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はじめに:景品表示法は「広告担当者だけの法律」ではありません

広告、ランディングページ(LP)、SNS投稿、キャンペーン、プレゼント企画——。こうした日々の販促活動の多くは、実は「景品表示法」という法律と密接に関係しています。商品の魅力を伝えるための表現が、知らないうちに「優良誤認」や「有利誤認」と評価されてしまうこともあり、これは企業にとって決して他人事ではありません。

景品表示法というと「広告やマーケティングの担当者が気をつける法律」というイメージを持たれがちです。しかし実際には、広告表現や価格表示、キャンペーン条件を確認する企業法務・管理部門にとっても、押さえておくべき重要な法律です。広告担当者が表現を作り、法務が観点を提供し、双方が協働して仕上げていく——そのための共通言語として、景品表示法の基本を理解しておくことには大きな意味があります。

この記事は、景品表示法を初めて体系的に学ぶ方に向けた「景品表示法シリーズ 全10話」の第1話です。条文やガイドラインだけでは難しいと感じる方でも全体像をつかめるよう、やさしく整理していきます。

この記事で学べること
  • 景品表示法の正式名称と目的
  • 「表示規制」と「景品規制」という2本柱の考え方
  • 広告・LP・SNS・キャンペーンなど、日常業務との関わり
  • 企業法務が広告表現を確認するときの基本的な観点
  • 悪意のある虚偽広告だけでなく、根拠不足・確認不足・曖昧な表現でも問題になり得ること
  • 令和6年(2024年)10月1日に施行された改正のポイントの概要
  • 広告審査で最初に見るべき基本フロー

本記事は、企業法務・管理部門の実務理解を助けることを目的とした一般的な情報提供であり、個別の法律相談や行政判断に代わるものではありません。実際の表示・企画の適否は個別事案ごとに判断が分かれることがあるため、重要な判断にあたっては最新の法令・ガイドラインを確認し、必要に応じて専門家にご相談ください。

景品表示法とは何か

正式名称は「不当景品類及び不当表示防止法」

景品表示法は、正式には「不当景品類及び不当表示防止法」(昭和37年法律第134号)といいます。長い名称のため、実務では「景品表示法」「景表法(けいひょうほう)」と略して呼ばれることがほとんどです。法律の運用は消費者庁が担っています。

目的:消費者が「自主的かつ合理的に」選べる環境を守る

景品表示法の目的は、ひとことで言えば、一般消費者が、商品やサービスを自主的かつ合理的に選べる環境を守ることです。

私たちは、広告に書かれた品質や価格、あるいは「おまけ」や「プレゼント」の魅力を手がかりに、商品を選びます。もしその情報が実際と大きく違っていたり、過大なおまけにつられて中身を冷静に判断できなくなったりすると、消費者は適切な選択ができません。景品表示法は、こうした事態を防ぐために、大きく次の2つを規制しています。

  • 品質・内容・価格などについての不当な表示(=表示規制)
  • 過大な景品類の提供(=景品規制)

景品表示法の全体像(簡易図)

景品表示法(不当景品類及び不当表示防止法)
目的:一般消費者の自主的・合理的な選択の確保

① 表示規制

消費者に誤認を与える表示を規制

  • 優良誤認表示(5条1号)
  • 有利誤認表示(5条2号)
  • 指定告示に基づく不当表示(5条3号)
    ※ステマ規制を含む

② 景品規制

過大な景品類の提供を規制

  • 総付景品
  • 一般懸賞
  • 共同懸賞

このように、景品表示法は「表示」と「景品」という2つの柱で成り立っています。まずはこの2本柱を分けて理解することが、学習の出発点になります。

規制の柱 内容 典型例 法務が見るポイント
表示規制 商品・サービスの品質、内容、価格、取引条件などについて、一般消費者に誤認を与える表示を規制するもの 「業界No.1」「効果絶大」「通常価格の半額」などの広告表現、LP、SNS投稿、営業資料 など 表現を裏づける事実・根拠資料があるか/実際の内容や条件と乖離していないか/注記の内容が表現とつり合っているか
景品規制 商品・サービスの取引に付随して提供する景品類(おまけ・プレゼント等)について、提供できる額や条件を規制するもの 抽選プレゼント、来店者へのノベルティ配布、購入者向け懸賞、商店街の共同企画 など 企画が「懸賞」か「総付」かの区分/取引価額に対して景品の最高額・総額が限度内か/取引付随性があるか

表示規制の基本

表示規制は、景品表示法の第5条に定められています。条文では、大きく次の3つの類型が禁止されています。

  • 優良誤認表示(5条1号)……品質・内容を、実際よりも著しく優良であるかのように見せる表示
  • 有利誤認表示(5条2号)……価格・取引条件を、実際よりも著しく有利であるかのように見せる表示
  • 内閣総理大臣が指定する不当表示(5条3号)……上記以外で、消費者に誤認を与えるおそれがあるとして個別に指定(告示)されたもの

ここで実務上とくに重要なのは、表示規制が「明らかな嘘」だけを対象にしているわけではないという点です。表現を裏づける合理的な根拠がないまま効果や品質をうたう場合(いわゆる根拠不足)や、注記の内容が本文の表現と釣り合っていない場合なども、誤認を招く表示として問題になり得ます。「嘘さえ書かなければ大丈夫」とは限らない、ということです。

種類 ざっくり言うと 確認ポイント
優良誤認表示
(5条1号)
「中身」を実際より良く見せすぎる 科学的根拠が乏しいのに「効果絶大」「No.1の品質」とうたう/実際の性能を超える機能をうたう 効果・性能・品質をうたう根拠資料があるか/実際の商品と乖離していないか
(詳しくは第2話
有利誤認表示
(5条2号)
「価格・条件」を実際より有利に見せすぎる 常時その価格で売っているのに「通常価格の半額」と表示/実際には適用条件が厳しい「無料」表示 「通常価格」の実態があるか/割引・無料・返金などの条件が明確か
(詳しくは第3話
指定告示に基づく不当表示
(5条3号)
個別に指定された、誤認を招く表示 無果汁の清涼飲料水の表示、原産国に関する不当表示 など、告示で指定された類型 自社の業種・商品に関係する告示がないか
ステルスマーケティング規制
(5条3号の指定告示)
「広告であること」を隠した表示 事業者が依頼・関与しているのに、第三者の自発的な感想を装った口コミ・PR投稿 事業者の表示にあたるか/広告であることが消費者に明瞭にわかるか
(詳しくは第7話
ステマ規制は2023年10月から景品表示法上の規制に

いわゆる「ステマ規制」は、景品表示法5条3号に基づく指定告示(令和5年3月28日内閣府告示第19号)として、令和5年(2023年)10月1日から施行されています。「事業者が自己の供給する商品又は役務の取引について行う表示であって、一般消費者が当該表示であることを判別することが困難であると認められるもの」が規制の対象です。広告であることを隠した口コミ・PR投稿・インフルエンサー施策などが該当し得るため、SNS施策を扱う部門との連携がますます重要になっています。

景品規制の基本

もう一方の柱である景品規制は、プレゼントやキャンペーンで提供する「景品類」の額や条件に関する規制です。商品・サービスの取引に付随して提供される景品類が過大になると、消費者がおまけの魅力にひかれて中身を冷静に判断できなくなるおそれがあるため、提供できる限度額などが定められています。

景品規制では、景品類を「どのように提供するか」によって、大きく次の3つに分類されます。

  • 総付(そうづけ)景品……購入者・来店者など、条件を満たした全員に提供するもの(例:購入者全員にもれなくノベルティ)
  • 一般懸賞……抽選やクイズの正誤など、偶然性や優劣によって提供先を決めるもの(例:購入者の中から抽選で商品券)
  • 共同懸賞……商店街や業界団体など、複数の事業者が共同で行う懸賞

景品規制では、企画の種類ごとに、提供できる景品類の最高額や総額の上限が定められています。たとえば一般懸賞では取引価額に応じた最高額・総額の上限があり、共同懸賞でも別途上限が設けられています。具体的な金額は第8話で整理します。

なお、商品・サービスの購入や来店を条件とせず、誰でも応募できる企画(いわゆる「オープン懸賞」)は、取引に付随しないため景品規制の対象外と整理されるのが一般的です。それぞれの限度額や具体的な区分の考え方は、本シリーズの第8話で詳しく解説します。

企画例 景品規制の検討が必要か 確認すべきポイント
来店者全員にノベルティを配布する 必要(総付景品の検討) 取引(購入)に付随しているか/取引価額に対して景品の額が限度内か
購入者の中から抽選で商品券をプレゼントする 必要(一般懸賞の検討) 取引価額に応じた景品の最高額・総額の上限を超えていないか
商店街全体で共同キャンペーンを行う 必要(共同懸賞の検討) 「共同」と認められる実態があるか/共同懸賞としての限度内か
ポイント還元キャンペーンを行う 原則として対象外(値引き扱い) 自店や自社グループの次回以降の購入に使えるポイントは、原則として「値引き」として扱われ景品類にあたりません。ただし、他社商品との交換やキャッシュバックの仕組みによっては「景品類」に該当し得るため、実態に応じた判断が必要

※取引の相手方に提供するものであっても、単なる「値引き」やアフターサービスは原則として景品類にあたりません。また、商品購入などを条件とせず誰でも応募できる「オープン懸賞」は景品規制の対象外で、現在は提供できる金額の上限も定められていません(かつての上限額は平成18年に撤廃されました)。ただし、景品が過大な場合の独占禁止法(不公正な取引方法)との関係や、各種SNSの利用規約による制限など、景品表示法とは別個のリスク管理が必要になる場合があります。景品規制は、企画の名称ではなく、実態(取引付随性・提供方法)で判断される点に注意が必要です。

企業法務が景品表示法を確認すべき場面

景品表示法は、特定の部署だけが気にすればよい法律ではありません。社内のさまざまな場面で、表示や景品の確認が求められます。企業法務・管理部門が関与しやすい代表的な場面を整理しておきましょう。

  • LP・Web広告の公開前確認
  • チラシ・パンフレットの確認
  • SNS投稿・インフルエンサー投稿の確認
  • キャンペーン・プレゼント企画の確認
  • 「No.1」「満足度」「実績」などの広告表現の確認
  • 価格表示・割引表示の確認
  • 無料トライアル・初回割引・返金保証などの表示確認
  • アフィリエイト広告の表示管理
  • 営業資料・提案資料の表現確認
場面 よくある表現・企画 主なリスク 関連するシリーズ記事
LP・Web広告の公開前確認 「効果を実感」「導入実績多数」などの訴求 根拠不足による優良誤認のおそれ 第2話第4話
価格表示・割引表示の確認 「通常◯◯円→今だけ◯◯円」「期間限定セール」 通常価格の実態がない二重価格表示などの有利誤認のおそれ 第3話第6話
「No.1」「満足度」表現の確認 「顧客満足度No.1」「導入企業数No.1」 調査根拠・調査対象が不明確なことによる誤認のおそれ 第5話
SNS投稿・インフルエンサー投稿の確認 PR投稿、口コミ、レビュー依頼 広告であることを隠したステマ規制違反のおそれ 第7話
無料・初回割引・返金保証の確認 「初回無料」「全額返金保証」 適用条件が不明確なことによる有利誤認のおそれ 第3話
キャンペーン・プレゼント企画の確認 抽選プレゼント、来店ノベルティ 景品の額・条件が限度を超える景品規制違反のおそれ 第8話
営業資料・提案資料の確認 一般消費者向けサービスの導入効果・削減率などの数値訴求 公開資料・配布資料として使われる場合に、「広告ではない」との誤解からチェックが漏れるおそれ 第4話

景品表示法でよくある誤解

景品表示法は、実務の現場でしばしば誤解されます。社内説明の際にもつまずきやすいポイントなので、代表的な誤解を整理しておきましょう。なお、いずれも一般的な考え方であり、最終的な適否は個別事案ごとに判断される点にはご留意ください。

誤解 なぜ危ないか 実務での考え方
「広告だけが対象で、営業資料は関係ない」 一般消費者向けの商品・サービスに関する提案資料、パンフレット、Web上の説明資料なども、内容や使われ方によっては景品表示法上の「表示」として問題になり得る 媒体の種類ではなく「表示にあたるか」で考える(詳しくは第4話)
「嘘を書かなければ問題ない」 明らかな虚偽でなくても、根拠不足・確認不足・曖昧な表現で誤認を招けば問題になり得る 「裏づけとなる根拠があるか」を表現とセットで確認する
「小さく注記を書けば大丈夫」 本文の強い訴求を打ち消すような注記は、必ずしも誤認の解消にならないことがある 注記頼みにせず、本文の表現自体が適切かを確認する
「他社もやっているから大丈夫」 他社の表示が適法とは限らず、横並びは適法性の根拠にならない 自社の表現を、根拠と事実に基づいて個別に確認する
「SNS投稿は個人の投稿なので会社は関係ない」 事業者が依頼・関与した投稿は「事業者の表示」と評価され得る(ステマ規制) 事業者の関与の有無と、広告であることの明示を確認する(詳しくは第7話)
「無料と書いても、後で条件を説明すれば大丈夫」 重要な条件が消費者に十分伝わらなければ、有利誤認を招くおそれがある 条件は分かりやすく明確に。打ち消し表示が機能しているかを確認する
「違反しても広告を直せば終わり」 措置命令や課徴金納付命令の対象となる可能性があり、修正だけで完結するとは限らない 初動対応と再発防止まで含めて考える(詳しくは第9話)

令和6年(2024年)10月1日施行の改正で知っておきたいこと

景品表示法は、令和5年に改正法(不当景品類及び不当表示防止法の一部を改正する法律・令和5年法律第29号)が成立し、その大部分が令和6年(2024年)10月1日から施行されています。第1話では詳細には立ち入らず、企業法務として概要を押さえておきたいポイントだけを整理します。違反が疑われたときの対応は、本シリーズの第9話で詳しく扱います。

改正項目 ざっくりした内容 企業法務への影響
確約手続の導入 違反被疑行為について、事業者が自主的に是正措置計画(確約計画)を申請し、消費者庁の認定を受けると、措置命令・課徴金納付命令の適用を受けないこととする制度(改正後の26条〜33条) 「違法事実が確定する措置命令」を避けてレピュテーションリスクを抑える選択肢が増える。ただし確約計画が認定された事実自体は消費者庁から公表されるため、完全に秘匿できるわけではなく、早期の状況把握と迅速な法務判断が重要になる
課徴金制度の見直し 過去10年以内に課徴金納付命令を受けた事業者に対する算定率の割増(1.5倍)や、売上額を把握できない期間の売上額を推計できる規定の整備(8条4項)など 繰り返し違反のコストが大きく高まる。過去の処分歴を踏まえたリスク管理がより重要になる
直罰規定の新設 故意に優良誤認表示・有利誤認表示を行う行為を、100万円以下の罰金の対象とした(景表法48条。法人には49条で両罰規定)。表示と実際に乖離があることを認識しつつ行うような悪質なケースを念頭に置いた制度とされる。なお、指定告示に係る表示(ステマ規制等)は直罰の対象ではない 悪質な不当表示は、措置命令等を経ずに刑事罰の対象になり得る。表現の根拠確認と社内記録の重要性が一段と増す
適格消費者団体の開示要請 適格消費者団体が、一定の場合に、表示の裏づけとなる合理的な根拠資料の開示を要請できる規定を導入(事業者は応じる努力義務) 「根拠資料をいつでも示せる状態にしておく」ことの実務的な重要性が高まる
実務上のポイント

改正の方向性をひとことで言えば、「自主的に直す仕組み(確約手続)」と「悪質な違反への抑止強化(直罰・課徴金見直し)」の両面が整えられたということです。いずれの場面でも、表現の根拠を整理し、いつでも示せる状態にしておくことが、企業法務の備えとして有効です。なお、改正の具体的な運用は今後の事例の積み重ねで明確になっていく面もあるため、最新の運用基準・公表事例の確認をおすすめします。

広告審査で最初に見るべき基本フロー

最後に、法務が広告表現を確認するときの基本的な流れを整理します。慣れないうちは、次のステップを順に追うだけでも、見落としを大きく減らすことができます。

広告・LP・キャンペーン案を受領
表示内容を確認(何をうたっているか)
事実・根拠資料を確認(裏づけがあるか)
価格・条件・注記を確認(条件は明確か)
景品・キャンペーン条件を確認(限度内か)
リスクがある表現を修正
公開・実施後の管理(表示の維持・更新)
ステップ 確認内容 見落としやすいポイント
① 案の受領 対象媒体・公開時期・誰に向けた表示かを把握する 営業資料やSNSは「広告ではない」と誤解され、確認対象から漏れやすい
② 表示内容の確認 効果・性能・実績・No.1などの訴求点を洗い出す キャッチコピーだけでなく、画像・図表・比較表の中の表現
③ 事実・根拠資料の確認 訴求を裏づける資料(試験結果・調査・実績データ)の有無と内容 「根拠はある」と言われても、表現の範囲と根拠の範囲がずれていること
④ 価格・条件・注記の確認 通常価格の実態、割引・無料・返金の条件、注記の整合性 本文の強い訴求を、小さな注記で打ち消そうとしている構成
⑤ 景品・キャンペーン条件の確認 企画の区分(総付/懸賞)と、景品の最高額・総額の限度 取引付随性の有無の判断(オープン懸賞との区別)
⑥ 修正 リスクのある表現を、根拠の範囲内に収まる表現へ調整 表現を弱めるだけでなく、根拠側を補強する選択肢もある
⑦ 公開後の管理 掲載期間中の表示の維持、根拠資料の保管、更新時の再確認 公開後に商品仕様・価格が変わったのに表示が古いまま残ること

各ステップで具体的に何を見るかは、本シリーズの各話で順に深掘りしていきます。チェックリストとして使える整理は、最終回の第10話でまとめます。

景品表示法シリーズ 全10話の読み方

本シリーズは、景品表示法を「表示規制」「景品規制」「違反対応」「実務チェック」の順に体系立てて学べるよう構成しています。気になるテーマから読んでいただいても構いませんが、初めての方は第1話から順に読むと、全体像から細部へ自然に理解が深まります。

話数 タイトル 扱うテーマ とくに読んでほしい人
第1話 景品表示法とは?企業法務が押さえる広告表示・景品規制の基本 全体像・2本柱の理解(本記事) これから景品表示法を学ぶすべての人
第2話 優良誤認表示とは?効果・性能・品質を良く見せすぎる広告の注意点 優良誤認表示 商品・サービスの効果や性能を訴求する人
第3話 有利誤認表示とは?価格・割引・無料表示で誤認を招くケースを解説 有利誤認表示 価格・割引・無料・返金の表示を扱う人
第4話 景品表示法の「表示」とはどこまで?Web広告・LP・SNS・営業資料の対象範囲 「表示」の対象範囲 広告以外の資料も確認する管理部門の人
第5話 No.1表示・満足度表示の景品表示法リスク|調査根拠と注記のチェックポイント No.1・満足度表示 ランキング・満足度を訴求する人
第6話 二重価格表示・期間限定割引の注意点|通常価格・セール価格をどう見せるか 二重価格・割引表示 セールやキャンペーン価格を設計する人
第7話 ステマ規制とは?口コミ・PR投稿・インフルエンサー広告の基本 ステルスマーケティング規制 SNS・インフルエンサー施策を扱う人
第8話 景品規制の基本|総付景品・一般懸賞・共同懸賞の違いをわかりやすく解説 景品規制 プレゼント・懸賞・キャンペーンを企画する人
第9話 景品表示法違反が疑われたときの初動対応|広告修正・社内調査・再発防止 違反対応・初動 万一のときの対応を準備したい法務担当者
第10話 広告審査の景品表示法チェックリスト|企業法務が見るべき実務ポイント 広告審査チェックリスト 日々の広告審査を効率化したい人

よくある質問(FAQ)

景品表示法とは何ですか?

景品表示法は、正式には「不当景品類及び不当表示防止法」といい、一般消費者が商品やサービスを自主的かつ合理的に選べる環境を守る法律です。消費者に誤認を与える不当な表示と、過大な景品類の提供を規制する「表示規制」と「景品規制」の2本柱で構成されています。

嘘を書かなければ景品表示法に違反しませんか?

明らかな虚偽でなくても問題になり得ます。効果や品質をうたう合理的な根拠がないまま表示する場合(根拠不足)や、注記が本文の表現と釣り合っていない場合などは、誤認を招く表示と評価される可能性があります。最終的な適否は個別事案ごとに判断されます。

ステマ規制はいつから始まりましたか?

いわゆるステマ規制は、景品表示法5条3号に基づく指定告示(令和5年3月28日内閣府告示第19号)として、令和5年(2023年)10月1日から施行されています。広告であることを隠した口コミ・PR投稿などが規制の対象になり得ます。

まとめ

第1話では、景品表示法の全体像を整理しました。最後に、要点を振り返ります。

  • 景品表示法は、広告表現・価格表示・キャンペーン・SNS投稿など、企業の販促活動全体に関わる法律である
  • 企業法務は、単に「違法かどうか」を見るだけでなく、消費者に誤認を与えないか・根拠資料があるか・条件が明確かを確認する役割を担う
  • まずは「表示規制」と「景品規制」を分けて理解することが、学習の出発点になる
  • 悪意ある虚偽広告だけでなく、根拠不足・確認不足・表現の曖昧さでも問題になり得る点に注意する

景品表示法は、誰か一人が気をつければよい法律ではなく、法務・マーケティング・営業がそれぞれの視点を持ち寄って協働することで、リスクを抑えつつ効果的な販促を実現できる分野です。本記事が、その共通の土台づくりに役立てば幸いです。

次回の第2話では、表示規制の中でもとくに相談の多い「優良誤認表示」について、効果・性能・品質を良く見せすぎる広告の注意点を詳しく解説します。

Legal GPTでは、広告審査・契約審査・社内規程・法務実務の整理に役立つ情報を、初心者にもわかりやすく発信しています。景品表示法をはじめとする企業法務の実務対応を、「どこを見ればよいか」が分かる形で整理していますので、日々の業務のヒントとしてご活用ください。

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参考資料

本記事の作成にあたり、以下の公的資料を参照しました(2026年6月3日最終確認。最新の情報は各リンク先をご確認ください)。

本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の事案に対する法的助言ではありません。景品表示法の適用は個別の事実関係によって判断が分かれることがあります。実際のご対応にあたっては、最新の法令・ガイドライン・公表事例を確認のうえ、必要に応じて弁護士等の専門家にご相談ください。

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