企業不祥事の初動対応チェックリスト|発覚後24時間に会社がやること
  • 企業不祥事の初動対応|第15話 / 全15話(最終話)
  • カテゴリー:コンプライアンス・規程対応
  • 法令・情報基準日:2026年9月5日

月曜9時03分、3件の連絡が同時に入った

月曜日、9時03分。法務部に3件の連絡が、ほぼ同時に入りました。

①内部通報窓口から:「営業部長が取引先から金銭を受け取っている」という通報。
②広報部から:「新聞社から同じ疑惑について問い合わせ。本日17時までに回答がほしいそうです」。
③IT部から:「関係社員のメールは削除後90日で自動消去される設定です。対象者の一部は今週退職予定です」。

9時20分には、SNSで「この会社は前から知っていた」という投稿が拡散し始めました。

経営陣からは、次々に指示が飛んできます。

  • 「まず本人に聞け」
  • 「記者には否定しておけ」
  • 「誰がリークしたのか調べろ」

しかし、最初にやるべきことは犯人探しでも記者会見でもありません。まず、情報受付・証拠保全・被害拡大防止・利益相反確認・法的期限確認・対外発信管理を同時に立ち上げることです。

初動の目的

最初の24時間で事件を解決する必要はない。調査・報告・説明を誤らず続けられる状態を作ることが初動対応である。

この記事は、全15話シリーズの最終話です。第1〜14話の要約ではなく、不祥事らしき情報を受け取った担当者が、この1ページだけを開いて最初の24時間を動かせることを目的にした実務ツール集です。詳しい法律解説は、各項目から該当回へリンクしています。

不祥事を知ったら、まず7つ

#原則対象
1消さない証拠(メール・チャット・ログ・紙資料)
2広げない通報者情報・未確認情報
3即断しない「違法だ」「無実だ」「誰の責任だ」
4探さない初動で通報者・投稿者・情報源の特定を目的にしない
5止める被害の拡大・継続中の行為
6時計を確認する法的期限と起算点
7記録する誰が・いつ・何を・なぜ決めたか

※「探さない」は、初動で犯人探しを優先しないという趣旨です。必要性の高い調査等のために特定が必要となる場合は、公益通報者保護法等を確認したうえで別途判断します。

【シリーズナビゲーション】企業不祥事の初動対応|全15話

第4部|初動対応の総仕上げ

  • 15企業不祥事の初動対応チェックリスト|発覚後24時間に会社がやることこの記事/最終話

時間がない場合はここだけ|最初の1時間

対応中の方へまずこの8項目だけ確認してください
  • T0を記録:現時点で把握している最初の社内受領日時・情報源・受付者
  • 原文を保存:通報メール、記者の質問、SNS投稿を要約せずそのまま保存
  • 安全を確認:人命・健康・顧客被害・継続中の不正はないか
  • 証拠を保全:消える可能性のあるメール・チャット・ログ・PCを特定し、保全を指示(→第6話)
  • 責任者を決める:初動を統括する人を1人決める
  • 利益相反を確認:疑惑対象者やその上司が初動の指揮系統に入っていないか(→第8話)
  • 外部化状況を確認:記者・SNS・行政・警察・取引先に、すでに情報が出ていないか
  • 法的期限の候補を確認:個人情報漏えい、製品事故、業法上の届出など「時計」が動き始めている制度がないか(→第9話)

終わったら、続いて「1〜6時間|事実確認と体制を立ち上げる」へ進んでください。

不祥事発覚後24時間で目指す状態

最初の24時間の目的は、事件を解決することではありません。目的は次の7つです。

  1. 情報を失わない
  2. 証拠を失わない
  3. 被害を拡大させない
  4. 調査できる体制を作る
  5. 法的期限を見落とさない
  6. 誤った対外説明をしない
  7. 誰が何を決めたか記録する
ポイント

最初の24時間で「正しい結論」を出すのではなく、「正しい判断を続けられる状態」を作る。

「24時間」は法定期限ではありません

ここは誤解が多い点です。日本法に、企業不祥事一般について「24時間以内に○○せよ」という包括的な法定ルールはありません。本記事の「24時間」と4つのフェーズは、LegalGPTが危機管理実務の初動整理として設定した時間軸です。

したがって、「24時間以内に行政報告すればよい」という意味でも、「24時間以内なら証拠保全を後回しにしてよい」という意味でもありません。個人情報漏えい、重大製品事故、業法上の届出、独占禁止法の課徴金減免、適時開示などは、それぞれ別の起算点・期限・判断基準を持っています。

最初の24時間でやるべきことは、報告そのものより先に、「どの制度の時計が、いつから動いているか」を特定することです。

24時間を4フェーズに分ける

フェーズ時間中心テーマ
PHASE 10〜1時間情報を止めず、証拠を失わない
PHASE 21〜6時間事実確認を始め、対応レーンを立ち上げる
PHASE 36〜12時間調査・報告・対外説明の方針を決める
PHASE 412〜24時間体制を固定し、翌日以降へ引き継ぐ

時間の区切りは目安です。人命に関わる案件なら、PHASE 3の対外連絡がPHASE 1で必要になることもあります。

まずT0(初動の基準時刻)を記録する

最初に、T0=初動対応上、現時点で把握している最初の社内受領時刻を記録します。

T0:2026年9月7日(月)9:03 内部通報窓口でメール受信

対応開始後に、別の部署がそれ以前に情報を受け取っていたことが判明した場合は、T0を遡って更新し、更新の経緯も記録します。

T0は、危機管理上の社内タイムラインの管理時刻です。各法令上の起算点を当然に決めるものではありません。制度によって、起算点は次のように異なります。

  • 事態を「知った」時点(個人情報保護法の漏えい等報告など)
  • 事故の発生を「知った日」(消費生活用製品安全法の重大製品事故報告など)
  • 一定の事実が判明した時点、処分等を決定した時点(業法・適時開示など)

たとえば個人情報漏えいでは、法人の場合、いずれかの部署が事態を知った時点が基準とされます。法務に届いた9時03分より前に、コールセンターが顧客から連絡を受けていたことが後で分かれば、T0を遡って更新するとともに、法的な時計もその時点から動いていた可能性を検討することになります。

2つの時計

T0は社内の時計、法的期限は制度ごとの時計。2つの時計を分けて管理するのが出発点です。

0〜1時間|情報と証拠を失わない

PHASE 1の中心は、情報を止めず、証拠を失わないことです。ここでは調査を終わらせようとしません。

  • 受付日時・情報源を記録する
  • 情報内容を原文のまま保存する(要約しない)
  • 添付ファイル・関係資料を保存する
  • 初期受付番号を付ける
  • 法務・コンプライアンス等へエスカレーションする
  • 人命・安全・顧客被害の緊急性を確認する
  • 証拠散逸リスクを確認する(自動削除、退職、PC入替え)
  • 必要に応じ、メール・チャット・ログ等の保全を開始する
  • 疑惑対象者・関係者へ不用意に連絡しない
  • 通報者・投稿者の探索を始めない
  • メディア等へ未確認事実を回答しない
  • 経営陣が関与している可能性を確認する

最初の15分チェック

スマホでも確認できる、最小限の問いです。

  • 何が起きた?
  • いつ知った?
  • 誰から知った?
  • 人命・安全への危険はある?
  • データ・証拠が消える可能性はある?
  • 今すぐ止めるべき行為はある?
  • メディア・SNS・行政へ、すでに外部化している?
  • 経営陣自身が関与している可能性はある?

1つでも「はい」「分からない」があれば、その項目が最初の1時間の優先事項です。

人命・安全・被害拡大を最優先する

危険な製品、設備事故、個人情報漏えい、サイバー侵害、顧客資産、環境事故など、詳細調査を待つあいだに被害が広がる案件では、原因究明より先に緊急措置を検討します。

状況緊急措置の例
危険な製品・設備使用停止、出荷停止、立入制限
情報漏えい・サイバー侵害アクセス遮断、アカウント停止、パスワード変更
顧客資産・取引取引停止、決済の一時保留
人への危害・報復のおそれ対象者・通報者の保護、接触制限
顧客・利用者への影響注意喚起、問い合わせ窓口の設置
法令上の連絡が必要な場合所管行政機関への連絡

具体的な措置は、事案と適用法令によって変わります。ただし、「調査が終わるまで何も公表・連絡しない」を原則にしてはいけません。安全に関わる情報は、原因が未確定でも先に届けるべき場合があります。

なお、緊急措置で証拠が失われないよう、たとえば遮断前にログを取得するなど、被害防止と証拠保全を同時に設計します。

本人へ聞く前に証拠保全を考える

「まず本人に聞け」は、自然な反応です。しかし疑惑対象者に即確認すると、メール・チャットの削除、関係者への連絡、口裏合わせ、証拠改変のリスクがあります。

そこで、情報の具体性・重大性・散逸リスクに応じて、次の順序を検討します。

順序

客観資料の保全 → 客観資料の確認 → ヒアリング

ただし、すべての案件で本人への連絡を遅らせるわけではありません。人命・安全に関わる行為の即時停止が必要な場合、軽微で散逸リスクが低い場合、本人の説明がなければ緊急措置を判断できない場合などは、早期の確認が合理的なこともあります。判断した理由は記録します。

調査開始の判断は第5話、保全の範囲と方法は第6話で詳しく解説しています。

1〜6時間|事実確認と体制を立ち上げる

PHASE 2の中心は、事実確認を始め、対応レーンを立ち上げることです。

  • 初期情報を命題単位に分解する
  • 確認済み/未確認/評価を分ける
  • 初期調査担当を決める
  • 利益相反を確認する
  • 経営陣関与の可能性があれば独立ルートを検討する
  • 保全の実施状況を確認する
  • 適用法令・業法の候補を洗い出す
  • 行政報告・届出制度の有無を確認する
  • 自主申告制度の有無を確認する
  • メディア問い合わせの状況を確認する
  • SNSの状況を確認する
  • 上場会社なら適時開示の要否検討を始める
  • 外部弁護士・専門家の要否を判断する

確認済み/未確認/評価を分ける

シリーズを通じて使ってきた基本表です。内部調査、行政報告、メディア回答、SNS対応、適時開示のすべての土台になります。

論点確認済み事実未確認事項法的・社内評価
検査数値記録上、数値が変更されている誰が・なぜ変更したか「改ざん」に当たるかは未確定
取引先からの金銭通報に具体的な日付・金額の記載がある金銭授受の事実、趣旨不正な利益供与か未確定
SNS投稿社内資料と同じ書式の画像が投稿されている真正性、流出経路情報漏えいか未確定

ポイントは、評価語をそのまま事実欄に入れないことです。「改ざん」「隠蔽」「違法」は評価です。事実欄に書くと、後の回答文や報告書にそのまま流れ込みます。

7つの対応レーンを起動する

初動では、複数の仕事を並行して動かします。本記事では、シリーズ全体をLegalGPT独自の7レーンに整理します。案件に必要なレーンだけを起動し、すべての案件で7レーン全部を動かす必要はありません。

レーン内容主な詳細回
A|安全・被害拡大防止使用停止、遮断、保護、注意喚起本記事
B|証拠保全・内部調査保全、調査開始判断、体制第5話・第6話・第7話・第8話
C|公益通報者・情報源保護共有範囲、探索防止、不利益取扱い防止第3話・第4話
D|行政報告・自主申告報告制度、起算点、期限、減免制度第9話
E|メディア・SNS対応問い合わせ、質問状、回答、投稿対応第10話〜第13話
F|上場会社・市場開示適時開示、インサイダー情報管理本記事・第11話
G|行政・警察からの調査対応権限確認、任意/法定/強制の区別第14話

各レーンには、担当者・次の期限・次のアクションを1行ずつ持たせます。

経営陣関与なら通常ルートを切り替える

最初の6時間以内に、疑惑対象に経営陣が含まれるかを必ず確認します。

YESまたは「可能性あり」の場合、調査対象となり得る経営陣が、次の事項を支配しないようにします。

  • 調査を始めるかどうか
  • 調査範囲
  • 調査の人選
  • 証拠へのアクセス
  • 報告内容

具体的には、社外取締役、監査役・監査(等)委員会などを起点にした独立ルートを検討します。ただし、経営陣関与=必ず第三者委員会、ではありません。必要な独立性の程度は、関与の疑いの強さ、重大性、上場の有無などで変わります(→第8話)。

公益通報者・情報源を保護する

最初の24時間では、次の4点を確認します。

  • 通報者を特定させる情報を、誰まで共有するか(need-to-know)
  • 通報者の探索が始まっていないか
  • 通報者への不利益な取扱いのおそれがないか
  • 通報者情報と事実情報を分けて管理しているか
現行制度 2026年9月5日時点

公益通報者保護法11条1項・2項に基づき定められた、事業者がとるべき措置に関する指針(法定指針)が、範囲外共有の防止や、やむを得ない場合を除く通報者の探索の防止などを求めています。

改正法 2026年12月1日以降

令和7年法律第62号による改正法が原則施行され、正当な理由がなく公益通報者を特定することを目的とする行為を禁止する規定(改正後11条の3)なども確認対象になります。現行制度と施行後の制度を混同しないよう、案件がどちらの時期に当たるかを記録しておきます。

重要なのは、「公益通報に当たるか、まだ分からないから保護しない」としないことです。該当する可能性がある段階から、不要な情報拡散と探索を避けます(→第3話)。

冒頭の場面で経営陣が言った「誰がリークしたか調べろ」は、この観点から、初動で優先すべき指示ではありません。

6〜12時間|報告・公表・回答方針を決める

PHASE 3の中心は、調査・報告・対外説明の方針を決めることです。

  • 初期確認の結果を更新する
  • 調査範囲・対象・担当を確定する
  • 行政報告制度の適用を判定する
  • 各制度の起算点・期限を記録する
  • 速報/確報型の制度なら、速報の準備に入る
  • 自主申告制度を検討する
  • メディア回答の方針を決める
  • SNS公式発信の要否を決める
  • 上場会社なら適時開示を判断する
  • 顧客・取引先への通知の要否を確認する
  • 経営(独立ルートの場合はその報告先)へ報告する
  • 24時間以降の調査計画を作る

法的期限一覧を作る

第9話の考え方を、実務表に落とし込みます。

法的期限一覧 LEGAL DEADLINES — TRACKER
制度トリガー会社が知った日等起算点期限担当対応状況
(例)個人情報保護法26条報告対象事態の該当性9/4 17:10 コールセンター受付事態を知った時点速報:速やか/確報:原則30日法務A該当性判定中
(例)消費生活用製品安全法35条重大製品事故—事故を知った日10日以内品質保証B非該当と判断(理由記録済)
(例)○○業法上の届出(条文で確認)—(条文で確認)(条文で確認)法務C所管規定を確認中

記入ルールは3つです。

  1. 「発覚から24時間」を期限欄に入れない
  2. 期限欄には、根拠となる法令名・条文・ガイドラインを必ず書く
  3. 「非該当」と判断した制度も、理由とともに残す

業種ごとの届出制度や独占禁止法の課徴金減免制度(申請順位や調査開始日との関係が重要な制度)など、各制度の詳細は第9話で確認してください。本記事では、「不祥事は○日以内」といった横断的な期限表はあえて作りません。制度ごとに対象・起算点・期限が異なるためです。

個人情報漏えいの「3〜5日・30日・60日」で考える

具体例として、個人情報保護法の漏えい等報告を見てみます(2026年9月5日時点)。

個人情報保護法26条と同法施行規則、個人情報保護委員会(PPC)の通則ガイドラインにより、一定の報告対象事態では、次の2段階で報告します。

段階期限ポイント
速報「速やか」に(ガイドライン上の目安は、事態を知った時点から概ね3〜5日以内)報告時点で把握している内容でよい
確報原則30日以内規則7条3号の事態(不正の目的をもって行われたおそれがある漏えい等)は60日以内

さらに、報告期限の起算点となる「知った」時点について、ガイドラインは、法人の場合、いずれかの部署が当該事態を知った時点を基準とするとしています。法務やCSIRTに上がってきた時刻とは限りません。

したがって、最初の24時間でやることは、確報を完成させることではありません。次の点を特定することです。

  • 報告対象事態に当たるか(または当たる可能性があるか)
  • 社内のどこかが最初に知ったのはいつか(=時計がいつ動き始めたか)
  • 速報の担当者は誰か、何を把握できていれば速報できるか
  • 本人通知の要否と方法の検討を誰が行うか

24時間はPPC報告の法定期限ではありません。一方で、「速やか」の目安が数日単位である以上、初日のうちに担当と起算点を固めておく意味は大きいといえます。

※2026年7月17日に個人情報保護法の改正法(令和8年法律第56号)が公布されていますが、基準日時点では施行前です。施行後は、漏えい等対応に関する条文・規則・ガイドラインを改めて確認してください。

行政報告は「24時間以内」が原則ではない

行政への報告・相談のタイミングは、次の要素で判断します。

  • 法定の報告期限と起算点
  • 自主申告・減免制度の有無と要件
  • 被害拡大防止のために行政の関与が必要か
  • 所管官庁との平時の関係、業法上の報告慣行

早期相談が有益な事案もあれば、まず対象制度の確認が必要な事案もあります。「早ければ早いほどよい」も「事実が確定するまで報告しない」も、一律のルールにはしません。確定していない事実を報告する場合は、確認済み/未確認を区別して伝え、後で補足・訂正できる形にします(→第9話)。

メディア・SNS・適時開示を整合させる

対外説明で最も危険なのは、窓口ごとに違う事実が語られることです。記者への回答、SNSでの発信、行政への報告、適時開示は、同じ「確認済み/未確認/評価」の表から作ります。

メディア対応(第10〜12話)

  • 問い合わせの原文を保存する
  • 記者名・媒体・連絡先・回答期限を確認する
  • 受付担当者は、未確認事実をその場で答えない
  • 質問を命題単位に分解する
  • 確認済み/未確認を分ける
  • 回答/限定回答/確認中/回答留保のどれにするかを判断する
  • 行政報告・適時開示との整合を確認する

冒頭の「記者には否定しておけ」は、確認前の即否定になり得ます。後で事実が判明すれば、否定したこと自体が二つ目の問題になります。詳しくは第10話・第11話・第12話へ。

SNS対応(第13話)

  • 元投稿を保存する(画面・URL・投稿日時・アカウントID)
  • 投稿内容を命題単位に分解する
  • 新しい不正情報が含まれていないか確認する
  • 投稿者の探索を先行させない
  • 訂正するのは明確な誤情報に限定する
  • 削除申出の前に証拠を保存する
  • 公式発信の要否を判断する(拡散数だけで決めない)

詳しくは第13話へ。

上場会社の適時開示

上場会社では、レーンFとして適時開示の要否を別途判断します。判断の基準は、東京証券取引所の有価証券上場規程と「会社情報適時開示ガイドブック(2026年7月版)」です。不祥事を知ったら必ず即時開示、というわけではありませんが、未公表の重要な情報を社内で管理する段階に入ったことを前提に、関係者の情報管理や自社株売買の管理も確認します。

行政・警察から接触があった場合(第14話)

  • 相手方(機関名)
  • 所属・担当者
  • 法的根拠(どの法律のどの条文か)
  • 任意の協力要請か、法定の報告徴収・検査か、令状に基づく強制処分か
  • 求められている対象
  • 期限

「行政だから全部出す」「令状がないから全部断る」の二択にはしません(→第14話)。

12〜24時間|翌日以降の調査体制を固定する

PHASE 4の中心は、体制を固定し、翌日以降へ引き継ぐことです。

  • 調査責任者を確定する
  • 調査チームと役割分担を確定する
  • 利益相反チェックを完了する
  • 証拠保全の範囲を再確認する
  • 調査計画を作る
  • 法的期限一覧を更新する
  • 行政報告の状況を確認する
  • メディア/SNS/適時開示の対応状況を更新する
  • 経営・監査機関等へ報告する
  • 被害拡大防止策が機能しているか確認する
  • 外部専門家の体制を確認する
  • 翌24時間のタスクを設定する
  • すべての意思決定ログを保存する

取締役会・監査機関への報告

重大案件では、取締役会、監査役(会)、監査等委員会、監査委員会、社外取締役などへの報告を検討します。報告先と根拠は機関設計によって異なります。たとえば会社法357条は、会社に著しい損害を及ぼすおそれのある事実を取締役が発見した場合について、機関設計に応じて株主、監査役・監査役会または監査等委員会への報告義務を定めています。指名委員会等設置会社では357条は適用されず(419条3項)、執行役について419条1項による監査委員への報告義務が問題となります。法定の報告義務の有無にかかわらず、重大案件では報告の要否を検討します。経営陣関与の案件での報告ルートは第8話を参照してください。

24時間以内に終わらなくてよいこと

「24時間で全部やらなければならない」わけではありません。次のものは、通常、24時間以内に完了しなくてかまいません。

  • 本格的な原因究明
  • 全社員へのヒアリング
  • 責任の認定
  • 懲戒処分
  • 再発防止策の完成
  • 第三者委員会の報告書
  • 行政への最終報告(確報等)
  • 損害額の確定

重要なのは、これらについて開始の有無・担当・期限・次のアクションが決まっていることです。逆に、24時間で責任者を処分するような拙速な判断は、後の調査結果と矛盾するリスクを抱えます。

24時間後に会社がこの状態なら初動は機能している

区分24時間後の完成状態
A|事実何が確認済みで、何が未確認かが分かる
B|証拠主要な証拠が保全されている
C|人責任者が決まり、利益相反が確認されている
D|法律適用法令の候補・報告制度・期限が管理されている
E|外部メディア・SNS・行政・市場への対応方針がある
F|次翌日以降の調査計画がある

6つすべてに「はい」と言える状態は、主要な初動論点が一通り管理下に入っているかを確認する一つの目安です。業法固有の対応や海外当局対応など、この6項目だけでは拾いきれない案件もあります。

24時間後から「次の72時間」へ

24時間後は、本格調査、追加ヒアリング、行政への補足報告、対外説明の更新、処分判断の準備、再発防止の検討、取締役会等への継続報告へと進みます。初動は終わりではなく、調査の入口です。

誰が何をする?役割分担表

部署名ではなく、必要な機能で考えます。中小企業では1人が複数の機能を兼ね、大企業では各機能を分担します(→第7話)。

機能主な役割
初動責任者全体統括、優先順位の決定、意思決定ログの管理
法務法的評価、報告制度・期限の特定、証拠保全の設計
コンプライアンス通報対応、通報者保護、是正措置
内部監査独立的な事実確認、会計・内部統制の検証
人事従業員対応、退職予定者の把握、暫定措置
ITデータ保全、ログ取得、アクセス制御
広報メディア・SNS対応、公式発信
IR適時開示、市場対応(上場会社)
事業部門業務事実の説明、安全措置の実行
外部弁護士独立性・専門性が必要な事項

注意点は、疑惑に関係する部門・人物がこの表のどこに入っているかを確認することです。関係者を一律に排除するのではなく、役割を限定するかどうかを実質的に判断します。

実務で使える「初動司令塔シート」

案件ごとに1枚作り、24時間のあいだ随時更新します。

初動司令塔シート INITIAL RESPONSE — COMMAND SHEET
区分項目記入欄
基本情報案件番号
基本情報発覚日時(T0)
基本情報情報源
基本情報受付者
基本情報概要(確認済み事実のみ)
緊急性人命・安全あり/なし/不明
緊急性顧客被害あり/なし/不明
緊急性継続中の不正あり/なし/不明
緊急性証拠散逸リスク高/中/低(理由)
緊急性外部化メディア/SNS/行政/警察/取引先/なし
調査調査責任者
調査調査対象(人・期間・事項)
調査証拠保全の状況
調査外部専門家
法律適用法令の候補
法律報告制度
法律起算点
法律期限
外部行政
外部メディア
外部SNS
外部適時開示
外部顧客/取引先
意思決定決定事項
意思決定決定者
意思決定決定日時
意思決定根拠
次回次回レビュー日時

実務で使える「24時間タイムライン表」

「完了証拠」列が、この表の要です。

24時間タイムライン表 24-HOUR TIMELINE
時間優先事項担当完了証拠
0〜15分受付、緊急性の確認受付者・初動責任者受付票(T0・情報源・原文)
15〜60分証拠保全、エスカレーション法務・IT保全指示メール、保全対象一覧
1〜3時間初期評価、体制づくり、利益相反確認初動責任者・法務事実3分割表、体制メモ
3〜6時間法令の洗い出し、外部化状況の判定法務・広報法的期限一覧(初版)
6〜12時間回答方針、報告準備、調査計画法務・広報・IR回答方針メモ、経営報告メモ
12〜24時間体制固定、引継ぎ調査責任者調査計画書、翌日タスク表、意思決定ログ

「完了」を何で証明するか

「□ 法務へ連絡」というチェックだけでは、何をもって完了したのか後から分かりません。そこで、各タスクに完了証拠を決めておきます。

タスク完了証拠
証拠保全保全指示書の送付記録+保全対象一覧の保存
行政報告の確認根拠法・条文・期限を期限管理表へ登録
メディア対応質問原文の保存+回答責任者の設定
利益相反確認確認した対象者・結果・確認者の記録
経営報告報告メモ(日時・出席者・報告内容)

完了証拠があれば、担当者が交代しても引継ぎができ、後から「本当にやったのか」と問われたときにも説明できます。

実務で使える「意思決定ログ」

不祥事対応では、後から「なぜ当時その判断をしたのか」が問われます。新事実が出たあとでも、当時の情報で合理的だったことを説明できるように残します。

意思決定ログ DECISION LOG
項目記入例
日時9月7日 11:30
判断事項新聞社への回答方針
確認できていた事実質問8項目のうち5項目は社内記録で確認済み
未確認事項残り3項目(金銭授受の有無等)は調査中
選択肢全面回答/一部回答/確認中として留保
決定一部回答(確認済み5項目に回答、3項目は「確認中」)
決定者初動責任者(広報・法務と協議)
根拠未確認事項の断定を避けるため。行政報告内容と整合確認済み
次回見直し同日15:00

案件別ルーティング表|困ったらどの記事を見る?

第15話はシリーズの入口です。いま困っていることから、必要な回へ進んでください。

発覚経路・状況最初に確認すること詳細記事
第三者から告発された誰から・何を・どの程度具体的か第1話
匿名の告発が来た検証可能性・重大性第2話
公益通報に当たるか分からない通報者・通報内容・通報先第3話
元社員からの告発退職時期・通報内容第4話
調査するか迷っている調査開始の判断基準第5話
証拠が消えそうメール・チャット・PCの保全第6話
誰が調査するか決まらない利益相反・機能・役割第7話
経営陣が関与しているかも調査の独立性第8話
行政に報告すべきかトリガー・起算点・期限第9話
記者から問い合わせ質問の固定第10話
質問状が届いた前提の分解第11話
ノーコメントでよいか回答可否の判断第12話
SNSで拡散している保存・命題分解第13話
行政・警察が来た法的根拠・任意/法定/強制第14話

RED FLAG|初動を強化すべき案件

RED FLAGいずれかがあれば初動を強化

通常の案件より強い初動(責任者の格上げ、保全範囲の拡大、専門家の早期関与など)を検討します。

  • 生命・身体への危険
  • 重大製品事故の可能性
  • 多数の個人情報に関わる事案
  • 継続中の犯罪・不正
  • 経営陣の関与
  • 証拠削除のおそれ
  • 行政・警察からの接触
  • メディア報道が迫っている
  • SNSで内部資料が流出している
  • 上場会社の未公表の重要情報
  • カルテル等、自主申告制度が問題になる事案
  • 海外当局・複数国が関係する事案

ただし、RED FLAGがあれば必ず外部弁護士・第三者委員会、というわけではありません。

重大度を単純な点数にしない

「合計100点なら重大」といった機械的なスコアは使いません。生命身体、被害拡大、法令違反、金額、顧客数、継続性、経営関与、証拠散逸、行政、メディア、市場といった複数の軸を並べて、優先順位を判断します。1つの軸だけが突出していても、それが生命身体であれば最優先になるからです。

外部弁護士を呼ぶ判断基準

「不祥事ならすぐ外部弁護士」とは限りません。通常の社内調査で対応できる案件もあります。次の要素が重なるほど、外部専門家の関与を検討する意味が大きくなります。

  • 重大な法令違反の可能性
  • 刑事責任のリスク
  • 行政処分の可能性
  • 経営陣の関与と独立性の必要
  • 多数の被害者
  • 高度なデジタル調査(フォレンジック等)
  • 自主申告制度の利用判断
  • 訴訟の可能性
  • 上場会社であること
  • 複数国の法令が関係すること

なお、顧問弁護士であれば自動的に独立性がある、とはいえません。経営陣関与の案件では、誰から依頼を受け、誰に報告するかが問題になります(→第7話・第8話)。

やってはいけない初動16選

#やってはいけないこと理由
1いきなり疑惑対象者へ聞く削除・口裏合わせのきっかけになり得る
2メール・チャットを削除する(削除を放置する)証拠隠滅を疑われ、事実認定もできなくなる
3「そのような事実はない」と即否定する後で判明すると二次不祥事になる
4通報者探しから始める通報者保護に反し、情報が入らなくなる
5関係者全員へ情報を一斉共有する情報漏えい・証拠散逸・通報者特定のリスク
6経営陣関与なのに本人へ調査を任せる調査の独立性と信頼性が失われる
7行政報告を調査終了まで放置する法定期限を過ぎるおそれがある
8「重大かどうか」だけで報告義務を判断する報告要件は制度ごとに条文で決まる
9メディアの質問を要約しすぎる質問の前提を見落とし、回答がずれる
10全部ノーコメントにする回答できる事実まで出さず、不信を招き得る
11SNS投稿を保存せず削除要請する証拠が失われる
12SNSの拡散数だけで危機レベルを決める拡散量と法的重大性は別
13行政だから資料を全部提出する法的根拠と対象範囲を確認してから対応する
14令状がないから警察を全部拒否する任意協力の要否は個別に判断する
15法的期限・起算点を記録しない期限徒過の原因になる
16誰が何を決めたか残さない後から判断の合理性を説明できない

印刷用|企業不祥事・発覚後24時間チェックリスト

この部分だけを印刷して、対応室へ持ち込めるように作っています。

案件番号:______ T0:__年__月__日 __:__ 初動責任者:______

① 受付

① 受付 PRINT CHECKLIST 1/7
項目担当期限完了備考
□ 発覚日時T0を記録_:_
□ 情報源・受付者を記録_:_
□ 原文・添付を保存_:_

② 緊急

② 緊急 PRINT CHECKLIST 2/7
項目担当期限完了備考
□ 人命・安全の確認_:_
□ 被害拡大の有無_:_
□ 継続中の行為の停止要否_:_

③ 証拠

③ 証拠 PRINT CHECKLIST 3/7
項目担当期限完了備考
□ メール_:_自動削除設定:
□ チャット_:_
□ PC・端末_:_入替・返却予定:
□ ログ_:_保存期間:
□ 紙資料_:_

④ 体制

④ 体制 PRINT CHECKLIST 4/7
項目担当期限完了備考
□ 初動責任者・調査責任者_:_
□ 利益相反の確認_:_経営陣関与:有/無/不明
□ 外部専門家の要否_:_

⑤ 法律

⑤ 法律 PRINT CHECKLIST 5/7
項目担当期限完了備考
□ 適用法令の候補_:_
□ 行政報告制度の有無_:_根拠条文:
□ 起算点の特定_:_「知った」日時:
□ 期限の登録_:_
□ 自主申告制度の検討_:_

⑥ 外部

⑥ 外部 PRINT CHECKLIST 6/7
項目担当期限完了備考
□ メディア_:_回答期限:
□ SNS_:_保存済みURL数:
□ 顧客・取引先_:_
□ 適時開示(上場会社)_:_
□ 行政・警察_:_法的根拠:

⑦ 24時間後

⑦ 24時間後 PRINT CHECKLIST 7/7
項目担当期限完了備考
□ 調査計画_:_
□ 次回レビュー日時_:_
□ 意思決定ログの保存_:_
7原則

消さない/広げない/即断しない/探さない/止める/時計を確認する/記録する

※「24時間」はLegalGPTの実務整理であり、法定期限ではありません。法的期限は制度ごとに確認してください。

3つのケースで24時間をシミュレーション

ケースA|匿名内部告発(営業部長のキックバック疑惑)

フェーズ対応
0〜1時間受付票作成、原文保存。営業部長と関係者のメール・チャットの保全をITへ指示。退職予定者を人事に確認
1〜6時間取引記録・経費精算など客観資料を確認。営業部長本人へ即連絡しない。営業部の上長が初動に入っていないか確認
6〜12時間調査責任者と範囲を決定(人×期間×取引先)。通報者情報の共有範囲を限定
12〜24時間調査計画作成。刑事・行政リスクの有無を踏まえ外部専門家の要否を判断。法的期限一覧に「該当制度の確認結果」を記録

ケースB|個人情報漏えい+SNS投稿

顧客データの一部とみられる画像がSNSに投稿された事案です。

フェーズ対応
0〜1時間投稿を保存(URL・日時・ID)。流出経路の候補となるアカウント・アクセス権を遮断。遮断前にログを取得
1〜6時間報告対象事態に当たるかを判定。社内のいずれかの部署が最初に知った時点を確認(顧客からの問い合わせがT0より前にないか)
6〜12時間PPCへの速報の準備、本人通知の要否と方法を検討。SNS公式発信の要否を判断
12〜24時間原因調査の計画、確報に向けた調査項目の整理、問い合わせ窓口の準備

ここでも、24時間はPPC報告の法定期限ではありません。速報の目安は概ね3〜5日、確報は原則30日(不正目的のおそれがある事態は60日)で、起算点は「知った」時点です。

ケースC|上場会社・CEO関与疑惑+記者

記者から「CEOが不正を指示していた」との問い合わせがあり、社内でも関連するメールが見つかった事案です。

フェーズ対応
0〜1時間関連メールの保全。CEOが初動の指揮系統に入らないルートを確認(社外取締役・監査役等へ報告)
1〜6時間第8話型の独立した体制を検討。IRも参加し、未公表情報の管理を開始
6〜12時間適時開示の要否とメディア回答を並行して検討し、同じ事実表から作る
12〜24時間独立した調査体制の骨格を決定(社内調査の独立ルート強化か、外部委員会型かを含む)。対外説明を更新

よくある質問(FAQ)

Q1.不祥事が発覚したら、24時間以内に行政へ報告しなければなりませんか?

A.企業不祥事一般について「24時間以内に行政へ報告せよ」という包括的な法定ルールはありません。報告義務の有無・起算点・期限は制度ごとに異なります。最初の24時間では、どの制度が適用され得るか、その時計がいつ動き始めたかを特定します。

Q2.最初に疑惑対象者本人へ確認してはいけませんか?

A.一律に禁止されるわけではありません。ただし証拠削除や口裏合わせのリスクがあるため、具体性・重大性・散逸リスクに応じて、客観資料の保全と確認を先に検討します。安全確保のために即時の確認が必要な場合もあります。

Q3.まだ不正か分からなくても証拠保全すべきですか?

A.散逸リスクが高い場合は、不正かどうかの判断より先に「消えない状態」を作る必要があります。ただし、保全は閲覧とは別です。全社員のデータを丸ごと集めるのではなく、人・期間・媒体で範囲を絞ります。

Q4.経営陣が関与している可能性がある場合は、誰へ報告しますか?

A.機関設計によって異なりますが、関与が疑われる経営陣を経由しない報告先(社外取締役、監査役・監査(等)委員会など)を検討します。詳しくは第8話を参照してください。

Q5.メディアから連絡が来たら、調査より回答を優先しますか?

A.回答期限は重要ですが、確認前の回答は誤りの原因になります。質問の原文を固定し、確認済みの範囲で回答するか、「確認中」とするかを判断します。

Q6.24時間以内に調査を完了する必要がありますか?

A.ありません。24時間で必要なのは、調査の開始・担当・範囲・期限・次のアクションが決まっていることです。

Q7.外部弁護士は必ず呼ぶべきですか?

A.必須ではありません。刑事・行政リスク、経営陣関与、高度なデジタル調査、自主申告制度などの要素が重なるほど、関与の必要性が高まります。

まとめ|最初の24時間で「正しい判断を続けられる状態」を作る

冒頭の月曜9時03分に戻りましょう。

「まず本人に聞け」「記者へ否定しろ」「誰がリークしたか調べろ」という3つの指示は、どれも自然な反応です。しかし、どれも結論を先に出そうとする行動です。

最初の24時間でやるべきこと
  • 情報と証拠を失わない
  • 被害を止める
  • 調査できる体制を、利益相反のない形で作る
  • 制度ごとの時計を特定し、期限を管理する
  • 確認済みの事実だけで対外説明をそろえる
  • 誰が、いつ、何を、なぜ決めたかを記録する

24時間後に正しい結論が出ていなくても、かまいません。正しい判断を続けられる状態ができていれば、初動は成功です。

7原則

消さない・広げない・即断しない・探さない・止める・時計を確認する・記録する。

SERIES COMPLETE/シリーズ完結 全15話

企業不祥事の初動対応|外部告発・メディア・行政対応の実務

「企業不祥事の初動対応|外部告発・メディア・行政対応の実務」全15話は、この記事で完結です。第15話は、今後も迷ったときに最初に開く「入口」として使ってください。各項目のリンクから、必要な回だけを読めるように設計しています。

第1話「会社の不正を外部から指摘されたら?第三者から告発を受けたときの初動対応」から読む

参考資料・一次資料

※法令・資料は2026年9月5日時点で確認しています。個別事案では、各業法・所管省庁の資料・行政ガイドラインを必ず確認してください。法律事務所等の解説記事は、法的期限・義務の最終的な根拠にはしないでください。

公益通報者保護制度(消費者庁)|現行制度(2026年9月5日時点)

  • 公益通報者保護法(平成16年法律第122号)
  • 公益通報者保護法第11条第1項及び第2項の規定に基づき事業者がとるべき措置に関して、その適切かつ有効な実施を図るために必要な指針(令和3年内閣府告示第118号)
  • 公益通報者保護法に基づく指針(令和3年内閣府告示第118号)の解説

公益通報者保護制度|2026年12月1日以降(施行前)

  • 公益通報者保護法の一部を改正する法律(令和7年法律第62号)および関連資料

個人情報保護(個人情報保護委員会)

  • 個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)26条
  • 個人情報の保護に関する法律施行規則(7条・8条ほか)
  • 個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)3-5(漏えい等の報告等)
  • 「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン」に関するQ&A
  • 参考:個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律(令和8年法律第56号、2026年7月17日公布・基準日時点で未施行)

上場会社(日本取引所グループ・東京証券取引所)

  • 上場会社における不祥事対応のプリンシプル(2016年2月24日)
  • 有価証券上場規程
  • 会社情報適時開示ガイドブック(2026年7月版)
  • 適時開示ナビ

その他

  • 会社法(平成17年法律第86号)357条・419条ほか
  • 消費生活用製品安全法(昭和48年法律第31号)35条および同法施行規則
  • 行政・警察対応に関する一次資料は、第14話の参考資料を参照してください
  • 行政報告・自主申告制度の一次資料は、第9話の参考資料を参照してください
免責

本記事は一般的な情報提供を目的とするものであり、個別事案についての法的助言ではありません。具体的な対応は、事案に応じて弁護士等の専門家にご相談ください。