新規契約の審査をどう変える?|新リース会計基準対応の受付票・条項・確認事項
契約を締結した3か月後、経理部から問い合わせが来ました。「この契約で使う設備の型式と、供給者が設備を交換できる条件を教えてください」。契約書を開いても、そこには「別途協議のうえ定める設備」としか書かれていません。担当者はすでに異動しており、当時の見積書も残っていませんでした。
失われているのは時間だけではありません。相手方に条件を確認し直す交渉力も、社内で事実を再現する手掛かりも目減りしています。
新リース会計基準の契約審査を考える出発点は、ここにあります。締結済みの契約を後から掘り返すのではなく、情報の入口である契約審査の段階で、必要な事実を欠落なく取得できる仕組みに変えるという発想です。
第5話では既存契約の棚卸しを、第13話では契約台帳と証跡管理を扱いました。この第14話は、その手前にある1件の新規契約に焦点を当て、受付票で何を聞き、法務が契約書のどこを見て、どの段階で経理部へ回し、締結後に何を台帳へ引き継ぐかを、審査から台帳登録までの順に整理します。
この記事の結論
- 新リース会計基準が、法務部の契約審査フローの変更を求めているわけではありません。企業会計基準第34号も適用指針第33号も、受付票の様式、契約審査の手順、契約条項のひな形を定めていません。本記事の仕組みはLegalGPTによる実務上の整理です。
- ただし、契約がリースを含むか否かの判断は契約の締結時に行うものとされています(リース会計基準第25項)。判断に必要な事実を締結前に取得しておく実務上の意味は、ここにあります。
- 契約審査の目的は、法務部がその場で該当・非該当を決めることではありません。経理部が後で会計判断を行うために必要な契約上の事実を、締結前に欠落なく取得することです。
- そのため、受付票に「リースに該当しますか(はい・いいえ)」という質問を置いてはいけません。事業部に会計判断をさせず、事実を聞く質問に変換します。
- 入口のスクリーニングを契約名称で行わないでください。会計基準は契約の名称などにかかわらず適用されます(同基準BC14項)。業務委託、物流、IT、設備利用、専用回線なども候補になり得ます。
- 受付票で取得する中心は、特定された資産・経済的利益・使用を指図する権利に関係する事実です(適用指針第5項から第8項)。
- 契約期間と借手のリース期間は別のものです。法務部は契約条件を抽出し、借手のリース期間は経理部が決定します(リース会計基準第31項)。
- 料金は総額ではなく種類別に拾います。ただし契約書の内訳金額が、そのまま独立価格になるわけではありません(適用指針第11項、BC17項)。
- 変更覚書だけを変更の検知手段にしないでください。発注書、利用申込、Web管理画面での操作で範囲や対価が変わる契約があります。
- 「本契約はリースに該当しない」といった会計上の結論を契約条項で固定することは推奨しません。法務部が交渉で検討できるのは、対象資産・代替・期間・料金・変更方法などの事実を曖昧にしない条項です。
本記事は「新リース会計基準対応|法務部の契約調査・管理実務」全15話の第14話です。
このシリーズは、新リース会計基準への対応において法務部・契約管理部門が担うことになる契約調査と契約管理の実務を、順を追って解説することを目的としています。
無料・時短・仕組み化の3つから選ぶ
シリーズ全15話の構成
| 話数 | 記事タイトル | その記事で分かること |
|---|---|---|
| 第1話 | 新リース会計基準で法務部の仕事はどう変わる?|2027年適用に向けた契約対応の全体像 | シリーズ全体像と、法務部が担う役割の範囲 |
| 第2話 | 新リース会計基準はいつから?|対象企業と2026年後半からの準備スケジュール | 適用時期・対象企業・準備工程の考え方 |
| 第3話 | リース契約でなくても対象になる?|新リース会計基準の「リースの識別」 | 契約がリースを含むかを判断する枠組み |
| 第4話 | 埋込リースとは?|業務委託・物流・IT契約に潜むリースの見つけ方 | サービス型契約に含まれるリースの探し方 |
| 第5話 | 新リース会計基準で調査すべき契約書は?|法務部の契約棚卸しの進め方 | 契約母集団の設定と棚卸しの実務手順 |
| 第6話 | 「特定された資産」とは?|専用設備・車両・サーバーを判断する基準 | 特定された資産と、供給者側の代替権の見方 |
| 第7話 | 資産の使用を支配しているのは誰か|経済的利益と使用指図権の確認方法 | 使用の支配・経済的利益・使用指図権の確認 |
| 第8話 | リース期間は契約書に書かれた年数と同じではない|更新・解約オプションの読み方 | リース期間と、更新・解約条項の読み方 |
| 第9話 | 契約書からどの金額を拾う?|固定料金・変動料金・追加費用の整理 | 契約書から抽出すべき料金情報の範囲 |
| 第10話 | リース部分とサービス部分をどう分ける?|複合契約の法務チェック | リース部分と非リース部分の区分の論点 |
| 第11話 | オフィス・店舗・倉庫の賃貸借契約はどう扱う?|不動産契約の調査ポイント | 不動産賃貸借契約に固有の調査ポイント |
| 第12話 | 契約変更・更新時に再判定は必要?|リース条件変更の管理実務 | 契約変更・更新時の再判定と管理実務 |
| 第13話 | 新リース会計基準対応の契約台帳|追加すべき項目と証跡管理 | 契約台帳の追加項目と証跡の残し方 |
| 第14話 | 新規契約の審査をどう変える?|新リース会計基準対応の受付票・条項・確認事項(現在の記事) | 新規契約審査への確認項目の組み込み方 |
| 第15話 | 新リース会計基準対応チェックリスト|法務部が適用開始までにやること | 適用開始までの最終チェックリスト |
第1章 なぜ契約審査の段階で取得するのか
LegalGPTとしての推奨本記事で示す受付票・審査フロー・条項例は、ASBJが定めたものではありません。企業会計基準第34号および適用指針第33号は、法務部の契約審査方法、受付票の様式、社内ワークフロー、契約条項のひな形を定めていません。以下は、企業における実務対応例として、自社の体制に応じて取捨選択してお読みください。
締結後に調べる方式には、共通した弱点があります。
- 契約書に書かれていない事実(実際に使う設備の型式、他社との共用の有無、運転者、増設予定)は、締結後には当時の担当者に聞くしかなく、異動・退職があれば復元できません。
- 条件の明確化を相手方に求める交渉力は、締結前が最も強く、締結後は大きく落ちます。
- 調査がまとめて発生して負荷が集中し、結果を後から台帳へ入力する二度手間も生じます。
他方で、リースを含むか否かの判断は、契約の締結時に行うものとされています(リース会計基準第25項)。そして、契約期間中は契約条件が変更されない限り、その判断を見直さないこととされています(同基準第27項)。締結時点の事実が、その後の会計処理の出発点になるという構造です。
図解1 情報の取得タイミングを前に倒す
- 従来の流れ
事業部 → 法務レビュー → 契約締結 → 数か月後に経理部が追加調査 → 担当者不在・資料散逸 → 相手方へ再照会 - 改善後の流れ
事業部 → 受付票(リース関連の事実質問) → 法務レビュー → 不足情報の追加照会 → 経理確認要否のトリアージ → 必要な案件のみ経理部へ連携 → 契約締結 → 契約台帳へ登録
違いは、工程が増えたことではありません。同じ調査を、情報が手元にある時期に行っているだけです。
第2章 これは法務部がリース判定を行う仕組みではない
新リース対応の契約審査は、法務部がその場でリース該当・非該当を決める仕組みではありません。目的は、経理部が後で会計判断を行うために必要な契約上の事実を、締結前の段階で欠落なく取得することです。
したがって、受付票に次の質問を置いてはいけません。
- この契約はリースに該当しますか(はい・いいえ)
- 使用権資産を計上する必要がありますか
- リース期間は何年になりますか
これらはいずれも会計判断です。事業部にも法務部にも判断させず、事実質問に変換します。特定の設備・物件・車両を使う契約か、どの資産を使い誰が選ぶのか、相手方は入れ替えられるか、使用方法を決めるのは誰か、期間と更新・解約はどうか、料金には何が含まれるか、という聞き方です(表A)。
図解2 事実の収集と会計判断を分ける
この三層構造を崩さないでください。法務部が「これはリースではないと思います」と書いた瞬間に、その判断が社内で独り歩きします。法務部が書くのは、事実と、契約書のどこにその根拠があるかです。
第3章 どの契約を入口で拾うか
最初の関門は、どの契約を確認対象とするかです。契約名称でスクリーニングすると、拾うべき契約を取りこぼします。
リース会計基準は、契約の名称などにかかわらず適用されます(同基準BC14項)。また「契約」には書面のほか、口頭や取引慣行による取決めも含まれます(同基準第5項)。リースは、原資産を使用する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転する契約または契約の一部分と定義されており(同基準第6項)、契約全体がリースである必要はありません。
審議の過程では、自動車のリース、事務所等の不動産賃貸借契約、サブリース契約、定期傭船契約について、サービス性が強いことを理由とする懸念が示されましたが、いずれもサービスの要素を区分した後にリースの定義を満たす部分が含まれる場合があるとされています(同基準BC31項)。サービス性が強いことは、それ自体では除外の理由になりません。
したがって入口では、名称ではなく「特定の資産を一定期間使うことが取引の中身に含まれているか」を見ます。
表1 入口で拾う契約類型の典型例
| 契約類型の例 | 使われることがある資産の例 | 受付時に確認したい事実 |
|---|---|---|
| 不動産賃貸借(オフィス・店舗・倉庫) | 建物・フロア・区画・土地 | 区画の特定、面積、共用部の扱い、期間、更新、共益費の内訳 |
| 駐車場・置場・ヤードの利用 | 区画・スペース | 区画番号の指定の有無、台数、専用か共用か |
| 車両の利用・運行に関する契約 | 車両・車載機器 | 車両の特定、専用配車か、運転者、契約期間、走行距離条件 |
| 業務委託(構内作業・製造委託・保守) | 専用設備・専用ライン・治具 | 自社向け専用設備の有無、設置場所、稼働の決定権 |
| 物流・保管・配送 | 倉庫の専用区画・専用車両・専用ラック | 区画が特定されているか、他荷主と共用か、最低保管量 |
| 建物管理・警備・清掃を含む契約 | 建物・設備・管理室 | 資産の使用と役務提供が一括されていないか |
| IT・クラウド・データセンター | 専用サーバー・専用ラック・専用回線 | 物理的に特定された機器か、共用リソースか、容量変更の方法 |
| 通信・専用線・回線利用 | 回線・伝送設備・局舎スペース | 専用か、帯域の指定、供給者による設備変更の可否 |
| エネルギー・ユーティリティ供給 | 発電設備・受変電設備・タンク・配管 | 設備の特定、産出物の取得者、稼働の決定権 |
| 設備・機械のレンタル、工事用機械の使用 | 建設機械・仮設設備・計測機器 | 機体の特定、期間、オペレーター付きか |
| 什器・複合機・端末の利用 | 複合機・PC・什器 | 台数、増減の手続、保守料の内訳 |
| 看板・広告スペース・催事出店 | 掲出面・区画 | 掲出位置の特定、供給者による変更権の有無 |
この表は、確認対象として拾うための入口の目安です。ここに掲げた類型に該当することがリースに該当することを意味するものではなく、該当しない類型が対象外になるわけでもありません。個別の判断は契約条件と運用実態によります。
第4章 契約審査の受付票に追加する質問
ここがこの記事の中心です。作るのは「新リース判定票」ではありません。既存の契約審査依頼フォーム(受付票)に追加する事実質問です。
設計上の要点は3つあります。第一に、すべての質問を事実質問にすること。第二に、回答形式を決めておくこと。第三に、はいの数で結論を出す仕組みにしないことです。
表A 契約受付票に追加する質問(完成版)
| 分類 | 受付時の質問 | 回答形式 | 主な回答者 | 経理確認での使われ方 |
|---|---|---|---|---|
| A 基本 | 契約名称と契約類型は何ですか | 自由記述 | 事業部 | 契約の特定 |
| A 基本 | 相手方(供給者)の名称と、グループ会社かどうかを教えてください | 自由記述・選択式 | 事業部 | 連結上の取扱いの検討 |
| A 基本 | 主管部署と、実際に資産を利用する部署はどこですか | 自由記述 | 事業部 | 照会先・管理責任の特定 |
| A 基本 | この契約で自社が得るものは何ですか(設備・場所・車両などの利用/作業・役務の提供/物品の購入) | 選択式 | 事業部 | 入口のスクリーニング |
| A 基本 | 契約書案・別紙・仕様書・見積書・図面は揃っていますか | ファイル添付 | 事業部 | 確認パッケージの構成 |
| B 資産 | 特定の設備・物件・車両・機器・区画を使用する契約ですか | はい・いいえ・不明 | 事業部 | 特定された資産の検討の起点 |
| B 資産 | 使用する資産の名称・種類は何ですか | 自由記述 | 事業部 | 対象資産の特定 |
| B 資産 | 台数・面積・容量・数量はどれくらいですか | 数量 | 事業部 | 対象資産の範囲 |
| B 資産 | 所在地・設置場所・区画はどこですか | 自由記述 | 事業部 | 対象資産の特定 |
| B 資産 | 型式・製造番号・車両番号・区画番号は判明していますか | 自由記述・不明 | 事業部・購買 | 資産単位の把握 |
| B 資産 | 契約書または別紙に、使用する資産が明記されていますか | はい・いいえ | 法務 | 資産の特定方法の確認 |
| B 資産 | 資産が未定の場合、いつ、誰が、どのように特定しますか | 自由記述 | 事業部 | 特定時期の把握 |
| C 代替 | 相手方は、使用する資産を他の資産に入れ替えることができますか | はい・いいえ・不明 | 法務・事業部 | 代替権に関する事実 |
| C 代替 | 入替えに自社の承諾は必要ですか | はい・いいえ | 法務 | 代替権に関する事実 |
| C 代替 | どのような場合に入替えができますか(保守・修理時のみ/相手方の判断でいつでも/その他) | 選択式・自由記述 | 法務 | 代替権の範囲 |
| C 代替 | 入替えに要する費用は誰が負担しますか | 選択式 | 法務 | 代替に伴うコストの把握 |
| C 代替 | 同種の取引で、実際に資産が入れ替えられた経験はありますか | はい・いいえ・不明 | 事業部 | 運用実態の把握 |
| D 使用 | 資産を何の目的で使うかを決めるのは誰ですか | 選択式 | 事業部 | 使用の指図に関する事実 |
| D 使用 | 稼働時間・稼働量・使用頻度を決めるのは誰ですか | 選択式 | 事業部 | 使用の指図に関する事実 |
| D 使用 | どこで使用するかを決めるのは誰ですか | 選択式 | 事業部 | 使用の指図に関する事実 |
| D 使用 | 資産を実際に操作・運転するのは自社ですか、相手方ですか | 選択式 | 事業部 | 稼働に関する事実 |
| D 使用 | 同じ資産を相手方の他の顧客も使用しますか。自社専用ですか | 選択式 | 事業部 | 経済的利益に関する事実 |
| D 使用 | 資産から生じる産出物・処理能力を利用するのは自社ですか | 選択式 | 事業部 | 経済的利益に関する事実 |
| E 期間 | 契約開始日と契約終了日はいつですか | 日付 | 法務 | 契約期間の把握 |
| E 期間 | 中途解約はできますか。できる場合、権利があるのは自社・相手方・双方のいずれですか | 選択式 | 法務 | 解約オプションの把握 |
| E 期間 | 解約の通知期限と、解約できる時期の制限はどうなっていますか | 自由記述 | 法務 | 解約条件の把握 |
| E 期間 | 解約時に違約金・原状回復費・残債の一括支払は生じますか | 金額・自由記述 | 法務 | 解約関連コストの把握 |
| E 期間 | 自動更新条項はありますか。更新期間は何年ですか | はい・いいえ・数量 | 法務 | 延長オプションの把握 |
| E 期間 | 延長オプション・再契約・再リースの定めはありますか。更新を拒絶できるのは誰ですか | 自由記述 | 法務 | 延長オプションの把握 |
| E 期間 | 更新料・更新後の料金はどう定められていますか | 金額・自由記述 | 法務 | 行使の経済的条件 |
| F 料金 | 固定料金はいくらですか(月額・年額・総額) | 金額 | 事業部・購買 | 料金の種類別把握 |
| F 料金 | 使用量・稼働量・売上に連動して変動する料金はありますか | 選択式・自由記述 | 事業部・購買 | 変動料金の把握 |
| F 料金 | 指数・レート・市場価格の見直しによる料金改定の定めはありますか | はい・いいえ・自由記述 | 法務 | 改定条項の把握 |
| F 料金 | 段階料金・無償期間(フリーレント)・最低保証額はありますか | はい・いいえ・金額 | 法務・購買 | 料金構造の把握 |
| F 料金 | 一時金(保証金・敷金・権利金・初期費用・工事負担金)はありますか | 金額 | 事業部・購買 | 一時金の把握 |
| F 料金 | 残価保証・購入オプション・買取条項はありますか | はい・いいえ・自由記述 | 法務 | 期末条件の把握 |
| G サービス | 資産の使用のほかに、保守・点検・清掃・警備・運転・サポート・消耗品供給などが含まれますか | 複数選択 | 事業部 | 構成部分の検討材料 |
| G サービス | それぞれの金額は契約書・見積書で分かれていますか | はい・いいえ・ファイル添付 | 購買 | 対価の配分の検討材料 |
| G サービス | 役務のみ、資産の使用のみを単独で購入することはできますか | はい・いいえ・不明 | 購買 | 単独購入可否の把握 |
| H 初期投資 | 内装工事・設置工事・専用設備の導入を行いますか。金額はいくらですか | はい・いいえ・金額 | 事業部 | 設備改良に関する事実 |
| H 初期投資 | その投資は他の場所へ移設できますか | はい・いいえ・不明 | 事業部 | 移設可否の把握 |
| H 初期投資 | 契約終了時に撤去・原状回復・データ移行が必要ですか。想定費用はいくらですか | はい・いいえ・金額 | 事業部 | 解約関連コストの把握 |
| I 変更 | 台数・面積・容量を増減する場合、どのような手続で行いますか(覚書/発注書/利用申込/Web管理画面/自動) | 選択式 | 法務・事業部 | 変更検知方法の設計 |
| I 変更 | 料金が自動的に改定される定めはありますか | はい・いいえ・自由記述 | 法務 | 変更検知方法の設計 |
| I 変更 | 相手方が仕様・資産・提供方法を変更できる定めはありますか。事前通知は必要ですか | はい・いいえ・自由記述 | 法務 | 変更検知方法の設計 |
| I 変更 | 契約期間を変更(延長・短縮)する場合の手続はどうなりますか | 自由記述 | 法務 | 変更検知方法の設計 |
この受付票は会計判定票ではありません。はいの数、該当項目数、点数で結論を導く運用にしないでください。取得した事実をどう評価するかは、経理部が会計基準・適用指針に従って判断します。
第5章 法務レビューで対象資産を確認する
受付票が返ってきたら、法務部は契約書・別紙・仕様書と突き合わせます。判断の枠組みは、契約が特定された資産の使用を支配する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転するかどうかです(リース会計基準第26項)。適用指針は、これを次の3つの領域に分解しています(適用指針第5項)。
図解3 リースの識別に関係する3つの領域
- 特定された資産(適用指針第6項・第7項)
資産が特定されているか。供給者に代替する実質的な権利がないか - 使用から生じる経済的利益のほとんどすべてを享受する権利(適用指針第5項(1))
専用か共用か。産出物・処理能力を誰が取得するか - 使用を指図する権利(適用指針第5項(2)・第8項)
使用方法を指図するのは誰か。事前決定されている場合、稼働の権利や資産の設計はどちらにあるか
法務部はこの3領域について結論を出すのではなく、関係する事実が契約書のどこに書かれているか(または書かれていないか)を明らかにします。
図解4 契約レビューで見る6領域
- 資産:何を使うか、どこにあるか、誰が選ぶか、入れ替えられるか
- 期間:いつからいつまでか、更新・解約はどうなるか
- 使用:誰が決め、誰が操作し、誰が利益を得るか
- 料金:いくらか、何に応じて変わるか、一時金はあるか
- サービス:資産の使用以外に何が含まれるか、金額は分かれているか
- 変更:範囲や対価はどのような手続で変わるか
資産については、名称、所在地、区画、型式、製造番号、車両番号、台数、面積、容量に加え、別紙で特定されているか、発注後に供給者が選定するのかを確認します(表AのB欄)。
「別途協議のうえ定める設備」「当社所定の機器」といった記載しかない場合は、その旨と、実務上どのように使用資産が決まるのかを記録します。契約書に資産が明記されていないことだけで、「特定された資産ではない」と結論づけないでください。ASBJは、契約に資産が明記されていなくても、事実と状況によってリースが含まれることが明らかな場合があり得ると説明しています(適用指針BC10項)。法務部は、契約書上の記載状況と実際の資産決定プロセスを事実として整理し、会計上の判断は経理部へ委ねます。
第6章 供給者の代替権を確認する
資産は通常、契約に明記されることにより特定されます。ただし、契約に明記されている場合であっても、供給者が次の2つをいずれも満たすときは、供給者が資産を代替する実質的な権利を有しており、当該資産は特定された資産に該当しないとされています(適用指針第6項)。
- 供給者が使用期間全体を通じて当該資産を他の資産に代替する実質上の能力を有していること
- 当該資産を他の資産に代替することからもたらされる経済的利益が、代替から生じるコストを上回ると見込まれるため、代替する権利の行使により供給者が経済的利益を享受すること
ただし、この2要件の当てはめを法務部が最終的に行うわけではありません。適用指針は、代替する実質上の能力がある場合の例として、顧客が供給者による資産の入替えを妨げることができず、かつ、供給者が代替資産を容易に利用可能であるか合理的な期間内に調達できる場合を挙げています(同BC11項)。交換条項が置かれているという一事をもって、代替する実質的な権利があると結論づけることはできません。
契約審査で拾うのは、交換権の根拠条項、自社の承諾の要否と拒否の可否、交換できる事由(保守・修理時に限られるか、供給者の判断でいつでもか)、費用の負担者、代替資産を容易に調達できる状況か、過去の交換実績、という事実です(表AのC欄)。
なお、物理的に別個ではない資産の稼働能力の一部分を使う場合には別の定めがあります(適用指針第7項)。専用回線、クラウド、タンク、倉庫の一部などでは、この点も記録します。
第7章 誰が使用を決めるのかを聞く
顧客が使用を指図する権利を有しているのは、次のいずれかの場合とされています(適用指針第8項)。
- 顧客が、使用期間全体を通じて、使用から得られる経済的利益に影響を与える資産の使用方法を指図する権利を有している場合
- 使用方法に係る決定が事前になされており、かつ、使用期間全体を通じて顧客のみが資産を稼働する権利(第三者に指図して稼働させる権利を含む)を有している場合、または、顧客が使用方法を事前に決定するように資産を設計している場合
実務では、これを事業部への質問に落とします(表AのD欄)。使用目的・稼働・場所を決めるのは誰か、供給者は操作・保守だけを行うのか、自社専用か他の顧客も使うか、産出物を利用するのは誰か、といった聞き方です。
ただし、「何を・いつ・どこで・どの程度」という切り口は、日本基準が定めた固定的なチェックリストではありません。適用指針は、使用方法に係る意思決定は資産の性質と契約の条件に応じて契約ごとに異なると考えられるとしたうえで、IFRS第16号にある具体的な例示については、使用方法および使用目的が限定的に解釈される可能性があるため取り入れないこととしたと説明しています(適用指針BC13項)。したがって、これらの質問は事実を引き出すための実務上の質問例として扱い、はいの数で結論を導かないでください。
第8章 契約期間・更新・解約を条項単位で抽出する
受付票と契約書から、開始日・終了日と、解約・更新に関する条件を取得します(表Bの契約期間・更新/延長・中途解約の行)。
契約期間と借手のリース期間を混同しないでください。借手のリース期間は、借手が原資産を使用する権利を有する解約不能期間に、行使することが合理的に確実である延長オプションの対象期間と、行使しないことが合理的に確実である解約オプションの対象期間を加えて決定されます(リース会計基準第15項・第31項)。法務部は契約条件を抽出し、借手のリース期間は経理部が決定します。
合理的に確実かどうかの判定にあたっては、経済的インセンティブを生じさせる要因を考慮するとされ、適用指針は次の5つを例示しています(適用指針第17項)。
- 延長オプションまたは解約オプションの対象期間に係る契約条件(リース料、違約金、残価保証、購入オプションなど)
- 大幅な賃借設備の改良の有無
- リースの解約に関連して生じるコスト
- 企業の事業内容に照らした原資産の重要性
- 延長オプションまたは解約オプションの行使条件
受付票にこの5要因をそのまま書き写して「合理的に確実ですか」と聞いてはいけません。更新時の料金・違約金・更新料・購入価格、初期投資の金額と移設可否、原状回復・撤去・移行の想定費用、拠点や設備の事業上の重要性と代替の容易さ、行使条件と通知期限といった事実質問に変換します(表AのE欄・H欄)。
5要因を点数化しないでください。適用指針は、過去の慣行に重きを置いて行使可能性を判断することを求めるものではなく将来の見積りに焦点を当てる必要があるとし、判断は諸要因を総合的に勘案して行うとしています(同BC33項)。読み方の詳細は第8話で扱っています。
第9章 料金条項を種類別に抽出する
料金は月額総額だけを控えても足りません。固定料金、段階料金、無償期間(フリーレント)、指数・レート・市場価格の見直しに連動する料金、売上歩合、使用量連動、最低保証額、残価保証、購入オプション、買取条項、解約違約金、更新料、一時金を種類別に抽出します(表AのF欄、表Bの料金・価格改定・一時金の行)。
借手のリース料は、固定リース料、指数またはレートに応じて決まる変動リース料、残価保証に係る支払見込額、行使が合理的に確実である購入オプションの行使価額、解約に対する違約金の支払額(借手のリース期間に解約オプションの行使を反映している場合)で構成されるとされています(リース会計基準第19項・第35項)。また、市場における賃料の変動を反映するように当事者間の協議をもって見直されると契約条件で定められているリース料も、これに含まれるとされています(適用指針第24項)。
ただし、法務部が「これが借手のリース料である」と確定するわけではありません。行うのは、契約上の金額・計算式・改定条件・参照指標を漏れなく整理し、根拠条項を示すことです。抽出の観点は第9話で詳しく扱っています。
第10章 サービス部分と料金内訳を締結前に確認する
リースを含む契約は、原則としてリースを構成する部分とリースを構成しない部分とに分けて会計処理するとされています(リース会計基準第28項、適用指針第9項)。一方、借手は、対応する原資産を自ら所有していたと仮定した場合に貸借対照表で表示するであろう科目ごと、または性質および企業の営業における用途が類似する原資産のグループごとに、リースを構成する部分と関連するリースを構成しない部分を合わせてリースを構成する部分として会計処理することを選択できます(リース会計基準第29項)。いずれの方法を採る場合でも、何が契約に含まれているのかを把握できなければ検討できません。
新規契約の段階で確認するのは、資産の使用に保守・清掃・警備・運転・消耗品供給・ITサポート・管理などの役務が一括されていないかです。価格は、総額、項目別金額、単体料金、見積内訳、単独販売の有無を取得します。
契約書に書かれた内訳金額が、そのまま独立価格になるわけではありません。借手は対価をそれぞれの独立価格の比率に基づいて配分するとされ(適用指針第11項)、独立価格は、貸手または類似の供給者が個々に請求するであろう価格に基づいて算定し、明らかでない場合は観察可能な情報を最大限に利用して見積るとされています(同BC17項)。また、共益費や保守費という名称だけでリースを構成しない部分と決めることもできません。名称ではなく、何に対する対価かを見ます。区分の論点は第10話で扱っています。
第11章 内装・初期投資・事業上の情報を拾う
契約書には書かれないが後で必要になる情報の代表例が、初期投資です。内装工事、設置工事、専用設備の導入、造作、システム構築は、契約書ではなく工事請負契約や社内稟議に現れます。適用指針は、大幅な賃借設備の改良に該当するか否かは、改良の金額、移設の可否、資産を除去するための金額等の事実および状況に基づく総合的な判断が必要になるとしています(同BC34項(2)①)。
したがって受付票では、投資の有無だけでなく、金額、移設可否、契約終了時の撤去・原状回復の要否、想定費用まで聞きます。移転費用、データ移行費用、再構築費用等についても、契約終了や代替資産への移行に伴ってどのような負担が生じるのかを事実として収集します。これらの費用が適用指針第17項(3)の「リースの解約に関連して生じるコスト」としてどこまで考慮されるかは、個別の事実関係に基づく会計上の判断です。
あわせて、使用予定期間の見込み、拠点や設備の事業上の位置づけ、代替拠点・代替設備の有無、増設・縮小の予定も記録すると、後の照会が減ります。これらは見込みであり、確定した事実ではないことを明示します。
第12章 複数の資産を含む契約
1つの契約に複数の資産が含まれることは珍しくありません。PCとモニター、車両と車載設備、サーバーとストレージ、オフィスの複数フロア、土地と建物といった組合せです。
適用指針は、原資産を使用する権利が独立したリースを構成する部分となるのは、次の2要件をいずれも満たす場合としています(同第16項)。
- 当該原資産の使用から単独で借手が経済的利益を享受することができること、または、当該原資産と借手が容易に利用できる他の資源を組み合わせて借手が経済的利益を享受することができること
- 当該原資産の契約の中の他の原資産への依存性または相互関連性が高くないこと
この当てはめを法務部が確定するわけではありません。審査時に拾うのは、資産の種類と数、一方だけで使えるか、自社が既に持つ設備と組み合わせて使えるか、資産どうしの依存性・相互関連性、別紙で資産ごとに金額が分かれているか、という事実です。
第13章 契約変更の方法を締結時に確認する
リースの契約条件の変更とは、当初の契約条件の一部ではなかったリースの範囲またはリースの対価の変更をいうとされています(リース会計基準第24項)。例として、原資産の追加や解約、契約期間の延長・短縮が挙げられています。
問題は、これらの変更が必ずしも変更覚書という形で現れないことです。審査段階で、資産の追加、数量・面積の増減、契約期間の変更、料金改定、仕様変更、サービス内容の変更が、どのような手続で行われるのかを確認しておきます。
実務で見られる手続は多様です。
- 書面による変更合意が必要な契約
- 発注書(PO)の発行や利用申込書の提出だけで資産・台数が追加される契約
- Web管理画面の操作で容量・ライセンス数を変更できる契約
- 指数連動などで料金が自動改定される契約、供給者が仕様や提供設備を変更できる契約
変更覚書だけを変更の検知手段にすると、後の3つは検知できません。締結時に変更手続を把握し、どの証跡(発注書、申込書、管理画面の操作ログ、請求書)を残すかを決めておきます。検知と再判定の実務は第12話で扱っています。
表B 法務レビュー項目一覧(第5章から第13章のまとめ)
| 契約条項 | 確認内容 | 抽出する事実 | 経理へ渡す情報 |
|---|---|---|---|
| 目的・取引の概要 | 資産の使用が取引の中身に含まれるか | 取引の内容、自社が得るもの、利用部署 | 契約概要と取引の位置づけ |
| 対象資産 | 資産が特定されているか、特定方法 | 資産名称、所在地、区画、型式、番号、台数、面積、容量、別紙の有無 | 対象資産の特定状況と根拠条項 |
| 代替・交換 | 供給者の交換権の有無と範囲 | 交換権の根拠条項、承諾の要否、交換事由、費用負担、実績 | 代替権に関する契約上の事実 |
| 使用条件 | 使用方法・稼働の決定権 | 使用目的・稼働時間・場所の決定者、操作主体、専用か共用か | 使用の指図に関する事実 |
| 契約期間 | 開始日・終了日・解約不能の定め | 開始日、終了日、期間、解約不能期間の定めの有無 | 契約期間(借手のリース期間とは区別) |
| 更新・延長 | 自動更新・延長オプション・再リース | 更新条項、更新期間、拒絶権者、通知期限、更新料、更新後料金 | 延長オプションの契約条件 |
| 中途解約 | 解約権者・解約可能時期・違約金 | 解約条項、通知期限、違約金の算式、残債の扱い | 解約オプションの契約条件 |
| 料金 | 固定・変動の別と算定方法 | 固定料金、段階料金、フリーレント、使用量連動、売上歩合、最低保証 | 料金の種類別内訳と根拠条項 |
| 価格改定 | 改定の条件・計算式・参照指標 | 指数・レート・市場価格見直しの定め、改定時期、協議条項 | 改定条項の内容 |
| サービス | 役務の範囲と対価の区分 | 役務の内容、実施主体、項目別金額、単独購入の可否 | 役務の範囲と価格情報 |
| 一時金 | 授受される一時金の性質 | 保証金、敷金、権利金、工事負担金、返還の有無と条件 | 一時金の金額と返還条件 |
| 資産の追加 | 追加の手続と対価の決まり方 | 追加手続(覚書・発注書・申込)、追加時の単価、独立して交渉するか | 追加時の手続と価格条件 |
| 数量変更 | 増減の手続と下限・上限 | 増減の方法、最低利用量、返却の可否、精算方法 | 数量変更の手続 |
| 仕様変更 | 供給者による変更権の有無 | 仕様変更条項、対象資産の変更の可否、通知の要否 | 供給者側の変更権の内容 |
| 通知・報告 | 変更や交換の通知義務 | 通知条項の有無、通知期限、通知先、報告内容 | 変更を検知できる仕組みの有無 |
第14章 契約書だけでは分からないことを事業部に聞く
契約審査で最も見落とされやすいのが、この工程です。契約書を精読しても分からない事実は必ず残ります。締結前に事業部へ照会します。
表2 法務から事業部への追加質問
| 聞く場面 | 事業部への質問 | なぜ契約書だけでは分からないか |
|---|---|---|
| 資産が特定されていない | 実際にどの設備・車両・区画を使う予定ですか。型式や番号は決まっていますか | 契約書が「当社所定の機器」等の記載にとどまることがある |
| 資産の選定 | 使う資産を選ぶのは自社ですか、相手方ですか | 選定過程は契約書に書かれないことが多い |
| 交換の実態 | 同種の取引で、実際に設備が入れ替えられたことはありますか | 条項の有無と運用実態は一致しないことがある |
| 他社利用 | 同じ設備・区画・回線を相手方の他の顧客も使いますか | 共用の有無は仕様書にも明記されないことがある |
| 操作・運転 | 誰が実際に操作・運転しますか。相手方の要員が常駐しますか | 役務の実施体制は運用の話になりやすい |
| 稼働の決定 | いつ、どれだけ稼働させるかを決めるのは誰ですか | 運用ルールが契約外の合意で決まることがある |
| 産出物 | 設備から生じる産出物・処理能力は自社が全量使いますか | 数量の実態は契約書に現れない |
| 使用予定期間 | 実際には何年くらい使う想定ですか。撤退・移転の予定はありますか | 事業計画上の見込みは契約書に書かれない |
| 更新の見込み | 更新しない場合、代わりに使える設備・拠点はありますか | 代替可能性は事業部しか知らない |
| 初期投資 | 内装・設置・専用設備への投資はいくらですか。移設できますか | 別契約・別稟議になっている |
| 終了時コスト | 契約終了時の撤去・原状回復・データ移行の想定費用はいくらですか | 見積りが別途行われる |
| 増設予定 | 将来、台数・面積・容量を増やす予定はありますか | 調達計画は契約書外 |
| 価格の内訳 | 見積書で、設備の使用料と保守料は分かれていますか | 契約書は総額のみのことがある |
| 単独購入 | 設備の使用だけ、保守だけを単独で買うことはできますか | 相手方への確認が必要になる |
| 変更の運用 | 台数や容量を変えるとき、実際にはどのような手続をしていますか | 実務運用が契約条項と異なることがある |
回答が「不明」でも構いません。不明であることを不明として記録することが重要です。空欄のまま締結すると、その項目は後で必ず問題になります。
第15章 どの案件を経理部へ回すか
すべての新規契約を経理部へ送れば経理部が滞留し、かといって法務部が該当・非該当を決めるわけにもいきません。そこで置くのが社内トリアージです。
以下の表は会計判定表ではありません。経理部へ確認を依頼する社内基準として整理したものであり、1項目でも該当すればリースに該当するという意味ではありません。該当しない場合に対象外となることを意味するものでもありません。
表C 経理確認へ回すトリガー
| 事象(受付票・契約書から拾える事実) | なぜ確認候補になるか | 法務が集める資料 | 経理へ渡す情報 |
|---|---|---|---|
| 特定の設備・物件・区画・車両を一定期間使用する | リースの定義に関係する要素が揃っている可能性がある | 契約書案、別紙、配置図 | 資産の特定状況、期間、料金 |
| 業務委託だが自社向けの専用設備が使われる | 契約の一部分がリースを構成する可能性がある | 仕様書、設備一覧、体制図 | 設備の特定状況、稼働の決定権 |
| 専用車両・専用サーバー・専用区画・専用回線がある | 専用性は経済的利益・使用の指図に関係する事実である | 契約書、仕様書、事業部回答 | 専用か共用か、産出物の帰属 |
| 供給者による資産の交換・変更の条項がある | 特定された資産の検討に必要な事実である | 該当条項、交換実績の回答 | 交換権の範囲、承諾要否、費用負担 |
| 内装工事・設置工事・専用設備への相応の初期投資がある | 期間の判断に関係する事実である | 工事見積書、稟議、移設可否の回答 | 投資額、移設可否、撤去費用 |
| 契約期間が長期、または自動更新が繰り返される | 期間に関する情報量が必要になる | 期間・更新条項、過去の更新履歴 | 期間、更新条件、更新後料金 |
| 延長オプション・解約オプション・購入オプションがある | オプションの契約条件が必要になる | 該当条項、違約金の算式 | 行使条件、違約金、行使価額 |
| 料金が資産の使用と役務の対価の一括になっている | 構成部分の検討に価格情報が必要になる | 見積内訳、料金表、単価表 | 項目別金額、単独購入の可否 |
| 料金に指数連動・市場価格見直し・売上歩合・使用量連動がある | 料金の種類ごとに取扱いが異なり得る | 料金条項、改定条項 | 算式、参照指標、改定時期 |
| 契約期間中に資産を追加・返却できる | 範囲の変更が生じ得る | 追加・返却の手続条項、単価表 | 変更手続、追加時の価格 |
| 覚書以外の方法(発注書・申込・管理画面)で範囲や対価が変わる | 変更が検知されないまま進行する可能性がある | 手続の説明、画面仕様、運用ルール | 変更手続と証跡の所在 |
| 一時金(保証金・敷金・権利金・工事負担金)の授受がある | 金額と返還条件の整理が必要になる | 該当条項、精算条件 | 金額、返還の有無と条件 |
| 土地・建物、機器と付属設備など複数の資産を含む | 会計単位の検討に事実が必要になる | 別紙、資産一覧、金額内訳 | 資産の種類、依存関係、金額 |
LegalGPTとしての推奨業務量の関係で金額や期間によるスクリーニング基準を設ける企業もあります。ただし、「年○○円以上」「契約期間○年以上」といった数値基準はASBJが定めたリース識別の基準ではありません。また、短期リースや少額リースについては適用指針第20項・第22項に簡便的な取扱いがありますが、その適用要否や選択単位は各項の定めに従って経理部が判断する事項です。法務部の受付段階で独自の金額・期間基準により「リースではない」と判定しないでください。社内でスクリーニング基準を設ける場合は、自社の会計方針・重要性の判断・経理部との協議に基づく内部運用であることを明記してください。
第16章 経理部へ渡す確認パッケージ
経理部へ照会するとき、契約書だけを転送しても検討は進みません。次を一式にして渡します。
- 契約書案(最新版・版数が分かる状態)
- 別紙、料金表、仕様書、図面、配置図
- 受付票(事業部の回答を含む)
- 資産情報(名称、所在地、台数、面積、容量、型式・番号)
- 料金情報(固定・変動の別、算式、改定条件、一時金)
- 見積書、内訳書
- 事業部への追加照会の質問と回答
- 未確認事項の一覧(何が分かっていないか、なぜ分からないか、いつ判明する見込みか)
- 法務コメント(事実の整理と根拠条項の指摘。会計上の結論は書かない)
分からないことを明示して渡すことが、経理部にとっての情報になります。不明点を空欄で渡すと、「確認済みで該当なし」と読まれる可能性があります。
なお、経理部の確認が完了するまで契約を締結してはならない、という運用を推奨するものではありません。締結の可否と手順は各社の職務権限規程・業務フローによります。締結を止めるかどうかではなく、締結時点の事実を漏れなく記録し、経理部が判断できる状態にすることが本記事の趣旨です。
第17章 契約条項をどこまで明確にするか
新リース会計基準への対応を理由に、すべての契約へ次のような条項を入れることは推奨しません。
- 本契約はリースに該当しない
- 本契約のリース期間は○年とする
- 本契約は会計上リースとして処理する
会計上の取扱いは取引の実態と会計基準の定めによって決まります。契約書にリースではないと書けば会計上もリースではなくなる、という関係にはありません。
法務部が契約交渉で検討できるのは、事実を曖昧にしない条項です。次の表3に掲げる条項を、後から読んで分かる形にしておくという趣旨です。案件によっては、対象資産の変更の通知、料金内訳の提供、仕様変更の通知といった情報提供条項を交渉することも考えられます。ただし、これらは新リース会計基準上必須の条項ではありません。取引上の必要性、相手方との関係、交渉力を踏まえて個別に検討してください。
表3 明確にしておきたい条項と確認事項
| 条項 | 曖昧だと困ること | 契約審査で確認する事項 | 修正を検討する例 |
|---|---|---|---|
| 対象資産 | 何を使っているのか後から特定できない | 資産が別紙で特定されているか、未定の場合の特定方法 | 対象設備は別紙○記載の設備とする |
| 代替・交換 | 交換の可否・条件が読み取れない | 交換権の有無、承諾の要否、事由、費用負担 | 対象設備を変更する場合、供給者は事前に自社へ通知する |
| 使用範囲 | 専用か共用か、稼働の決定権が不明になる | 専用使用の明示、稼働・運用の決定主体 | 対象設備は自社の業務のためにのみ使用する |
| 契約期間 | 解約不能期間の有無が読めない | 開始日・終了日、期間中の解約に関する定め | 期間を年月日で明記し、開始日の起算方法を定める |
| 更新 | 更新後の条件が決まらず後から交渉になる | 更新の方法、拒絶権者、通知期限、更新後の料金 | 更新後の料金の決定方法または算定式を定める |
| 解約 | 違約金の算定が読めない | 解約権者、解約可能時期、通知期限、違約金の算式 | 違約金の算定式と上限を明記する |
| 料金 | 何に対する対価か分からない | 固定・変動の別、算式、一時金の性質 | 利用料金および保守料金は別紙料金表に記載する |
| サービス | 役務の範囲と対価が資産使用と混在する | 役務の内容、実施主体、項目別金額 | 提供する役務の範囲を別紙に列挙する |
| 変更方法 | いつ範囲や対価が変わったのか分からない | 追加・減少・改定の手続、必要書面 | 数量の変更は書面(発注書を含む)により行う |
| 通知 | 変更を検知できない | 通知義務の有無、期限、通知先 | 仕様変更を行う場合は○日前までに通知する |
条項例はあくまで情報を明確化するための記載例です。特定の条項を入れればリースに該当しなくなる、といった効果はありません。取引の実態を契約条項だけで操作できるかのような整理は避けてください。
第18章 締結後に契約台帳へ何を引き継ぐか
審査で集めた情報は、締結と同時に契約台帳へ移します。ここで引き継ぎが切れると、審査工程を前倒しした意味がなくなります。
図解5 受付から台帳登録まで
台帳へ引き継ぐのは、表Bで整理した契約上の事実に、事業部回答、未確認事項、経理部への照会の有無と日付を加えたものです。
台帳の項目設計、契約上の事実と会計判断の分離、証跡の残し方は第13話で詳しく扱っています。第13話が「取得した情報を保存・更新する」話であるのに対し、この第14話は「最初から取得する」話です。両者はつながっています。
第19章 法務・事業部・購買・経理の役割
自社の体制に応じて検討すべき事項以下の役割分担は本シリーズが前提とする標準的な実務であり、ASBJが部門ごとの担当を定めたものではありません。実際の分担は各社の組織と業務フローによります。
表4 新規契約審査における役割
| 担当 | この段階で行うこと | 行わないこと |
|---|---|---|
| 事業部 | 受付票で運用実態の事実を回答する。追加照会に回答する。初期投資・使用予定を共有する | リース該当・非該当の判断、リース期間の決定 |
| 購買部 | 見積内訳、単価、単独購入の可否、相手方への価格情報の照会を担当する | 対価の配分に関する会計上の結論 |
| 法務部 | 契約書から事実を抽出し、不足を照会し、確認パッケージを整え、台帳へ引き継ぐ | 会計判断、会計上の結論の条項化 |
| 経理部 | 提供された事実に基づき、リースの識別、期間、料金、構成部分の区分を判断する。必要に応じて監査法人・公認会計士に確認する | 契約交渉、条項の起案 |
第20章 よくある失敗
表5 よくある進め方と代わりの対応
| よくある進め方 | 何が起きるか | 代わりにどうするか |
|---|---|---|
| 契約名称に「賃貸借」とあるものだけを確認する | 業務委託・物流・IT契約に含まれる部分を取りこぼす | 取引の中身に資産の使用が含まれるかで拾う(リース会計基準BC14項) |
| 業務委託契約だからという理由で対象外にする | 専用設備が使われている案件を見落とす | サービス性が強くても除外の理由にはならない(同基準BC31項) |
| 受付票で「リースに該当しますか」と事業部に聞く | 事業部が会計判断を行い、誤った前提が固定される | 事実質問に変換する |
| 資産名だけを聞いて済ませる | 所在地・台数・型式が不明で、後から特定できない | 特定に必要な属性まで聞く |
| 代替・交換条項の有無だけを見る | 条項の存在だけで結論を出してしまう | 承諾要否、事由、費用負担、実績まで事実を集める(適用指針第6項、BC11項) |
| 契約期間をそのままリース期間として登録する | 更新・解約オプションの評価が抜ける | 契約期間と借手のリース期間を別項目にする(リース会計基準第31項) |
| 更新・解約条項を拾わない | 期間の判断に必要な情報が欠ける | 権利者・通知期限・違約金・更新後料金まで抽出する |
| 月額総額だけを台帳に登録する | 変動料金・一時金・改定条項が消える | 料金を種類別に抽出する(同基準第19項・第35項) |
| サービスの内訳を拾わない | 構成部分の検討ができない | 役務の範囲と項目別金額、単独購入の可否を取得する |
| 契約書の内訳金額をそのまま独立価格として扱う | 配分の前提を誤る | 内訳は事実として渡し、独立価格の算定は経理部に委ねる(適用指針第11項、BC17項) |
| 共益費・保守費という名称でリースを構成しない部分と決める | 名称だけで区分してしまう | 何に対する対価かを事実として整理する |
| 変更方法を確認しない | 締結後に範囲や対価が変わっても気づけない | 変更手続と必要書面を締結時に把握する |
| 変更覚書だけを変更の検知手段にする | 発注書・申込・管理画面での変更を見逃す | 覚書以外の変更経路と証跡の所在を決めておく |
| 会計上の結論を契約条項に書き込む | 実態と異なる前提が社内外に固定される | 事実を明確にする条項にとどめる |
| 法務部が該当・非該当を判断して起票する | 判断が独り歩きし、後で覆る | 事実と根拠条項を示し、判断は経理部に渡す |
| 金額基準をASBJの基準として社内規程に書く | 根拠のない基準が既成事実化する | 自社の会計方針に基づく内部運用であることを明記する |
| 締結後に台帳へ引き継がない | 審査で集めた情報が失われ、再調査になる | 締結と同時に台帳登録を必須工程にする |
第21章 契約審査チェックリスト
1件の新規契約を審査するときの確認項目です。自社のフォームに合わせて取捨選択してください。
まとめ
新リース会計基準は、法務部の契約審査フローについて何も定めていません。それでも契約審査に組み込む価値があるのは、リースを含むか否かの判断が契約の締結時に行われるものとされており(リース会計基準第25項)、締結時点の事実がその後の会計処理の出発点になるからです。
この記事で示した仕組みは3つに尽きます。会計判断を事業部にも法務部にもさせず事実質問に変換すること。契約書に書かれていない事実を締結前に照会し、不明は不明として記録すること。集めた事実を確認パッケージとして経理部へ渡し、締結と同時に契約台帳へ引き継ぐことです。
よくある質問
新リース会計基準では法務部が契約審査を変更する義務がありますか
いいえ。企業会計基準第34号も適用指針第33号も、法務部の契約審査の方法、受付票の様式、社内ワークフロー、契約条項のひな形を定めていません。契約審査に確認項目を組み込むかどうかは各社の実務判断です。ただし、契約がリースを含むか否かの判断は契約の締結時に行うものとされており(リース会計基準第25項)、契約期間中は契約条件が変更されない限りその判断を見直さないこととされています(同基準第27項)。締結時点で必要な事実を取得しておくことには、後追い調査を減らすという実務上の意味があります。本記事で示した仕組みはLegalGPTによる実務上の整理です。
どのような契約を新リース会計基準の確認対象にしますか
契約の名称ではなく、取引の中身に特定の資産を一定期間使用することが含まれているかで拾います。リースは原資産を使用する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転する契約または契約の一部分と定義されており(リース会計基準第6項)、会計基準は契約の名称などにかかわらず適用されます(同基準BC14項)。不動産賃貸借だけでなく、業務委託、物流、IT、設備利用、専用回線、エネルギー供給なども候補になり得ます。ただし、これらの類型に該当することがリースに該当することを意味するものではありません。
業務委託契約も確認する必要がありますか
契約類型だけで一律に除外することは適切ではありません。審議の過程では、自動車のリース、事務所等の不動産賃貸借契約、賃貸用住宅事業のためのサブリース契約、定期傭船契約について、サービス性が強いことを理由とする懸念が示されましたが、いずれの契約でもサービスの要素を区分した後にリースの定義を満たす部分が含まれる場合があるとされています(リース会計基準BC31項)。業務委託であっても、自社向けの専用設備が使われている、専用区画が割り当てられているといった事実があれば、確認の対象として拾います。逆に、業務委託だからリースではない、という整理はできません。
受付票で「リースに該当しますか」と聞けばよいですか
その聞き方は避けてください。該当の有無は会計判断であり、事業部が判断する事項ではありません。受付票では、特定の設備や区画を使う契約か、どの資産を使うのか、誰がその資産を選ぶのか、相手方は資産を入れ替えられるのか、誰が使用方法を決めるのか、契約期間は何年か、更新や解約はできるか、料金には何が含まれるのか、といった事実質問に変換します。集めた事実をどう評価するかは、経理部が会計基準と適用指針に従って判断します。
供給者に資産の交換権がある場合は何を確認しますか
交換条項があること自体で結論は出ません。適用指針は、供給者が使用期間全体を通じて資産を他の資産に代替する実質上の能力を有し、かつ、代替により経済的利益を享受する場合に、供給者が代替する実質的な権利を有しており、当該資産は特定された資産に該当しないとしています(適用指針第6項)。契約審査では、交換権の根拠条項、自社の承諾の要否、交換できる事由が保守や修理の場合に限られるか、費用の負担者、代替資産を容易に調達できる状況か、過去に交換された実績があるかといった事実を集めます。2つの要件への当てはめは経理部が行います。
契約期間を確認すればリース期間も分かりますか
分かりません。借手のリース期間は、借手が原資産を使用する権利を有する解約不能期間に、行使することが合理的に確実である延長オプションの対象期間と、行使しないことが合理的に確実である解約オプションの対象期間を加えて決定されます(リース会計基準第15項および第31項)。契約書に記載された年数と一致するとは限りません。法務部は契約開始日、終了日、解約権者、通知期限、違約金、更新条項、更新後の料金といった契約条件を抽出し、借手のリース期間は経理部が決定します。
共益費や保守費の内訳も契約審査で確認しますか
確認します。ただし、名称だけで区分を決めることはできません。リースを含む契約は原則としてリースを構成する部分とリースを構成しない部分に分けて会計処理するとされ(リース会計基準第28項)、借手は対価をそれぞれの独立価格の比率に基づいて配分するとされています(適用指針第11項)。独立価格は、貸手または類似の供給者が当該構成部分について個々に請求するであろう価格に基づいて算定し、明らかでない場合は観察可能な情報を最大限に利用して合理的な方法で見積るとされています(同BC17項)。したがって、契約書の内訳金額がそのまま独立価格になるわけではありません。法務部は、役務の範囲、項目別金額、単独購入の可否といった事実を集めます。
契約書に「本契約はリースではない」と書けば対象外になりますか
なりません。会計上の取扱いは取引の実態と会計基準の定めによって決まるものであり、契約条項で固定できるものではありません。新リース会計基準への対応を理由に、本契約はリースに該当しない、本契約のリース期間は一定の年数とする、会計上リースとして処理する、といった条項を入れることは推奨しません。法務部が交渉で検討できるのは、対象資産、交換の条件、使用範囲、期間、更新、解約、料金内訳、価格改定、サービス内容、変更方法を曖昧にしない条項です。これらも新リース会計基準上必須の条項ではなく、取引上の必要性と交渉力を踏まえて個別に検討します。
どのような場合に経理部へ確認を依頼しますか
社内トリアージを設けるのが実務的です。たとえば、特定の設備や区画を一定期間使用する、業務委託だが専用設備が使われる、供給者による資産の交換条項がある、相応の初期投資がある、長期契約や自動更新がある、延長や解約のオプションがある、料金が資産の使用と役務の一括になっている、契約期間中に資産を追加できる、覚書以外の方法で範囲や対価が変わる、といった事実がある案件です。これは経理確認へ回すための社内基準であって会計判定表ではなく、1項目でも該当すればリースに該当するという意味ではありません。金額や期間による社内スクリーニング基準を設ける場合は、ASBJが定めた基準ではなく自社の会計方針に基づく内部運用であることを明記してください。
契約締結後の情報はどこに保存しますか
契約台帳へ引き継ぎます。受付票、契約書、別紙、仕様書、見積書、事業部への追加照会の回答、未確認事項の一覧、経理部への照会の有無と日付までを登録します。審査で集めた情報が締結後に引き継がれないと、数か月後に同じ調査をやり直すことになります。台帳の項目設計、契約上の事実と会計判断の分離、証跡の残し方は第13話で扱っています。
参照資料
-
企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」
公表主体:企業会計基準委員会(ASBJ)/公表日:2024年9月13日(2025年4月23日修正)
公式ページ:企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」全文(ASBJ 会計基準検索システム)
本文で参照した主な項番号:第5項、第6項、第15項、第19項、第24項、第25項、第26項、第27項、第28項、第29項、第31項、第35項、BC14項、BC31項 -
企業会計基準適用指針第33号「リースに関する会計基準の適用指針」
公表主体:企業会計基準委員会(ASBJ)/公表日:2024年9月13日(2025年4月23日・2025年10月16日修正)
公式ページ:企業会計基準適用指針第33号「リースに関する会計基準の適用指針」全文(ASBJ 会計基準検索システム)
本文で参照した主な項番号:第4項(1)、第5項、第6項、第7項、第8項、第9項、第11項、第16項、第17項、第20項、第22項、第24項から第26項、BC10項、BC11項、BC13項、BC17項、BC33項、BC34項 -
企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」等の公表
公表主体:企業会計基準委員会(ASBJ)/公表日:2024年9月13日
公式ページ:企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」等の公表(ASBJ 公式サイト) -
企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」等の修正について
公表主体:企業会計基準委員会(ASBJ)/公表日:2025年4月23日
公式ページ:企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」等の修正について(ASBJ ニュースリリース) -
企業会計基準適用指針 一覧(公表日・修正日の確認用)
公表主体:企業会計基準委員会(ASBJ)/最終確認日:2026年8月20日
公式ページ:企業会計基準適用指針 一覧(ASBJ 公式サイト)
※2024年に公表された概要資料・解説動画資料は、公表時点の内容を解説したものです。その後の修正を反映した取扱いについては、ASBJ会計基準検索システムに掲載された現行の会計基準・適用指針本文を優先してください。
本記事は2026年8月20日時点で公表されている資料に基づいています。本記事で示した受付票・審査フロー・条項例は、会計基準が法務部に義務づけた作業ではなく、新リース会計基準を適切に適用するための社内実務としてLegalGPTが整理したものです。個別の契約がリースを含むか否か、借手のリース期間、リース料の範囲、構成部分の区分といった会計上の判断については、経理部門および監査法人・公認会計士にご確認ください。
シリーズナビゲーション
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次回予告
第15話では、シリーズの締めくくりとして、法務部が適用開始までに行うことをチェックリストの形で整理します。契約母集団の確定、既存契約の調査、台帳の整備、新規契約審査への組み込み、経理部との役割分担、社内周知まで、第1話から第14話で扱った論点を一枚に集約します。
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