AI法務

【中級編】ChatGPTプロンプト術│法務で使える”鉄板テンプレ”10選

全10STEP

レビュー方針→論点抽出→修正文案→交渉論点まで、“漏れない型”で揃える

契約レビューは、経験者でも「抜け」が起きやすい作業です。STEP化して再現可能にすると、品質が安定します。

  • 前提整理(当事者/取引/優先順位)
  • 地雷条項の抽出(損害賠償・解除・保証・責任制限など)
  • 修正文案・代替案・交渉論点(説明つき)
  • レビュー結果の報告書・メール文面まで

※機密情報の入力範囲・マスキングは社内ルールに従ってください。一般的情報提供であり、個別案件の法的助言ではありません。

ChatGPTを法務実務で使い始めたものの、「たたき台は出るが浅い」「契約レビューの観点が足りない」「社内文書としてはそのまま使えない」と感じる場面は少なくありません。 中級者に必要なのは、単にプロンプトを長くすることではなく、役割・前提事実・論点・出力形式・制約条件を分けて指示することです。

本記事では、契約、規程、法改正、英文契約、レポート、議事録整理など、法務業務に再利用しやすいChatGPTプロンプトを10本紹介します。 あわせて、精度を上げる追加指示そのまま使ってはいけない箇所社内標準化に進めるときの運用ルールまで整理しました。

補足: 法務部や総務部の作業は、 この無料ツールを使うと便利に処理できます (一次整理・マスキング・論点整理など)

中級編で重視すべきこと

初級者向けの記事では「とりあえず使ってみる」ことに価値がありますが、中級編ではそれだけでは足りません。 法務部門がChatGPTを継続的に使うには、出力の見栄えよりも、再現性観点の漏れ防止人間レビューとの役割分担が重要です。

初級で起きやすいこと

  • 質問が抽象的で、出力が一般論に終わる
  • 契約類型や当事者の立場が曖昧で、使いにくい
  • 表面的にもっともらしいが、論点漏れがある
  • 社内文書に転用するには修正量が大きい

中級で目指す状態

  • 業務別に使い回せるテンプレがある
  • 自社の立場・重要条項・出力形式を固定できる
  • 「要確認」箇所が明示され、レビューが速い
  • 個人利用から部門標準化へ進められる

中級者向けプロンプトの基本構造

法務向けプロンプトは、次の5要素に分けると安定します。特に重要なのは、「何を考えさせるか」だけでなく、どの形式で返させるかを先に決めることです。

1. 役割

「企業法務担当者として」「審査担当者として」など、評価軸を固定します。

2. 前提事実

当事者、契約類型、金額、期間、対象業務などを明示します。

3. 論点

知財、責任制限、解除、個人情報、再委託など重点項目を指定します。

4. 出力形式

表形式、箇条書き、エグゼクティブサマリーなど用途に合わせて指定します。

5. 制約条件

不明点は推測しない、根拠が弱い箇所は「要確認」と書かせます。

実務上のコツ

一度で完璧を狙わず、初稿→論点深掘り→整文の3段階で回すと安定します。

図:中級者向けプロンプトの考え方
1
前提を固定 立場・取引類型・対象文書を定義
2
論点を絞る 重点条項・確認観点を明示
3
形式を指定 表・箇条書き・要約の型を固定
4
人が仕上げる 要確認箇所を見て最終判断

まずどのテンプレを使うべきか

10本を順番に使う必要はありません。まずは自分の業務に近いテンプレから試し、そこに自社用語や頻出論点を足していく方が早く定着します。

テンプレ 主な用途 向いている読者 人間確認の重要度
① 契約書たたき台生成 初稿作成 企業法務・事業部
② リスク可視化 条項分析 法務担当者
③ 契約書比較 差分整理・修正影響分析 法務・購買
④ 社内ガイドライン起案 AI利用規程・社内ルール 法務・情シス・総務
⑤ 法務レポート 経営報告 法務責任者
⑥ 法改正インパクト分析 部門向け説明資料 法務・総務
⑦ FAQ作成 制度導入・社内周知 管理部門
⑧ 英文契約エッセンス抽出 経営判断支援 法務・事業責任者
⑨ 研修コンテンツ設計 教育設計 法務・人事
⑩ 議事録構造化 交渉・会議整理 法務・PM・管理部門
補足: ChatGPTに強いのは「ゼロから完成品を作らせること」よりも、人が扱いやすい素材に整理させることです。 とくに契約書、規程、法改正整理は、最終文案を一発で確定させるより、論点整理・差分抽出・説明ロジックの下書きとして使う方が安定します。

無料テンプレの次に進みたい方へ

本記事のテンプレは汎用版です。実務では、契約類型ごとの論点、当社リスクの見方、社内説明用の書きぶりまで整えておくと、はるかに使いやすくなります。 契約レビューを軸にChatGPT活用を標準化したい方は、以下の有料プロンプト集もご覧ください。

法務業務別|実用プロンプト10選

以下のテンプレは、そのまま使うこともできますが、最も効果が高いのは、自社の立場・頻出契約・社内用語・出力フォーマットを足して育てていく使い方です。

契約書たたき台生成(業種・取引特化型)
初稿作成 契約類型の具体化が重要 人間レビュー必須

向いている場面: 新規取引の初稿を短時間で作りたい場面、自社寄りのたたき台を先に作ってから相手方案と比較したい場面に向きます。

あなたは企業法務担当者です。以下の前提に基づき、業務委託契約書のドラフトを作成してください。 【取引概要】 ・委託者:当社(事業会社) ・受託者:開発ベンダー(従業員100名規模) ・業務内容:基幹システムのモバイルアプリ開発 ・契約期間:6か月 ・契約金額:1,500万円 【重視する論点】 ・知的財産権の帰属 ・個人情報・秘密情報の取扱い ・セキュリティ要件 ・成果物の検収 ・修補義務および契約不適合に関する責任の範囲 ・再委託の条件 ・損害賠償の上限 ・解除事由 【出力要件】 ・条項案を条文形式で作成すること ・各条項の下に、当社にとっての意味を1〜2行でコメントすること ・前提情報が不足している箇所は「要確認」と明記すること

精度を上げる追加指示

  • 請負か準委任か、成果物の有無を明示する
  • 検収方法、納入物、遅延時対応を足す
  • 反社条項、準拠法、裁判管轄の扱いを固定する

そのまま使ってはいけない箇所

責任制限、解除、知財保証、契約不適合責任、再委託管理など、交渉結果に直結する条項は、必ず人が最終確認してください。

リスク可視化(多角的分析)
条項レビュー 相手方修正文の評価 説明ロジック作成

向いている場面: 相手方修正案を受け取った直後や、事業部から「どこが危ないかだけ先に知りたい」と依頼されたときに有効です。

あなたは企業法務担当者です。以下の契約条項について、当社の立場からリスク分析を実施してください。 【分析対象条項】 [ここに条項を貼り付け] 【分析観点】 1. 法的リスク:義務の範囲、責任制限、解除可能性 2. 経営リスク:費用負担、収益毀損、予見可能な損失 3. 運用リスク:現場で履行可能か、実務負荷は過大でないか 4. 交渉リスク:相手方の受入れ可能性、代替案の余地 【出力形式】 ・各リスクを「高・中・低」で評価 ・リスクの理由 ・当社修正案 ・相手方への説明ロジック ・不明点は「要確認」と表示

精度を上げる追加指示

  • 当社が発注者か受注者かを明示する
  • 契約金額、業務期間、保険加入の有無などを足す
  • 「代替案を2案提示」と指定すると交渉で使いやすい

そのまま使ってはいけない箇所

AIのリスク評価は網羅性の補助にはなりますが、取引背景や業界慣行を無視した評価になることがあります。重大条項の優先順位付けは、必ず担当者が補正してください。

契約書比較(バージョン管理・差分特定)
差分比較 交渉履歴整理 推奨案提示

向いている場面: 相手方が一部だけ修正した契約書や、赤黒だけでは法的意味が把握しにくい場面に向きます。

以下の契約書A案・B案の差分を比較し、当社の立場から変更の影響を分析してください。 【A案(現行版)】 [契約書Aの該当部分] 【B案(修正版)】 [契約書Bの該当部分] 【比較観点】 ・追加、削除、修正された文言 ・法的効果の違い ・当事者の義務・権利への影響 ・リスクの増減 ・当社として維持したい点 ・譲歩可能な点 【出力形式】 | 項目 | A案 | B案 | 変更の意味 | 当社影響 | 推奨案 | の表形式で整理してください。 最後に、優先順位付きで「必ず戻したい条項」「代替案で調整できる条項」を分けてください。

精度を上げる追加指示

  • 比較対象は全文より、重要条項単位に分けて貼ると精度が上がる
  • 「当社が譲れない論点」を先に与えると判断が安定する
  • 赤黒のままではなく、整文したテキストを渡す方がよい

そのまま使ってはいけない箇所

条文差分の説明は便利ですが、修正の狙いを読み違えることがあります。交渉経緯や相手方コメントと併せて確認してください。

社内ガイドライン起案(AI利用規程)
規程起案 AIガバナンス 社内ルール整備

向いている場面: 生成AI利用ルールを整えたいが、法務・情シス・総務の観点を一度に整理したいときに有効です。

あなたは企業法務担当者です。以下の前提に基づき、「生成AI利用ガイドライン」の社内規程案を作成してください。 【対象者】 全従業員 【対象AI】 ChatGPT、Claude、Gemini、社内開発AI 【必須項目】 ・利用目的の範囲 ・入力禁止情報 ・出力内容の確認義務 ・保存、共有、転載のルール ・ログ保存と監査 ・違反時の対応 ・法務・情報システム部門への相談ルート 【文体】 社内規程に適した平明な文体 【出力要件】 ・条文形式と運用上の補足を分けて作成すること ・判断が分かれる点は「要運用決定」と明記すること ・別紙でQ&Aに転用しやすい要点も付すこと

精度を上げる追加指示

  • 既存の情報セキュリティ規程や個人情報管理規程との関係を指定する
  • 外部AI利用を禁止するのか、条件付き許容なのかを明示する
  • 「条文案」と「運用メモ」を分けて出させると使いやすい

そのまま使ってはいけない箇所

規程は他規程との整合、懲戒規程との接続、監査設計まで見て確定する必要があります。AI出力をそのまま規程化しないでください。

法務レポート(KPI重視の報告書)
経営報告 定量+定性 説得力強化

向いている場面: 月次・四半期レポート、執行役員向け報告、部門価値の見える化に適しています。

以下の実績データをもとに、四半期法務レポートを作成してください。 【実績データ】 ・契約書レビュー:45件(前四半期比+12件) ・法務相談対応:128件(うち緊急案件15件) ・外部弁護士費用:180万円(予算内) ・コンプライアンス研修:受講率98.5% 【重点トピック】 ・AI活用によるレビュー時間短縮 ・新規事業への法的支援 ・重大インシデント0件継続 【構成要件】 1. エグゼクティブサマリー 2. 定量成果 3. 重要取組み 4. 課題 5. 次四半期の重点目標 【出力要件】 ・経営層向けに簡潔に ・数字だけでなく意味づけも付す ・ KPI案を3つ提案する

精度を上げる追加指示

  • 前年同期比、予算比、前四半期比のどれを重視するかを指定する
  • 読み手がCEO、CFO、事業部長のどれかで書きぶりを変える
  • 「懸念事項を最後に1段落で」と指定すると報告文書らしくなる

そのまま使ってはいけない箇所

成果の意味づけや部門貢献の言語化は便利ですが、数字の整合や社内政治的な文脈は人間が調整すべきです。

契約レビューをもっと深く標準化したい方へ

無料テンプレで方向性が見えたら、次は「当社リスクの見方」や「交渉コメントの型」まで固定すると、出力の再現性が上がります。 契約審査を軸に実務レベルへ引き上げたい方は、以下のプロンプト集が相性良好です。

法改正インパクト分析(実務翻訳)
法改正整理 現場向け説明 対応期限管理

向いている場面: 改正法の概要を、営業・人事・総務などの現場部門に「結局何をすればよいか」の形で落としたいときに役立ちます。

以下の法改正資料を前提に、実務部門向けの影響分析を作成してください。 【入力資料】 ・改正法の概要 ・新旧対照表または要点メモ ・当社業務の前提情報 【分析フレーム】 1. 改正の背景・狙い 2. 当社への直接的影響 3. 対応期限 4. 必要アクション 5. 想定コスト 6. 違反時リスク 【対象部門】 営業部・人事部・総務部 【出力要件】 ・専門用語はできるだけ平易に言い換える ・「いつまでに何をするか」を箇条書きにする ・根拠が弱い部分は推測せず「要確認」とする

精度を上げる追加指示

  • 「与えた資料の範囲のみで分析」と入れると暴走しにくい
  • 自社のどの業務に関係するかを先に書く
  • 最後に担当部門別のTODOを出させると実務に落ちやすい

そのまま使ってはいけない箇所

最新法令の解釈や当局運用は変わり得ます。法改正記事や官公庁資料に当たりながら最終化してください。

FAQ作成(制度変更・新システム導入)
社内周知 問い合わせ削減 現場対応

向いている場面: 電子契約、AI利用ルール、新申請フローなど、制度変更時に現場から同じ質問が繰り返される場面に適しています。

「電子契約システム導入」に関する社内FAQを作成してください。 【前提情報】 ・導入システム:DocuSign ・対象契約:売買契約、業務委託契約 ・運用開始日:2025年8月1日 ・紙契約は段階的移行 【想定質問者】 営業部・調達部・経理部 【FAQ要件】 ・実際に聞かれそうな質問で作る ・手順レベルまで答える ・印紙税、法的効力、社内承認フローにも触れる ・困ったときの相談先を最後に記載する

精度を上げる追加指示

  • 対象部門別に質問を分けると使いやすい
  • 「初心者向け」「マネージャー向け」を分けてもよい
  • 禁止事項と例外運用を必ず入れる

そのまま使ってはいけない箇所

運用責任者、問い合わせ窓口、申請画面の具体的導線などは社内実態に合わせて更新してください。

英文契約エッセンス抽出(意思決定支援)
英文契約 経営向け要約 交渉論点抽出

向いている場面: 事業部長や経営層に「要するに何が問題か」を早く伝えたい場面に向いています。

以下の英文契約について、当社が意思決定するために必要な要点を日本語で整理してください。 【英文契約】 [全文または重要部分] 【抽出項目】 1. 契約の基本構造 2. 当社にとって重要な権利義務 3. リスク条項(補償、責任制限、解除、準拠法等) 4. 日本の契約実務と比べて注意すべき点 5. 交渉優先順位 【出力要件】 ・専門用語は必要最小限に ・経営層向けの要約を先に書く ・その後に論点詳細を箇条書きで整理する ・曖昧な箇所は原文引用付きで示す

精度を上げる追加指示

  • 当社が買い手か売り手かを必ず指定する
  • 重点論点を「補償」「準拠法」など先に決める
  • 原文の該当箇所を引用させると確認しやすい

そのまま使ってはいけない箇所

英語のニュアンス説明は有用ですが、定義条項や準拠法固有の含意までは読み切れないことがあります。重要条項は原文で確認してください。

研修コンテンツ設計(法務教育)
社内研修 法務教育 AI時代の契約実務

向いている場面: 法務以外の部門にも、AI利用と契約リスクを分かりやすく伝えたいときに役立ちます。

「契約実務とAI活用」をテーマとした社内研修を企画してください。 【対象者】 営業部門マネージャー(25名) 【時間】 90分 【目的】 ・AI生成文書の限界を理解する ・契約リスクの基本感覚を身につける ・法務へのエスカレーション基準を明確にする 【出力内容】 1. 研修スライド構成案 2. 各スライドの要点 3. 想定質問と回答例 4. 配布資料のたたき台 【条件】 ・法務初心者にも伝わる表現にする ・具体的な失敗例を1〜2個含める ・最後に実務チェックリストを付ける

精度を上げる追加指示

  • 対象者のレベルと、事例の業種を指定する
  • 「研修後に持ち帰ってほしい3メッセージ」を決める
  • ケーススタディ形式にすると参加型になりやすい

そのまま使ってはいけない箇所

社内文化や部門の温度感に合わない例示が出ることがあります。自社の過去事例や業界リスクに合わせて調整してください。

議事録構造化(契約交渉・重要会議)
会議整理 交渉メモ アクション管理

向いている場面: 契約交渉、重要会議、案件打合せ後に、決定事項と宿題を漏れなく整理したい場面に向きます。

以下の議事メモから、フォローアップに必要な情報を構造化してください。 【議事メモ】 [手書きメモや箇条書きの会議記録] 【整理項目】 1. 決定事項 2. 継続検討事項 3. アクションアイテム 4. 次回会議の論点 5. 契約書への反映事項 【出力形式】 | 項目 | 内容 | 担当 | 期限 | 重要度 | 備考 | 【条件】 ・曖昧な表現は「要確認」と明記 ・法務として確認すべき論点を最後にまとめる ・期限未設定のものは「期限要設定」と表示する

精度を上げる追加指示

  • 発言者が分かるなら入れる
  • 会議目的と案件背景を短く添える
  • 会議後のメール文面まで作らせる運用も有効

そのまま使ってはいけない箇所

交渉でのニュアンスや相手方の含みは、メモだけでは落ちやすいです。法務として争点化しそうな部分は別途コメントで補ってください。

出力イメージ

プロンプトの価値は、例文そのものよりも「どのような成果物が返ってくるか」で決まります。ここでは、使いどころが多い3つのテンプレについて、出力イメージを簡単に示します。

出力例1:契約書比較(テンプレ③)

項目 A案 B案 変更の意味 当社影響 推奨案
損害賠償上限 契約金額相当 受領済報酬額相当 上限が実質的に縮小 A案維持または最低でも契約金額相当
再委託 事前承認制 事後通知可 統制が弱まる 重要業務は事前承認制を維持
解除 催告後解除 即時解除を追加 相手方解除権が強化 重大違反のみ即時解除可

出力例2:リスク可視化(テンプレ②)

評価:

理由: 当社の責任範囲が広く、損害の上限規定もないため、事故発生時の負担が大きい。

当社修正案: 「当社の賠償責任は、故意または重過失を除き、過去12か月間に受領した対価総額を上限とする。」

相手方への説明ロジック: 予見可能な範囲での責任分担を明確にし、過大な価格転嫁を避けるために合理的である。

出力例3:英文契約要約(テンプレ⑧)

経営向け要点: 本契約では、当社が広範な補償義務を負う一方、相手方の責任制限は厚く、準拠法も当社に不利な州法となっています。交渉優先順位は、①補償範囲の限定、②責任上限の設定、③解除条項の相互化です。

法務部が守るべき運用ルール

ChatGPT活用は便利ですが、法務部門では「使うか使わないか」よりも、どう統制して使うかが重要です。最低限、次の4原則は共有しておくことをおすすめします。

1. 法的評価と事実認定を分ける

最初から結論を聞くのではなく、まず前提事実や論点を整理させ、その後に法的評価へ進む方が安定します。

2. 機密情報は匿名化・抽象化する

当事者名、価格、仕様、個人情報、未公表情報はできる限り伏せて入力します。

3. 根拠が曖昧な出力は「要確認」に落とす

自信ありげな誤答を防ぐため、推測を許さない指示と「要確認」表示を組み合わせます。

4. 最終成果物は人が整える

契約条項、規程、対外説明文書、法改正メモは必ず人間が最終編集し、責任を持って確定します。

生成AIの社内運用ルールそのものを整えたい場合は、以下の記事も参考になります。

次のステップ

中級者が次にやるべきことは、テンプレを増やすことではなく、よく使う型を絞って標準化することです。

1
個人で試す まずは自分の案件で試し、出力のクセを把握
2
自社用に直す 契約類型、社内用語、重視条項を反映
3
レビュー観点を固定 人間が必ず見る項目を決める
4
部門で共有する テンプレと注意点をセットで標準化

有料プロンプト集も併せて活用したい方へ

本記事は「中級者向けの考え方」と「汎用テンプレ」を中心に構成しています。 すでに日常業務でAIを使っており、より実務に寄せたテンプレ、交渉用の言い回し、法改正整理や社内説明用の型までまとめて欲しい方は、以下の有料プロンプト集もご覧ください。

まとめ

ChatGPTは、法務実務において強力な補助ツールになり得ます。ただし、価値が出るのは「長い指示を入れたとき」ではなく、役割・前提・論点・形式・制約を整理して与えたときです。

とくに中級者は、単発で便利に使う段階から一歩進み、再利用できるテンプレ必ず見るべき確認点社内で共有できる運用ルールを揃えていくことで、初めて業務改善効果が安定します。

まずは本記事の10本から、自分の業務に近いものを1つ選んで使ってみてください。そのうえで、自社用語や頻出論点を反映して育てていけば、ChatGPTは単なる文章生成ツールではなく、法務専用の作業補助基盤として機能し始めます。

※本記事は公開日時点の法制度・主要AIツールの仕様を前提に作成しています。実際の運用にあたっては、最新の法令・社内ルール・利用規約をご確認ください。
コピペで使える実務ガイド

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  • 出力品質を高める5つのコツ:役割指定・制約条件・出力形式・段階的質問・再利用
  • AI使い分け戦略:ChatGPT・Claude・Geminiの得意分野とタスク別選択ガイド
  • 英語プロンプト活用法:国際契約・M&Aで精度を上げるハイブリッド戦略
  • マジックワード集:「表形式で」「具体例を」「優先順位を」など12種類
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  9. […] 詳しいプロンプトテンプレートはこちら:実務で使えるプロンプト集(中級編)。 […]

  10. […] けのプロンプトテンプレートと運用指針については、実務で検証済みのテンプレ集が便利です。テンプレート例はこちらをご参照ください): 法務向けプロンプトテンプレ集(応用例) […]

  11. […] ※ 実運用では「プロンプトのバージョン管理」と「出力ログ保存」を必ず行ってください(AI新法・社内ガバナンス対応)。関連のプロンプト設計指南は実務で使えるプロンプト集を参照すると効率的です。 […]

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  13. […] 法務向けの実践的プロンプト集と研修設計(プロンプト実務編) […]

  14. […] 逆に言えば、それが性格的に合わない方が法務部で活躍することはまったく恥ではありません。法務部にも法務部独自のプロフェッショナリズムがあります。なお、法務の現場で ChatGPT 等を効率化に使う方法・テンプレ集も増えています(実務に落とす際の参考:法務で使えるChatGPTテンプレ集)。 […]

  15. […] 関連:プロジェクト型ナレッジの整備で未決事項を可視化する運用については、プロンプトテンプレ集を参照。(関連記事) […]

  16. […] 【中級】ChatGPTプロンプト術(法務向けテンプレ集) […]

  17. […] 参考:【中級編】ChatGPTプロンプト術|法務で使えるテンプレ集 […]

  18. […] 【中級編】ChatGPTプロンプト術|法務で使えるテンプレ集(実務テンプレ) […]

  19. […] (参考:プロンプト設計のテンプレート集でライブラリ化の手順を確認してください — テンプレートでライブラリ化。) […]

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