記者から質問状が届いたら?回答期限・事実確認・回答文の作り方
記者から質問状が届いたら?回答期限・事実確認・回答文の作り方
無料・時短・仕組み化の3つから選ぶ
水曜11時05分、質問15項目・回答期限17時
水曜日の11時05分。前日に電話で問い合わせを受けた新聞社から、広報部宛てに正式な質問状がメールで届きました。
質問:15項目
質問の一部は、次のようなものです。
- 2024年以降、○○工場で検査データの改ざんが行われていたことを認めますか
- 工場長は2025年3月時点で改ざんを把握していたとの認識でよいですか
- 品質保証部長がデータ削除を指示したとの証言があります。事実ですか
- 経営陣はいつこの問題を把握しましたか
- これは○○法違反に当たるとの認識ですか
- 関係社員を処分しますか
- 社長は辞任しますか
一方、現時点で会社が確認できているのは、次の程度です。
- 一部の検査記録の数値が変更されている
- 誰が変更したかは未確認
- 工場長が認識していたかは未確認
- 会社として法令違反の評価はまだしていない
会議室では意見が割れます。
- 法務部「15問全部に答えるには時間が足りない」
- 広報部「回答なしで記事が出るのは避けたい」
- 事業部「『改ざん』という言葉自体がおかしい」
- 経営「とにかく否定できるものは否定してほしい」
ここで押さえておきたいのは、次の一点です。
質問状への対応は、「15問に15個の文章を書く仕事」ではありません。各質問を、前提・確認済み事実・未確認事項・評価に分解し、回答可能範囲を一問ずつ決める仕事です。
つまり、回答は「質問→即回答」ではなく、「質問→前提分解→事実確認→回答可能性判断→文章化」の順に作ります。本記事では、この手順を短い回答期限の中で回すための実務ツールとともに解説します。
【シリーズナビゲーション】企業不祥事の初動対応|全15話
第1部|外部から不正情報が入ったとき
第2部|不正疑惑を調査するとき
第3部|疑惑が外部化したとき
- 10メディアから不正疑惑の問い合わせが来たら?企業が最初にやること
- 11記者から質問状が届いたら?回答期限・事実確認・回答文の作り方この記事
- 12不祥事について「ノーコメント」でいい?メディア回答の判断基準
- 13SNSで会社の不正疑惑が拡散したら?炎上時の初動対応
- 14行政機関・警察から突然問い合わせが来たら?企業法務の初動対応
第4部|初動対応の総仕上げ
質問状が届いたら最初に何をする?
回答案を書き始める前に、次の12ステップの全体像を共有します。
- 質問状を原文のまま保存する(メール本文・添付・受信日時)
- 質問番号を固定する(記者の番号をそのまま使い、社内で振り直さない)
- 各質問の前提を分解する
- 事実確認担当を割り当てる
- 根拠資料を確認する
- 確認ステータスを付ける
- 回答可能範囲を決める
- 回答案を作成する
- 法務・広報(必要に応じIR)がレビューする
- 承認し、送信する
- 回答履歴を保存する
- 新事実が出たら追加回答・訂正する
特に2は軽視されがちです。社内で番号を振り直すと、「質問3への回答」が記者側の質問3と対応しなくなり、誤答の原因になります。後から記者が質問を追加・修正してきた場合も、「質問状v2」として版を分けて保存します。
質問を6種類に分類する
15問を一度に処理しようとすると、どこから手を付けるべきか分からなくなります。そこで、質問を性質ごとに分類します。以下は法定の分類ではなく、LegalGPT独自の実務整理です。
| タイプ | 内容 | 例 | 確認の難しさ |
|---|---|---|---|
| A 客観的事実 | 資料でYES/NOを確認しやすい事実 | 「6月17日に検査記録が変更されていますか」 | 比較的確認しやすい |
| B 認識・経緯 | 誰がいつ何を知ったか | 「工場長はいつ把握しましたか」 | メール・会議記録・ヒアリングが必要 |
| C 評価 | 事実に対する性質付け | 「改ざんですか」「違法ですか」「隠蔽ですか」 | 定義・法的評価・社内評価が必要 |
| D 責任・処分 | 誰がどう責任を負うか | 「関係者を懲戒しますか」「社長は辞任しますか」 | 調査中は確定できないことが多い |
| E 将来対応 | これから会社が何をするか | 「再発防止策は」「回収しますか」 | 意思決定前なら将来事項 |
| F 第三者・個人情報等 | 通報者・個人・取引先に関する情報 | 「通報者は誰ですか」「取引先はいくら支払いましたか」 | 個人情報・営業秘密・契約上の秘密保持等の検討が必要 |
分類すると、17時までに回答できる見込みがあるのは主にタイプAであり、C・D・Fは別の検討ラインが必要だと早い段階で見えてきます。1つの質問が複数タイプにまたがることも多いため、次の「前提分解」とセットで使います。
質問に含まれる「前提」を分解する
第11話で最も重要な作業です。例えば次の質問を見てください。
この一文には、少なくとも4つの前提が含まれています。
| No. | 前提 | タイプ | 会社の確認状況 |
|---|---|---|---|
| ① | 「改ざん」が存在する | C | 数値の変更は確認済み。「改ざん」と評価するかは未確定 |
| ② | 工場長が認識していた | B | 未確認 |
| ③ | 工場長が隠蔽していた | B+C | 未確認 |
| ④ | 開始時期が特定できる | A | 未確認 |
この質問に「2025年3月からです」とだけ答えると、①〜③まで会社が認めたように読まれます。質問は「いつから」を聞いているのに、回答が「何があったか」まで事実上決めてしまうのです。
したがって、質問文をそのまま前提として受け入れないことが原則です。質問ごとに、「質問原文/含まれる前提/前提ごとの確認状況/会社が採用する表現」を整理してから回答案に進みます。
「改ざん」「隠蔽」「違法」をそのまま使わない
記者が「改ざん」「隠蔽」「粉飾」「架空」「キックバック」「違法」などの評価語を使っていても、会社がまだその評価に至っていなければ、同じ言葉を会社回答にそのまま入れるべきではありません。
質問:検査データ改ざんを認めますか
確認済み事実:一部の検査記録の数値が変更されていることを確認
回答例:「一部の検査記録について、数値が変更されていることは確認しています。変更の経緯、理由および関係者については、現在確認しています。」
これは言い逃れのためではなく、事実と評価を区別するためです。数値変更には、誤記の訂正、正規の再検査結果の反映、不正な書換えなど複数の可能性があり、どれに当たるかは事実確認の結果によって決まります。
一方で、不正な書換えや法令違反であることが既に確認されているのに、言葉だけを弱めて実態を見えにくくすることは推奨しません。後に行政報告や調査報告書で明らかになれば、回答そのものの信用を失います。評価語を使うかどうかは「確認の到達点」に合わせて決める、というのが基準です。
「確認できない」と「事実ではない」は違う
回答文で最も事故が起きやすいのが、確認状況の書き分けです。次の4つを区別します。
| 区分 | 状態 | 表現例 |
|---|---|---|
| A 確認済み | 資料等で確認できた | 「○○であることを確認しています」 |
| B 確認できていない | 確認を試みたが、現時点で確認に至っていない | 「現時点では確認できていません」 |
| C 確認中 | 実際に確認作業を進めている | 「現在、事実関係を確認しています」 |
| D 事実と異なることを確認 | 確認した結果、事実に反すると判断できた | 「当社が確認した範囲では、そのような事実は確認されていません」/根拠が十分なら「その事実はありません」 |
- 証拠を十分に確認していないのに、Dへ行かない。未確認のまま「事実ではない」と否定し、後で事実だと分かれば、否定した回答自体が報道されることになります。
- 明確に誤っているのに、全部をCで逃げない。誤りを訂正できるのに「確認中」とだけ答えると、誤った前提が記事に残る可能性があります。
断定の強さを調整する
表現の強さは、証拠の強さ・調査範囲・確認状況に合わせます。
| 強さ | 表現 | 使える場面 |
|---|---|---|
| 強 | 「事実ではありません」 | 原記録等で反対事実が明確に確認できる |
| 中 | 「当社が確認した資料では、その事実は確認されていません」 | 一定範囲の資料確認を終えた |
| 弱 | 「現時点では確認できていません」 | 確認に着手したが到達していない |
| 進行 | 「現在確認しています」 | 確認作業中 |
経営から「否定できるものは否定してほしい」と言われた場合も、「否定できる根拠がどの強さまであるか」に翻訳して議論すると、社内の意思決定がしやすくなります。
「そのような事実は確認していません」の注意点
実務で多用される表現ですが、読み手によって次のどれにも読めます。
- 調査した結果、事実がなかった
- まだ調べていない
- 確認できる証拠がない
- 現在調査中
記事になったとき「会社は否定した」と書かれることもあれば、後日事実が判明して「確認していないと説明していた」と対比されることもあります。したがって、必要に応じて確認の範囲と時点を添えます。
「そのような事実は確認していない」と書けば安全、ということにはなりません。
「調査中です」は万能回答ではない
「現在調査中です」にも2つの落とし穴があります。
1つ目は、実際には調査していないのに「調査中」と書くことです。回答内容が事実と異なることになり、後から説明がつきません。
2つ目は、15問すべてに「調査中のため回答できません」と一括回答することです。確認済みの事項まで回答しなかったことになり、「会社は回答を拒んだ」と受け止められる可能性があります。
質問ごとに「確認済み/確認中/未着手/回答困難」を分けるのが基本です。そのうえで、回答困難な質問をどう扱うか(回答を控える判断の基準)は、第12話で詳しく扱います。
実務で使える「質問別回答マトリクス」
ここまでの作業を1枚の表にまとめます。第11話で最も重要な実務ツールです。冒頭事例の一部で記入例を示します。
| No. | 質問原文(要旨) | タイプ | 含まれる前提 | 確認担当 | 根拠資料 | 確認状況 | 回答可能性 | 回答案(要旨) | 承認者 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2024年以降の改ざんを認めるか | A+C | 改ざんの存在/2024年以降 | 品質+法務 | 検査システムの変更履歴 | 一部確認 | 一部回答可 | 数値変更は確認、評価・経緯は確認中 | 広報責任者・法務責任者 |
| 2 | 工場長は2025年3月に把握していたか | B | 改ざんの存在/工場長の認識/時期 | 調査チーム | メール・会議記録 | 確認中 | 一部回答可 | 認識の有無は現時点で確認できていない | 同上 |
| 3 | 品質保証部長の削除指示は事実か | A+B | 削除の存在/指示の存在 | IT+調査チーム | ファイル操作ログ | 一部確認 | 一部回答可 | 削除は確認、指示の有無は未確認 | 同上 |
| 4 | 経営陣はいつ把握したか | B | 経営陣が把握済み | 法務(独立ルート) | 報告記録 | 確認済み | 回答可 | 報告を受けた日を記載 | 独立ルートの承認者 |
| 5 | ○○法違反の認識か | C | 違反の存在 | 法務+外部弁護士 | 事実確認結果 | 未確認 | 現時点回答困難 | 事実関係と法令上の評価を確認中 | 法務責任者 |
| 6 | 関係社員を処分するか | D+F | 処分対象者の存在 | 人事+法務 | 就業規則・調査状況 | 未確認 | 回答範囲要検討 | 調査結果を踏まえ規程に基づき判断 | 人事・法務責任者 |
| 7 | 社長は辞任するか | D | 社長の責任 | 取締役会事務局 | — | 未確認 | 回答範囲要検討 | 第12話の判断基準で検討 | 独立ルートの承認者 |
確認状況は「確認済み/一部確認/確認中/未確認」、回答可能性は「回答可/一部回答可/現時点回答困難/回答範囲要検討」の4段階で付けると、15問でも一覧で進捗を把握できます。
誰に何を確認する?
質問状を法務部だけで抱え込むと、事実確認が期限に間に合いません。質問の性質ごとに確認担当を割り振ります。
| 質問の対象 | 主な確認担当 |
|---|---|
| 品質データ・検査記録 | 品質保証部門+法務 |
| 人事処分 | 人事+法務 |
| 行政報告の有無・内容 | 法務・コンプライアンス |
| 会計数値・損失額 | 経理・財務+監査 |
| 適時開示との関係 | IR+法務 |
| メール・ファイル操作 | IT・調査チーム |
例えば品質保証部長に「質問3に答えてください」と全文を送れば、どの証言が記者に渡っているかを知らせることになり、証拠隠滅や口裏合わせ、通報者探索につながるおそれがあります。必要な確認事項だけを切り出し、知る必要がある範囲に限って共有します(役割分担と情報共有範囲は第7話参照)。
経営陣自身が疑惑の対象である場合は、質問4のような経営陣の認識に関する質問の確認・承認を、第8話の独立した意思決定ルートで行います。
回答の根拠資料をどう管理する?
回答の根拠には、一般的に次のような優先順位の目安を持たせると整理しやすくなります。
- システムログ・原記録
- 契約書・稟議・会計記録・会議記録
- メール・チャット
- 正式な社内文書
- ヒアリング結果
- 記憶・推測
ただし、これは証拠価値の法的な固定順位ではありません。 ログが改変されている事案もあれば、ヒアリングが決定的な事案もあります。
重要なのは、各回答について「何を根拠に書いたのか」をマトリクスの根拠資料欄に残すことです。「担当部署がそう言っているから」だけで回答を確定させないでください。回答後に事実が変わった場合、「17時時点で何を根拠に書いたか」が説明できるかどうかが、訂正対応の質を左右します。
記者が内部資料を持っている場合
記者が「2025年6月の会議資料に『検査データ修正』と書いてあります」と述べている場合、まず会社が同じ資料を保有しているかを確認します。そのために、記者に文書名・日付・該当箇所・記載された表現を確認することは考えられます。
ただし、「資料を全部見せてください」「情報源を教えてください」と要求しなければ確認できない、という設計にはしないでください。記者には取材源の秘匿という職業上の要請があり、応じてもらえないことが通常想定されます。会社側の資料で検証できるところから確認するのが基本です。
資料が社外に出た経緯の調査は、回答作業とは別レーンで扱います。その際、情報提供者が公益通報者に当たる可能性があります。現行の公益通報者保護法に基づく指針(令和3年内閣府告示第118号)第4の2(2)は、次の2つを別の行為として規定し、それぞれを防ぐための措置を事業者に求めています(常時使用する労働者の数が300人以下の事業者は努力義務)。
- 範囲外共有:公益通報者を特定させる事項を、必要最小限の範囲を超えて共有すること(同イ)
- 通報者の探索:公益通報者を特定しようとする行為。公益通報者を特定した上でなければ必要性の高い調査が実施できないなどのやむを得ない場合を除き、防止の対象となる(同ロ)
回答作業の過程で「誰が漏らしたか」を探す動きが生じないよう注意してください(2026年12月1日施行の改正法による規律の強化については第10話参照)。
回答期限には法的拘束力がある?
記者が設定した「本日17時まで」という期限は、通常、行政の法定報告期限のような法的な期限ではありません。 回答しなかったことを理由に法令上の制裁が科されるものではない、というのが一般的な位置付けです。
しかし、だから無視してよいという意味ではありません。 期限までに回答がなければ、「○日○時までに回答を求めたが、回答はなかった」と記事に記載される可能性があります。また、記者は期限を掲載予定から逆算して設定していることが多く、期限後の回答は記事に反映されないことがあります。
| 観点 | 評価 |
|---|---|
| 法的拘束力 | 通常なし |
| 実務上の重要性 | 高い(回答の記事反映・「回答なし」記載の可能性) |
「法的義務ではないが、実務上は期限を前提に動く」と整理しておくと、社内で「従う義務があるのか」という議論に時間を取られずに済みます。
期限が短すぎる場合の3つの方法
期限までに全問を確認できない場合の選択肢は、主に3つです。
延長を求める場合は、いつまで必要かを具体的に示します。「調査が終わるまで待ってください」では、実質的に期限を設定しないことになり、応じてもらえる可能性は低くなります。また、記者に延長に応じる義務があるわけではありません。延長が認められなければ、期限までに何を回答できるかを再整理します。
例えば15問中、5問は回答、6問は確認中である旨を明示、4問は回答範囲を検討中、という形です。詳しくは次の見出しで説明します。
期限までに「現時点で確認できている範囲」を回答し、その後「追加確認の結果」を追完します。一次回答の中で、追加回答の予定時期を示しておきます。
どれか1つを常に推奨するものではありません。記事の掲載予定、事案の重要性、確認の進捗によって使い分け、組み合わせることもあります(例:延長を依頼しつつ、応じてもらえなかった場合に備えて部分回答案を並行して準備する)。
全問確認できなくても部分回答できる
15問のうち5問だけ確認できている場合、「全部確認できないので回答なし」とする必要はありません。
- 確認済みの5問には回答する
- 確認中の10問には、確認中であることと、可能なら追加回答の見込みを示す
という形を取れば、会社が確認できた事実まで「回答拒否」と扱われることを避けられる場合があります。
ただし、質問相互の関係は必ず確認します。例えば「質問4(経営陣の把握時期)には答え、質問2(工場長の認識)は確認中」とした場合、答えた内容から答えていない質問の答えが推測されないか、あるいは誤った推測を招かないかを見ておきます。部分回答は1問ずつではなく、回答全体として読んだときの意味でチェックします。
質問の前提が誤っているときの答え方
質問:○○工場で2024年4月から検査データ改ざんを行っていたことを認めますか
会社の確認:当該工場は2025年4月に稼働を開始している
この場合、「確認中です」だけでは不十分です。誤っている前提を訂正しないと、「2024年4月から」という誤った期間が記事に残る可能性があります。
ポイントは、誤っている前提と、確認中の本体を分けることです。前提の誤りを指摘したからといって、質問全体を否定したことにはしません。記者の質問を全面的に退けるためではなく、事実関係を正確にするための訂正です。
YES/NOで答えられない質問
指示の有無、発言の意味、社長の認識、具体的な行為が未確認であれば、YESもNOも不正確になります。また「隠蔽」は評価を含む言葉です。
記者が指定した回答形式に、会社が必ず従わなければならないわけではありません。正確性を優先し、次のように答えることが考えられます。
逆に、確認の結果として明確に答えられる場合(例:原記録上、その時期に社長が当該業務に関与し得なかったことが明らかな場合)は、二択に近い形で明確に答えることも選択肢です。
法的評価を質問されたとき
「御社は○○法に違反したと認識していますか」という質問は、事実確認とは別に法令の当てはめが必要です。
| 状況 | 対応 |
|---|---|
| 法的評価が確定している | 必要な承認を経て、評価を回答する |
| 法的評価が未確定 | 「現在、事実関係および法令上の評価を確認しています」と回答する |
注意すべきは、明白な法令違反が確認済みなのに「法的評価なので答えられない」と答え続けることです。特に、既に行政へ報告している場合、行政報告では違反の可能性を認めつつ、記者には評価を一切示さないとなると、後で説明の食い違いが問題になります。行政報告済みの内容との整合を必ず確認してください(行政報告の判断は第9話参照)。
個人名・懲戒・辞任質問
「○○部長を懲戒しましたか」「誰を処分しますか」「社長は辞任しますか」といった質問では、回答前に次を確認します。
- 調査は完了しているか、処分は決定済みか
- 就業規則に基づく懲戒手続(弁明の機会等)はどの段階か
- 個人情報・プライバシー、名誉・信用への影響
- 労務上の影響(処分前に氏名や処分内容が報じられた場合の紛争リスク等)
- 取締役の場合の会社法上の手続
- 既に公表済みの情報か
事実確定前に「処分します」「辞任させます」と約束しないでください。懲戒処分は、客観的に合理的な理由を欠き社会通念上相当と認められない場合には無効とされます(労働契約法15条)。調査前に処分を予告すれば、手続の公正さに疑義を生じさせます。
「社長は辞任しますか」という質問では、「社長」という呼称と、会社法上の地位を分けて考える必要があります。「社長」は会社法上の役職名ではなく、実際には取締役・代表取締役(指名委員会等設置会社では代表執行役)といった地位が重なっていることが通常です。
| 地位 | 何が問題になるか | 主な根拠 |
|---|---|---|
| 取締役 | 本人の意思表示による「辞任」/株主総会決議による「解任」 | 会社法330条・民法651条/会社法339条1項 |
| 代表取締役(取締役会設置会社) | 取締役会による「解職」 | 会社法362条2項3号 |
| 代表執行役(指名委員会等設置会社) | 取締役会による「解職」 | 会社法420条2項 |
本人が取締役を辞任しなくても、代表取締役としての地位について取締役会で解職が問題になる場合もあります。したがって、「社長を辞任させる」という一語で処理せず、どの地位について、誰が、何を決定するのかを確認する必要があります。事実確定前に「社長は辞任します」「辞任させます」と回答しないでください。
一方、処分が決定済みで公表方針も決まっている場合は、方針に沿って回答します。「個人情報なので社員について一切回答できない」とする必要もありません。
個人情報保護法149条2項を誤解しない
個人情報保護委員会のFAQ(Q11-5)は、報道機関が報道目的で個人情報を取り扱う場合に、報道機関に本人の同意なく個人データを提供する事業者の行為について、委員会がその行為に関する限り報告徴収・勧告・命令などの権限を行使しないこととされている旨を説明しています(法149条2項)。
これは委員会の権限行使を制限する規定であり、報道機関への個人データの提供について、第三者提供の制限(法27条)の規律が包括的に適用除外になるという意味ではありません。「報道機関なら社員の個人情報を自由に提供できる」とは考えず、提供の必要性・範囲、プライバシーや名誉への影響、労務上の影響を個別に判断してください。
営業秘密・取引先情報
「○社との契約金額はいくらですか」「原価はいくらですか」「契約書を見せてください」といった質問もあります。
メディアから聞かれたからといって、契約上の秘密保持義務や、営業秘密(不正競争防止法2条6項)としての管理が消えるわけではありません。次を確認して回答可能範囲を個別に判断します。
- 既に公表されている情報か
- 契約上、開示が認められる範囲か(相手方の同意が必要か)
- 相手方の秘密情報か、自社の営業秘密か
- 公表する必要性(顧客・消費者の安全等)
- 法令や取引所規則上の開示要請との関係
なお、第10話で扱ったとおり、記者への回答の後で「本当は○○なんですが、これはオフレコで」と補足し、正式回答と口頭説明が食い違う状態は避けてください。口頭で補足する場合も、対外説明事実マスターに記載された事実と矛盾しない範囲に限ります。
回答文の基本構造
回答は長い法律意見書にせず、短く、正確に、質問へ直接答えることを優先します。質問ごとに次の構造を基本とします。
「質問に答えない長文」を避ける
典型的な失敗は、「当社は従前よりコンプライアンスを経営の最重要課題として位置付け……」と5行書いた後、質問への答えがない回答です。危機管理広報では、企業理念の説明よりも、聞かれた事実への回答を優先します。会社の方針を伝えたい場合は、回答の最後に短く添えます。
悪い回答・改善回答
質問3:品質保証部長がデータ削除を指示したとの証言があります。事実ですか。
確認状況:削除されたファイルあり/削除者は確認済み/品質保証部長による指示は未確認
「当社はコンプライアンスを重視しており、現在真摯に調査しております。」
→ 質問に答えていません。削除の事実という確認済み事項にも触れていません。
「そのような事実はありません。」
→ 指示の有無はまだ確認できていません。削除自体は確認済みなので、「削除の事実もない」と読まれるおそれもあります。
「一部のファイルが削除されていることは確認しています。品質保証部長が削除を指示したかについては、現時点では確認できておらず、引き続き確認しています。」
→ 確認済み事実と未確認事項が分かれ、質問に直接対応しています。
削除者が確認済みでも、その氏名を回答するかは、前述の個人情報・労務上の検討を経て別に判断します。
回答を誰が承認する?
承認者は事案に応じて、広報責任者、法務責任者、経営、IR、調査責任者、外部弁護士などから選びます。ただし、承認者を増やしすぎると期限に間に合いません。平時から次の4役を決めておくことが有効です。
| 役割 | 担当例 |
|---|---|
| ドラフト | 広報担当(事実はマトリクスから転記) |
| 法務確認 | 法務担当(未確認事項の断定・個人情報・秘密保持等) |
| 広報確認 | 広報責任者(質問との対応・分かりやすさ) |
| 最終承認 | 広報責任者・法務責任者、事案により経営または独立ルートの承認者 |
経営陣自身が疑惑の対象である場合、疑惑対象者が自分に関する回答を承認する構造は避け、第8話の独立ルートを使います。
回答版管理表
回答文は短時間で何度も修正されます。メール添付の「最終版」「最終版2」「本当の最終」で管理すると、送信直前に古い版を送る事故が起きます。最低限、次を記録します。
| 管理項目 | 記録内容 |
|---|---|
| 質問状 | 受領日時・版(v1/追加質問v2) |
| 回答案 | v1・v2…の作成日時と作成者 |
| 確認済み事実 | 更新時刻(どの時点の事実で書いたか) |
| レビュー | 法務・広報・IRの確認日時と確認者 |
| 承認 | 承認者・承認日時 |
| 送信 | 最終版・送信日時・送信者・送信先 |
| 事後 | 追加回答・訂正の日時と内容 |
送信前のクロスチェック
- 事実:質問番号と回答の対応、数字・日付・人数・役職・製品名・金額
- 他の説明との整合:行政報告、適時開示、プレスリリース、顧客説明、社内説明
- 法務:未確認事項の断定、個人情報、名誉、営業秘密、契約、公益通報者に関する情報
- 上場会社:適時開示、インサイダー情報、IRとの整合
上場会社では適時開示を再確認する
回答案を作る過程で、「当社は約50億円の損失が生じる可能性を確認しています」のように、初めて外部に出す重要な情報が含まれることがあります。その情報が未公表の重要情報であれば、記者への回答だけを先行させてよいかを、送信前に必ず確認します。
東京証券取引所の有価証券上場規程は、投資判断に重要な影響を与える会社情報の適時開示を上場会社に求めています。メディアへの回答は適時開示ではありません。 適時開示が必要な情報を、記者への個別回答だけで済ませることはできません。
また、報道等で情報が流布している場合、東証が上場規程415条に基づき上場会社に真偽を照会し、必要と認める場合には照会への回答内容の開示を求めることがあります。記者への回答と東証への回答が食い違わないよう、IR・法務が同じ事実マスターを見て作業する体制にしてください。具体的な開示項目・判断は、会社情報適時開示ガイドブック(2026年7月版)と適時開示ナビで確認します。
なお、フェア・ディスクロージャー・ルールでは報道機関への伝達は規制対象から除かれていますが(第10話参照)、それは記者に未公表の重要情報を自由に先行提供してよいという意味ではありません。
インサイダー取引規制上の「公表」は、金融商品取引法166条4項・同法施行令30条に定められた方法(2以上の報道機関への公開後12時間の経過、TDnetによる公衆縦覧等)によります。最高裁判所平成28年11月28日決定は、情報源を公にしないことを前提とした報道機関への情報伝達は、この「公表」に当たらないと判断しています。新聞記事が出たからといって、社内の未公表重要事実の管理を解除しないでください。
回答後に新しい事実が出たら?
17時に「工場長が認識していた事実は、現時点では確認できていません」と回答し、20時に工場長宛てのメールが発見され、認識していた可能性が高まった、という場面を考えます。
過去の回答を書き換えて、なかったことにしてはいけません。「何時時点の回答だったか」「いつ新事実が判明したか」「何を追加・訂正したか」を回答版管理表に記録します。「一度回答した内容は、新事実が出ても訂正しない方がよい」という考え方は、後日の信用失墜につながります。
記事掲載後に誤りがあった場合
掲載された記事に明確な事実誤認がある場合は、該当箇所、正しい事実、根拠、求める訂正内容を整理してメディアへ連絡することがあります。「名誉毀損だ」「記事を消せ」と感情的に始めるのではなく、事実と根拠から伝えます。重大な虚偽や信用侵害、営業上の重大な影響がある場合は、法的対応の検討が必要になることもありますが、本記事では扱いません。
実務で使える「質問状回答ダッシュボード」
15問を期限内に処理するには、「どこで止まっているか」が一目で分かる表が必要です。
| 項目 | 記入例 |
|---|---|
| 媒体 | ○○新聞 |
| 記者 | 社会部 △△記者 |
| 受領日時 | 9/2(水)11:05 |
| 掲載予定 | 9/3(木)朝刊(記者談) |
| 当初回答期限 | 9/2(水)17:00 |
| 延長依頼 | 13:00に依頼(翌10:00まで) |
| 確定回答期限 | 延長不可→17:00一次回答、翌10:00追加回答で合意 |
| 次回連絡 | 16:30に送信予定時刻を連絡 |
| 回答責任者 | 広報部長(法務部長と共同承認) |
| No. | タイプ | 担当 | ステータス | 回答可能性 | 回答案 | レビュー | 承認 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | A+C | 品質+法務 | 一部確認 | 一部回答可 | 済 | 法務済・広報中 | 未 |
| 2 | B | 調査チーム | 確認中 | 一部回答可 | 作成中 | 未 | 未 |
| 3 | A+B | IT+調査 | 一部確認 | 一部回答可 | 済 | 済 | 未 |
| … | … | … | … | … | … | … | … |
| 15 | E | 品質+経営企画 | 未確認 | 回答範囲要検討 | 未 | 未 | 未 |
※日付は記入例です。
質問状回答フロー
質問状受領 ↓ 原文保存・版固定 ↓ 質問番号付与 ↓ 質問タイプ分類(A〜F) ↓ 前提を分解 ↓ 確認担当を割当 ↓ 根拠資料確認 ↓ 確認ステータス付与 ↓ 回答可能性判断 ↓ 期限までに全問回答可能? ├ YES → 全回答案作成 └ NO → 期限延長/部分回答/一次回答+追完を判断 ↓ 広報・法務・必要に応じIRレビュー ↓ 行政報告・適時開示・顧客説明等との整合確認 ↓ 承認 ↓ 送信 ↓ 記録保存(回答版管理表) ↓ 新事実が出たら追加回答・訂正
回答前チェックリスト
- 質問状原文を保存した
- 質問番号を固定した
- 各質問の前提を分解した
- 「改ざん」「隠蔽」等を事実と評価に分けた
- 各質問に確認担当を割り当てた
- 回答の根拠資料を確認し、記録した
- 確認済み/一部確認/確認中/未確認を分けた
- 回答可/一部回答可/回答困難を分けた
- 回答期限と掲載予定を確認した
- 必要なら期限延長を依頼した
- 全問確認できなくても部分回答を検討した
- 誤った質問前提を訂正した
- 「確認できない」と「事実ではない」を区別した
- 「調査中」を事実と異なる状態で使っていない
- 個人情報・懲戒情報の扱いを確認した
- 営業秘密・第三者情報の扱いを確認した
- 行政報告と矛盾していない
- 適時開示と矛盾していない(上場会社)
- 顧客説明と矛盾していない
- 数字・日付・人数・名称を再確認した
- 最終承認者を確認した
- 最終版を固定した
- 送信日時・送信先を記録した
- 新事実判明時の追加回答担当を決めた
やってはいけない10の回答
| No. | NG | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | 質問を読んですぐ回答案を書く | 前提分解と事実確認を飛ばし、誤答の原因になる |
| 2 | 質問に含まれる前提をそのまま認める | 「いつから」に答えただけで不正の存在まで認めたと読まれる |
| 3 | 未確認なのに「事実ではない」と強く否定する | 後で事実と判明すれば、否定した回答自体が問題になる |
| 4 | 明らかな誤りなのに全部「確認中」とする | 誤った前提が記事に残る可能性がある |
| 5 | 15問全部に同じ「調査中」を貼る | 確認済み事項まで回答しなかったことになる |
| 6 | 法務だけで回答事実を決める | 現場・人事・IT等の確認が抜け、事実の精度が落ちる |
| 7 | 疑惑対象者へ質問状全文を転送する | 証拠隠滅・口裏合わせ・通報者探索のリスクがある |
| 8 | 回答できる質問まで「全部確認できないので無回答」とする | 会社が確認できた事実まで回答拒否と扱われ得る |
| 9 | 行政報告・適時開示と矛盾する回答を出す | 説明の信用性を失い、上場会社では開示上の問題にもなり得る |
| 10 | 送信後に回答内容を誰も管理しない | 新事実判明時に、何を訂正すべきか分からなくなる |
3つのケースで考える
対応:「2024年から」という前提は事実と異なることを明確に訂正し、2025年以降のデータ変更については確認中と回答します。
ポイント:質問全体を肯定も否定もしない。訂正できる前提と、確認中の本体を分けます。
対応:まず具体的な時刻を示して期限延長を依頼します。応じてもらえなければ、確認済みの5問に回答し、確認中の6問は確認状況と追加回答の予定を明示します。個人情報等の論点がある4問は回答範囲を検討し、判断は第12話の基準で行います。
ポイント:「全部かゼロか」にしない。ただし、部分回答全体から他の質問の答えが推測されないかを確認します。
対応:記者への回答だけを先行させず、IR・法務で直ちに適時開示の要否を確認します。行政・監査法人等への説明との整合を確認し、確認した損失額の情報を対外説明事実マスターへ反映したうえで、回答文を確定させます。
ポイント:メディア回答は適時開示の代わりにならない。報道が先行しても、未公表重要事実の管理は続けます。
まとめ|質問に答える前に「何が確認できているか」を固定する
- 質問状への対応は、「質問→前提分解→事実確認→回答可能性判断→文章化」の順で行う
- 質問をA〜Fのタイプに分け、各質問に含まれる前提を分解する
- 「改ざん」「隠蔽」「違法」などの評価語は、確認の到達点に合わせて使う
- 「確認できない」と「事実ではない」を区別し、断定の強さを証拠に合わせる
- 回答期限に法的拘束力は通常ないが、実務上は期限を前提に動く
- 期限が短ければ、期限延長・部分回答・一次回答+追完を使い分ける
- 誤った前提は冷静に訂正し、確認中の本体と分ける
- 個人情報・懲戒・営業秘密は個別に判断し、149条2項を包括的な適用除外と誤解しない
- 上場会社では、送信前に適時開示の要否と整合を再確認する
- 回答版を管理し、新事実が出たら追加回答・訂正する
17時の締切に追われていても、最初の30分で質問別回答マトリクスを作れば、残りの時間を「どの質問の、どの前提を確認するか」に集中させることができます。
回答することが難しい質問について、「ノーコメント」「コメントを控える」をどう判断するか。
第12話「不祥事について「ノーコメント」でいい?メディア回答の判断基準」を読むよくある質問(FAQ)
Q1.記者が指定した回答期限までに必ず答える必要がありますか?
A.記者が設定した期限は、通常、法令上の期限ではありません。ただし、期限までに回答がなければ「回答はなかった」と記事に記載されたり、回答が記事に反映されなかったりする可能性があるため、実務上は期限を前提に、延長依頼・部分回答・一次回答+追完を検討します。
Q2.全部確認できていなくても一部だけ回答してよいですか?
A.可能です。確認済みの質問に回答し、確認中の質問はその旨を明示する方法があります。ただし、部分回答全体から他の質問の答えが推測されないか、回答全体の読まれ方を確認してください。
Q3.「そのような事実は確認していません」と回答してよいですか?
A.使える場面はありますが、「調査して事実がなかった」「まだ調べていない」のどちらにも読める曖昧な表現です。必要に応じて「当社が現時点までに確認した○○の資料では」など、確認の範囲と時点を示してください。
Q4.記者の質問の前提が間違っている場合はどうしますか?
A.「確認中」とだけ答えるのではなく、誤っている前提を根拠に基づいて明確に訂正し、確認中の部分と分けて回答します。
Q5.「YESかNOで」と言われたら二択で答えなければなりませんか?
A.記者が指定した回答形式に必ず従わなければならないわけではありません。事実が未確認でYESもNOも不正確になる場合は、確認済みの事実と確認中の事項を分けて説明します。明確に答えられる場合は、明確に答えることも選択肢です。
Q6.社員の懲戒処分について回答してよいですか?
A.一律に回答できない、とはいえません。調査の進捗、処分決定の有無、懲戒手続、個人情報・プライバシー、労務上の影響、既公表情報かを確認して判断します。処分決定前に「処分します」と約束することは避けてください。
Q7.回答した後で事実が変わった場合はどうしますか?
A.当初の回答がその時点の根拠に照らして合理的だったかを確認したうえで、必要に応じて記者へ追加回答・訂正を行います。過去の回答を書き換えず、回答時点・新事実の判明時点・訂正内容を記録してください。
参考資料・一次資料
※法令・情報基準日:2026年9月5日
上場会社・適時開示
- 東京証券取引所「有価証券上場規程」(402条、415条等)
- 東京証券取引所「会社情報適時開示ガイドブック(2026年7月版)」
- 日本取引所グループ「上場会社向けナビゲーションシステム(適時開示ナビ)」(2026年7月版の内容反映済み)
https://faq.jpx.co.jp/disclo/tse/web/index.html - 日本取引所グループ「適時開示が求められる会社情報」
https://www.jpx.co.jp/equities/listing/disclosure/info/index.html
不祥事情報開示
- 日本取引所自主規制法人「上場会社における不祥事対応のプリンシプル」(2016年2月24日)および同パブリックコメント回答
フェア・ディスクロージャー・ルール/インサイダー取引規制
- 金融商品取引法(27条の36以下、166条)
- 金融商品取引法施行令(30条)
- 金融庁「金融商品取引法第27条の36の規定に関する留意事項について(フェア・ディスクロージャー・ルールガイドライン)」
- 最高裁判所平成28年11月28日決定(報道機関への情報伝達と「公表」)
- 証券取引等監視委員会「市場へのメッセージ」(平成31年4月11日)
個人情報
- 個人情報の保護に関する法律(27条、57条、149条)
- 個人情報保護委員会 FAQ「Q11-5 個人情報保護法の適用除外とはどのような制度ですか」
https://www.ppc.go.jp/all_faq_index/faq1-q11-5/
公益通報
- 公益通報者保護法(現行法)
- 公益通報者保護法第11条第1項及び第2項の規定に基づき事業者がとるべき措置に関して、その適切かつ有効な実施を図るために必要な指針(令和3年内閣府告示第118号)第4の2(2)および消費者庁「公益通報者保護法に基づく指針(令和3年内閣府告示第118号)の解説」
- 公益通報者保護法の一部を改正する法律(令和7年法律第62号、2026年12月1日施行)
その他
- 会社法(330条、339条1項、362条2項3号、420条2項)
- 民法(651条)
- 労働契約法(15条)
- 不正競争防止法(2条6項)
本記事は2026年9月5日時点の法令・公表資料に基づく一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の事案に対する法的助言ではありません。具体的な対応については、弁護士等の専門家にご相談ください。
🔍 関連ガイドへ進む
この記事と関連度の高い実務ガイドをまとめています。次に読むならこちら。
この記事の確認観点を、実務の型に変える。
読んだ内容を、確認メモ・文例・AI指示文に落とせます。
