行は公布日から起算して2年を超えない範囲内とされており、施行は2028年頃が見込まれます。

本記事の前提
2026年5月時点では、改正案は法案段階であり、国会審議の結果や政令・規則・ガイドラインの整備によって最終的な姿が定まります。施行済みの規定と法案段階の規定は混同しないでください。

商品選びの観点からは、個人情報を含む文書を扱う際に以下のような姿勢で進めるのが安全側です。

17. 目的別おすすめの組み合わせ表

目的 まず使うもの 併用するとよいもの 理由 注意点
契約書レビューを始めたい 契約書AIレビュー専用プロンプト集 LegalOS マスキング 契約特化の指示テンプレ+固有情報の前処理 最終判断は人が行う
法務業務全般でAIを使いたい 法務AIプロンプト100選 LegalOS マスキング 業務全般を網羅+入力前処理 個別深掘りは別途
契約書をAIに入れる前に伏せたい LegalOS マスキング 契約書AIレビュー専用プロンプト集 前処理→AIレビューの基本フロー 入力可否判断が先
個人情報対応を整理したい 法務AIプロンプト100選 LegalOS マスキング・改正法対応プロンプト集ハブ 論点整理+前処理+改正対応 要配慮個人情報は慎重に
AI導入審査を整えたい 法務AIプロンプト100選 改正法対応プロンプト集ハブ AI事業者ガイドラインを参照しつつ整理 ベンダー説明書面は人が確認
法改正対応を社内展開したい 改正法対応プロンプト集ハブ 法務AIプロンプト100選 改正点の整理+社内説明資料の下書き 法案段階と施行済みを区別
一人法務で案件管理も整えたい LegalOSシリーズ 法務AIプロンプト100選 依頼〜承認〜記録のフロー化+AI下書き 法的判断は人が行う
研修資料や社内説明資料を作りたい 法務AIプロンプト100選 改正法対応プロンプト集ハブ 研修資料の下書き+改正対応反映 最終資料は責任者レビュー

18. 図解|購入前チェックマップ

主な業務
いまの業務時間で、契約審査と法務全般、どちらの比率が高いですか?
情報の機密性
扱う文書に個人情報・営業秘密・未公表情報がどの程度含まれますか?
入力する資料
AIに入れたい資料は、契約書、社内相談、メール、規程のうちどれですか?
欲しい成果物
レビューコメント、社内説明資料、チェックリスト、どれが優先ですか?
社内運用
案件依頼・承認・記録化を整える必要がありますか?
予算感
まず安価に試したいか、業務全体を整えたいかのどちらに近いですか?
いま困っていること
いま最も時間を取られている業務は何ですか?
将来広げたい業務
半年〜1年で、どの業務までAI化を広げたいですか?

19. 購入前チェックリスト

確認項目確認の観点
主な業務は契約審査か、法務全般か契約特化なら契約書AIレビュー、全般なら法務AIプロンプト100選
入力したい資料に個人情報・営業秘密・NDA情報が含まれるか含まれるならLegalOS マスキングを併用
欲しい成果物はレビューコメントか、社内説明資料か用途に応じて商品を選び分ける
法改正対応が必要か必要なら改正法対応プロンプト集ハブを併用
社内承認・記録化まで整えたいか整えたいならLegalOSシリーズを検討
まず安価に試したいか、業務全体を整えたいか段階的に導入するか、まとめて整えるかで選択
一人で使うのか、社内で共有するのか共有運用なら案件管理・記録化も検討
弁護士・責任者の確認フローがあるか重大案件のエスカレーション経路を整備

20. 向いている人・向いていない人

向いている人向いていない人
どのプロンプト集を選べばよいか迷っている AIをほとんど使う予定がない
契約審査や社内相談でChatGPTを業務に組み込みたい AIに法的判断を丸投げしたい
一人法務・少人数法務で効率化したい 何でも外部AIにそのまま入力したい
個人情報・営業秘密・NDA情報を扱うため前処理を整えたい AI出力を確認せずに社外に出したい
入力前処理〜AI指示〜人間レビュー〜記録化を流れで整えたい 商品を買えば法務業務が完全自動化されると考えている
Legal GPTの商品群を比較・組み合わせて使いたい 社内ルール・記録化・専門家確認を軽視している

21. よくある質問

まず1つだけ買うならどれがよいですか?
業務の中心によります。契約審査中心なら契約書AIレビュー専用プロンプト集、法務全般なら法務AIプロンプト100選、AI入力前処理が不安ならLegalOS マスキングが候補になります。「どれか1つで完結する」のではなく、「いま最も困っている工程に効くもの」を選ぶ、という考え方が現実的です。
LegalOS マスキングとプロンプト集はどちらを先に使うべきですか?
原則として、マスキングが先、プロンプト集が後です。ただし、それより先に「そもそも外部AIに入れてよい情報か」という入力可否判断が必要です。要配慮個人情報や未公表M&A情報など、マスキングしても外部AIに入れるべきでない情報はあります。
無料プロンプトだけでは足りませんか?
無料プロンプトでも試すことはできます。ただし、法務実務では再現性、網羅性、出力形式、注意事項の設計が品質を左右します。有料プロンプト集は、こうした「型」を整えて使うための補助という位置づけになります。
プロンプト集を使えば弁護士確認は不要になりますか?
不要にはなりません。重大案件・高リスク案件、未経験論点、訴訟可能性のある事案などでは、弁護士・法務責任者の確認が引き続き必要です。プロンプト集は、論点整理・下書きの段階を効率化するものとお考えください。
マスキングすれば、何でもChatGPTに入れて大丈夫ですか?
そうではありません。要配慮個人情報、営業秘密そのもの、内部通報情報、未公表M&A資料などは、マスキングを経たとしても、社内のAI利用規程や情報管理ルールに照らして、入力可否そのものを慎重に検討する必要があります。

22. まとめ

本記事では、法務AIプロンプト集とLegalOS関連商品を、業務別・課題別に整理しました。要点は以下のとおりです。

  • 法務AIプロンプト集は、AIに法務判断を丸投げするものではなく、論点整理・下書き・チェックリスト化のための指示テンプレートです
  • 契約審査中心なら契約書AIレビュー専用プロンプト集
  • 法務業務全般なら法務AIプロンプト100選
  • AI入力前に伏せたい情報があるならLegalOS マスキング
  • 法改正・ガイドライン対応なら改正法対応プロンプト集ハブ
  • 案件管理・承認・記録化ならLegalOSシリーズ
  • 実務では、入力可否確認 → マスキング → プロンプト集 → 人間レビュー → 記録化の流れが基本です
  • AI事業者ガイドライン第1.2版・AI民事責任手引き・個人情報保護法改正案を踏まえると、「AIを使うかどうか」ではなく「どのような体制で使うか」が問われる時代に入っています

次回の第30話では、シリーズ最終回として「法務担当者向けAI活用ロードマップ|半年〜1年で整える進め方」を解説する予定です。

商品ページへのご案内

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