新リース会計基準で調査すべき契約書は?|法務部の契約棚卸しの進め方
経理部から「新リース会計基準の対象契約を洗い出してほしい」と言われた。契約台帳を開くと3,000件ある。この3,000件を全部読むのか。終了済みの契約はどうするのか。事業部が独自に保存している注文書まで集めるのか——手が止まるのは当然です。
新リース会計基準の契約書調査で最初にやるべきことは、契約書を読み始めることではありません。経理部の移行方針と調査基準日を確認することです。どの時点で存在する契約を対象とするか、どの経過措置を採用するかによって、集めるべき契約の範囲が変わるからです。
そしてもう一つ。契約台帳=契約母集団とは限りません。事業部が個別に保管している注文書、購買システムにしかない発注データ、自動更新で継続している古い契約は、台帳に載っていないことがあります。
この記事では、契約母集団の作り方、情報源の統合、付随文書の収集、重複整理、未回収管理、進捗管理までを実務手順として整理します。どの契約類型やキーワードを手掛かりに候補を見つけるかは業務委託契約などに含まれる埋込リースの探し方で扱っているため、本記事では、その探し方を全社の契約に適用する工程に集中します。
この記事の結論
- 契約書を集める前に、経理部の移行方針・採用する経過措置・契約調査の基準日を確認してください。ここが決まらないと母集団が定まりません。
- 契約母集団は契約台帳だけでは完成しないことがあります。電子契約、購買データ、部門保管契約などを統合します。
- 基本契約だけでは足りません。個別契約、注文書、仕様書、覚書を一体として集めます。
- 母集団 → 一次スクリーニング → 精査候補 → 経理部の会計判断、という4段階を分けて管理します。
- 重複整理では、ファイルの重複と契約関係の一体性を区別します。同じ相手方だからまとめる、という整理はしません。
- 終了済み契約、契約書が見つからない取引、未回収契約を、法務部の判断だけで対象外にしないでください。
- 契約棚卸しはASBJが法務部に義務づけた作業ではなく、会計基準を適切に適用するために企業が行う実務対応です。
本記事は「新リース会計基準対応|法務部の契約調査・管理実務」全15話の第5話です。
このシリーズは、新リース会計基準への対応において法務部・契約管理部門が担うことになる契約調査と契約管理の実務を、順を追って解説することを目的としています。
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シリーズ全15話の構成
| 話数 | 記事タイトル | その記事で分かること |
|---|---|---|
| 第1話 | 新リース会計基準で法務部の仕事はどう変わる?|2027年適用に向けた契約対応の全体像 | シリーズ全体像と、法務部が担う役割の範囲 |
| 第2話 | 新リース会計基準はいつから?|対象企業と2026年後半からの準備スケジュール | 適用時期・対象企業・準備工程の考え方 |
| 第3話 | リース契約でなくても対象になる?|新リース会計基準の「リースの識別」 | 契約がリースを含むかを判断する枠組み |
| 第4話 | 埋込リースとは?|業務委託・物流・IT契約に潜むリースの見つけ方 | サービス型契約に含まれるリースの探し方 |
| 第5話 | 新リース会計基準で調査すべき契約書は?|法務部の契約棚卸しの進め方(現在の記事) | 契約母集団の設定と棚卸しの実務手順 |
| 第6話 | 「特定された資産」とは?|専用設備・車両・サーバーを判断する基準 | 特定された資産と、供給者側の代替権の見方 |
| 第7話 | 資産の使用を支配しているのは誰か|経済的利益と使用指図権の確認方法 | 使用の支配・経済的利益・使用指図権の確認 |
| 第8話 | リース期間は契約書に書かれた年数と同じではない|更新・解約オプションの読み方 | リース期間と、更新・解約条項の読み方 |
| 第9話 | 契約書からどの金額を拾う?|固定料金・変動料金・追加費用の整理 | 契約書から抽出すべき料金情報の範囲 |
| 第10話 | リース部分とサービス部分をどう分ける?|複合契約の法務チェック | リース部分と非リース部分の区分の論点 |
| 第11話 | オフィス・店舗・倉庫の賃貸借契約はどう扱う?|不動産契約の調査ポイント | 不動産賃貸借契約に固有の調査ポイント |
| 第12話 | 契約変更・更新時に再判定は必要?|リース条件変更の管理実務 | 契約変更・更新時の再判定と管理実務 |
| 第13話 | 新リース会計基準対応の契約台帳|追加すべき項目と証跡管理 | 契約台帳の追加項目と証跡の残し方 |
| 第14話 | 新規契約の審査をどう変える?|新リース会計基準対応の受付票・条項・確認事項 | 新規契約審査への確認項目の組み込み方 |
| 第15話 | 新リース会計基準対応チェックリスト|法務部が適用開始までにやること | 適用開始までの最終チェックリスト |
第1章 契約棚卸しを始める前に決めること
自社の体制に応じて検討すべき事項本記事で示す手順は、ASBJが法務部に定めた公式のものではありません。新リース会計基準を適切に適用するために企業が実務上行う対応として、LegalGPTが整理した実務フローです。実際の進め方は、自社の会計方針と社内分掌に従ってください。
契約棚卸しで最も多い失敗は、方針が固まる前に契約書を集め始めることです。基準日が後から動けば、収集範囲も抽出項目もやり直しになります。
経過措置によって集める契約が変わる
適用指針上の取扱い適用初年度は、原則として新たな会計方針を過去の期間のすべてに遡及適用します。ただし、適用初年度の期首より前に遡及適用した場合の累積的影響額を適用初年度の期首の利益剰余金に加減し、当該期首残高から新たな会計方針を適用することもできます(リース適用指針第118項)。
そしてこの後者の方法を選択する場合、リースの識別について、次の(1)と(2)のいずれか、または両方を適用することができるとされています(同第119項)。
- (1) 適用初年度の前連結会計年度および前事業年度の期末日において企業会計基準第13号を適用しているリース取引について、契約にリースが含まれているか否かの判断を行わずに本会計基準を適用すること
- (2) 適用初年度の期首時点で存在する、企業会計基準第13号を適用していない契約について、当該時点で存在する事実および状況に基づいて、契約にリースが含まれているか否かを判断すること
法務実務への影響は明確です。(2)を採用する場合、判断の基準時点が「適用初年度の期首」に置かれます。つまり、どの時点で存在する契約を集めるべきかが、経理部の方針によって決まるということです。
ここで注意すべきなのは、これらが第118項ただし書きの方法を選択する場合の取扱いだという点です。「すべての企業が期首時点の契約だけを集めればよい」わけでも、「過去契約をすべて調べなければならない」わけでも、「旧基準で処理していた契約は一切調査不要」なわけでもありません。経過措置の会計処理面の詳細は新リース会計基準の対象企業と適用スケジュールで扱っています。
表1 契約棚卸し開始前に経理部へ確認する事項
| 確認事項 | 質問例 | 契約棚卸しへの影響 |
|---|---|---|
| 適用開始年度 | どの事業年度から適用しますか | 収集・抽出の作業期限が決まる |
| 早期適用 | 早期適用を選択しますか | 着手時期が前倒しになるかが決まる |
| 移行方法 | 遡及適用と期首残高からの適用のどちらですか | 過去期間について収集・確認する情報の範囲や深度が変わる |
| 第119項の取扱い | (1)(2)のいずれかを採用しますか | 旧基準で処理済みの契約を改めて識別する範囲が変わる |
| 契約調査の基準日 | どの時点で存在する契約を対象としますか | 母集団の時点が確定する |
| 対象法人 | どの法人・子会社を対象としますか | 調査を依頼する範囲が決まる |
| 対象部署 | 調査を依頼する部署はどこまでですか | 回収依頼先と体制が決まる |
| 対象契約類型 | 一次スクリーニングの対象類型はどこまでですか | 母集団の広さが決まる |
| 重要性・優先順位 | 優先確認の基準はありますか | 精査順の設計に反映する |
| 監査法人との協議状況 | 調査範囲や移行方針について監査法人と協議していますか | 監査対応を踏まえて調査設計を調整できる |
| データ提出期限 | いつまでに何を提出しますか | 回収期限と進捗管理の設計に反映する |
| 必要な証跡 | 監査法人はどの資料を必要としますか | 保存すべき資料と記録方法が決まる |
第2章 「契約母集団」とは何か
本記事における契約母集団とは、新リース会計基準対応のために、リース識別の要否を検討する出発点となる契約・取決めの集合を指します。
ここを曖昧にすると、社内の会話が噛み合わなくなります。「母集団に入った契約」と「リースの可能性がある契約」は別物であり、さらに「リースに該当する契約」とも別物だからです。
図解1 契約棚卸しの4段階
段階1から3は、法務部・契約管理部門が事務局となり、購買・総務・IT・各事業部等と連携して進めることが考えられる工程です。段階4の会計基準上の最終判断は経理部が担うことを本シリーズでは想定しています。実際の役割分担は自社の社内分掌に従ってください。進捗管理表では、この4段階を区別して管理し、「精査候補」と「会計判断済み」を混在させないでください。
第3章 契約母集団を作る情報源
契約台帳は母集団を作るための一つの情報源であって、それ自体が母集団ではありません。台帳に載らない契約は、どの企業にも一定数あります。
また、会計基準上の「契約」は、法的な強制力のある権利および義務を生じさせる複数の当事者間における取決めをいい、書面のほか口頭や取引慣行等によるものも含まれるとされています(リース会計基準第5項)。契約書が存在しないことは、取決めが存在しないことを意味しません。ただし、個別の取決めに法的な強制力があるかどうかは事案ごとの判断であり、一般化はできません。
表2 契約母集団を作るために確認する情報源
| 情報源 | 見つかる契約 | 注意点 | 主な確認部署 |
|---|---|---|---|
| 法務部の契約台帳 | 審査を経た基本契約、重要契約 | 審査対象外の契約は載らないことがある | 法務 |
| 電子契約サービス | 電子締結された契約、更新合意 | 複数サービスを併用している場合がある | 法務・情報システム |
| 紙の契約書庫 | 古い契約、原本のみ存在する契約 | 目録がなく、全文検索できない | 法務・総務 |
| 購買システム | 個別契約、発注条件 | 契約書本体が添付されていないことがある | 購買 |
| 発注・注文データ | 継続的な注文書、都度発注 | 取決めの全体像が見えにくい | 購買・事業部 |
| 会計システムの継続支払 | 契約書が見つからない継続取引 | 契約の存在を示す補助情報であり契約書ではない | 経理 |
| 固定資産台帳 | 設置済み設備に関連する取引 | 同上。資産の存在から契約を逆引きする用途 | 経理 |
| 支払先一覧 | 継続的な支払がある取引先 | 支払があっても契約書がないことがある | 経理 |
| 総務の管理契約 | オフィス、車両、複合機、倉庫 | 台帳が別管理になっていることが多い | 総務 |
| IT部門のシステム契約一覧 | クラウド、回線、データセンター | 申込みのみで契約書がない場合がある | 情報システム |
| 事業部の保管契約 | 現場で締結された個別契約、覚書 | 担当者個人の管理になっていることがある | 各事業部 |
| 施設管理・調達の契約 | 設備運転、エネルギー、警備、清掃 | 役務契約として管理され、資産の記載が薄い | 施設管理・調達 |
| 子会社・海外拠点の契約一覧 | 現地で締結された契約 | 言語、様式、保管方法が異なる | 子会社・海外事業 |
| 共有ドライブ | ドラフトと最終版が混在する契約 | 版管理がされておらず、真正性の確認が必要 | 各部署 |
| メール等による継続的取決め | 書面化されていない合意 | 取決めの有無は個別に確認する | 各事業部 |
会計システムや固定資産台帳は契約書そのものではありませんが、契約の存在を発見するための補助情報源として有効です。継続的に支払が発生しているのに契約書が見つからない取引は、優先して確認する価値があります。既存の契約台帳をどこまで信頼できるかを点検する際は、契約台帳の作り方|最低限必要な項目一覧と実務で使える設計で基本項目を確認しておくと、抜けの見当を付けやすくなります。
第4章 部門ごとにどの契約を持っているか
図解2 部門別・契約保管マップ
中央:契約棚卸しプロジェクト(事務局:法務・契約管理部門/方針決定:経理部)
次の各部門から契約情報を集約します。
- 法務:基本契約、審査済みの重要契約
- 経理:継続支払、固定資産、リース料等から把握できる取引
- 購買:発注書、個別契約、設備・役務の調達
- 総務:オフィス、車両、複合機、倉庫
- IT:クラウド、サーバー、回線、データセンター
- 営業:顧客向け契約に付随する自社利用設備
- 事業部:製造委託、物流、保守、オンサイト設備
- 不動産・施設管理:設備運転、エネルギー、警備、清掃
- 海外事業・子会社:現地契約、グループ間契約
表3 部門別に確認する契約例
| 部門 | 典型的な契約例 | 優先して確認したい資料 |
|---|---|---|
| 法務 | 基本契約、重要契約、変更契約 | 契約台帳、審査記録 |
| 経理 | 継続支払取引、固定資産関連取引 | 支払先一覧、固定資産台帳 |
| 購買 | 個別契約、発注書、設備調達 | 購買システムの発注履歴 |
| 総務 | オフィス賃貸借、社用車、複合機、倉庫 | 各種管理台帳、更新通知 |
| IT | クラウド、専用サーバー、回線、DC利用 | システム構成図、機器一覧、申込書 |
| 事業部 | 製造委託、物流、保守、オンサイト設備 | 仕様書、作業指示、現場の機器一覧 |
| 施設管理 | 設備運転、エネルギー供給、警備、清掃 | 運用マニュアル、設備一覧 |
| 海外事業・子会社 | 現地契約、グループ間の設備使用 | 現地台帳、訳文の要否確認 |
契約の保管部署は企業ごとに大きく異なります。上表は出発点であり、自社の実態に合わせて確認先を組み替えてください。
第5章 原契約だけでは足りない|一緒に集める資料
ここは見落としが生じやすい工程です。契約条件を把握するためには、基本契約だけでなく、個別契約、注文書、仕様書、覚書等の関連資料を併せて確認する必要があります。契約台帳の1行が、会計上の1つの契約単位と一致するとは限りません。
ただし、関連資料を併せて確認することと、それらを会計上どの契約単位として扱うかは別の論点です。ASBJは、複数の契約を区分して会計処理するか単一の契約として会計処理するかにより結果が異なる場合があるため、一定の場合には複数の契約を結合して単一の契約とみなして処理する必要があるとしています。例として、同一の相手方と同時またはほぼ同時に締結した複数の契約について、価格に相互依存関係が存在する場合や、同一の商業上の目的で締結されている場合等が挙げられています(リース会計基準BC24項)。
表4 1つの契約関係として確認する資料
| 資料 | 何が分かるか | 収集優先度 | 不足時の確認先 |
|---|---|---|---|
| 基本契約 | 取引の枠組み、期間、解約、料金の基本条件 | 高 | 法務・相手方 |
| 個別契約 | 実際に使用する資産、数量、期間 | 高 | 事業部・購買 |
| 注文書・発注書 | 都度発注の内容、継続発注の実態 | 高 | 購買 |
| 申込書 | サービス開始条件、選択したプラン | 中 | IT・総務 |
| 覚書 | 個別の合意、例外的取扱い | 高 | 法務・事業部 |
| 変更契約 | 資産・期間・料金・権限の変更 | 高 | 法務・事業部 |
| 更新通知 | 自動更新の有無、更新後の条件 | 中 | 総務・事業部 |
| 仕様書 | 設備の型式・番号、専用機の有無 | 高 | 事業部・IT |
| SLA・運用条件 | 稼働時間、優先度、指示系統 | 中 | IT・事業部 |
| 設計図・構成図 | 設備構成、設置場所、専用性 | 中 | IT・施設管理 |
| 機器一覧・資産一覧 | 実際に割り当てられている個体 | 高 | 事業部・IT |
| 料金表・見積書 | 固定料金と変動料金の構成 | 中 | 購買・経理 |
| メールによる合意 | 書面化されていない条件変更 | 中 | 事業部担当者 |
| 運用マニュアル | 停止・切替の手順と決定権者 | 低 | 事業部・施設管理 |
第6章 終了済み契約・古い契約はどうするか
この論点に自動ルールを作らないでください。「終了済みだから一律対象外」も、「終了済みもすべて調査」も、どちらも適切ではありません。必要性は、調査基準日、採用する経過措置、適用開始時点で契約が存在していたか、自動更新が続いていないか、後継契約との関係、監査対応の要否などによって変わります。
表5 終了済み契約を確認する判断材料
| 状況 | 経理部へ確認する事項 | 法務部の対応例 |
|---|---|---|
| 基準日より前に完全に終了している | 基準日と移行方法の下で対象になるか | 方針を確認したうえで、除外根拠を記録する |
| 基準日時点で存続している | 母集団に含める前提でよいか | 付随文書を含めて収集する |
| 自動更新で継続している | 更新後の契約として扱うか | 更新の有無と現行条件を確認する |
| 更新契約に切り替わっている | 旧契約の情報が必要か | 旧版と新版を関連づけて管理する |
| 解約済みだが未精算がある | 精算内容の情報が必要か | 解約合意書と精算資料を収集する |
| 原契約終了後も実態として継続 | 取決めをどう捉えるか | 継続の事実と根拠資料を記録し、経理部へ報告する |
| 組織再編により契約が承継された | 承継後の当事者で整理するか | 承継の経緯と関連契約を紐付ける |
第7章 契約書が見つからない場合の進め方
実務では必ず起きます。台帳にあるがPDFがない、支払はあるが契約書がない、契約書はあるが別紙がない、原本しかない、事業部担当者しか持っていない、旧担当者が退職している、海外子会社が保管している、メール合意しかない——いずれも珍しくありません。
「契約書がない=対象外」という処理は避けてください。会計基準上の契約は書面に限られないため、契約書の不存在は取決めの不存在を意味しないからです。
図解3 契約書未回収時の対応フロー
STEP 8が重要です。空欄を推測で埋めた記録は、後の監査対応で説明できません。「未回収」「確認中」というステータスのまま提出するほうが安全です。
第8章 契約一覧を作る|調査用マスターの項目
LegalGPTとしての推奨ここで作るのは今回の調査プロジェクトを完了させるための一覧表であり、恒久的な契約台帳ではありません。適用開始後も使い続ける台帳の項目設計は新リース会計基準対応の契約台帳に追加すべき項目で扱います。両者を最初から兼ねようとすると、項目が増えすぎて回収が進まなくなります。
表6 契約棚卸し用マスターの項目
| 分類 | 項目 | 記入内容の例 |
|---|---|---|
| 識別 | 調査ID | プロジェクト内で一意の番号 |
| 識別 | 法人/部署/担当者 | 調査対象法人、保管部署、回答責任者 |
| 契約情報 | 相手方/契約名/契約類型 | 取引先名、表題、業務委託・保守などの分類 |
| 契約情報 | 契約番号/締結日/開始日/終了日 | 台帳上の番号と日付 |
| 契約情報 | 自動更新の有無/契約金額 | 更新条項の有無、年額または総額 |
| 資料 | 保管場所/電子・紙の別 | システム名、書庫、フォルダパス |
| 資料 | 原契約・個別契約・変更契約・仕様書の有無 | 各文書の有無と所在 |
| スクリーニング | 一次スクリーニング結果 | ヒットした類型・キーワード・事実 |
| スクリーニング | 精査要否/精査順 | 精査対象か、確認順序は何番か |
| 進捗 | 調査状況/不足資料 | ステータス(表10)、未入手の資料名 |
| 進捗 | 事業部照会状況/経理部提出状況 | 照会日、回答日、提出日 |
| 記録 | 備考/対象外とした場合の根拠 | 判断の経緯、誰の指示によるか |
第9章 重複契約をどう整理するか
複数部署から契約を集めると、必ず重複が出ます。ここで「ファイルの重複」と「契約関係の一体性」を混同しないことが重要です。件数を減らすこと自体を目的にすると、必要な資料まで消えます。
とくに次の2つの整理は誤りです。同じ相手方だから1件にまとめる——1社と複数の異なる契約を締結していることは普通にあります。同じ契約番号だから1件と決める——番号の付け方は社内ルールにすぎず、会計上の契約単位とは別です。
表7 重複と「同一契約関係」を区別する
| 状況 | 単純重複か | 別資料として残すべきか | 理由 |
|---|---|---|---|
| 同一PDFの複数コピー | 単純重複 | 1つに集約してよい | 内容が同一で情報量が増えない |
| 紙原本とスキャンPDF | 単純重複に近い | 所在情報として原本の場所を記録 | 原本の所在は監査対応で必要になり得る |
| 電子契約とダウンロードPDF | 単純重複 | 正本の所在を1つに定める | 版の真正性を確保する |
| 原契約と覚書 | 重複ではない | 両方を保持し関連づける | 条件が覚書で変更されている可能性がある |
| 基本契約と個別注文 | 重複ではない | 両方を保持し関連づける | 対象資産は個別注文側にあることが多い |
| 旧契約と更新契約 | 重複ではない | 別管理のうえ関係づける | 基準日時点でどちらが有効かを示す必要がある |
| 法務保管と事業部保管の同一契約 | 要確認 | 差異がないか照合する | 別紙の有無が異なることがある |
| 同じ相手方の複数契約 | 重複ではない | 原則として別契約として管理 | 結合の要否は個別に検討する(会計基準BC24項参照) |
第10章 一次スクリーニングをかける
母集団が固まったら、確認の順序を付けます。どの契約類型が対象になりやすいか、どのキーワードで検索するか、どの運用事実を手掛かりにするかは第4話で詳しく整理しているため、ここでは接続部分だけを示します。
図解4 契約棚卸しからリース識別への接続
STEP 6の精査順と、会計上のリース該当可能性を同じものとして扱わないでください。順序は作業の都合であり、判断ではありません。
STEP 2からSTEP 5の具体的な手掛かりは第4話に、STEP 7以降の判断枠組みは新リース会計基準におけるリース識別の判断フローにまとめています。
第11章 担当者をどう割り振るか
契約件数が多い場合、分担軸を先に決めます。法人別、部門別、契約類型別、相手方別、保管場所別などが考えられます。金額帯別に分けることもありますが、金額はあくまで作業配分の軸であって、リース該当性とは無関係です。金額が小さいという理由で調査対象から外す判断は、法務部が単独で行わないでください。
表8 契約調査の役割分担例
| 作業 | 主担当例 | 協力部署 | 成果物 |
|---|---|---|---|
| 調査方針・基準日の決定 | 経理部 | 法務(確認・記録) | 調査方針メモ |
| 契約母集団の形成 | 法務・契約管理部門 | 購買、総務、IT、各事業部 | 調査用マスター(初版) |
| 契約書・付随文書の回収 | 各事業部・購買・総務 | 法務(依頼・督促) | 回収済み資料一式 |
| 一次スクリーニング | 法務・契約管理部門 | 経理(観点の確認) | 精査候補リスト |
| 契約条件の抽出 | 法務・契約管理部門 | 経理(抽出項目の要件定義) | 契約情報一覧 |
| 運用実態の確認 | 各事業部 | 法務(質問票設計)、IT、施設管理 | ヒアリング記録 |
| 会計判断 | 経理部 | 法務(契約解釈の照会対応) | リース識別の結論 |
| 監査対応 | 経理部・監査対応部門 | 法務(契約・証跡の提供) | 監査提出資料 |
部門横断で回収と進捗を回すには、情報が1か所に集まる仕組みが要ります。表計算ソフトで始める場合の限界と工夫については、契約管理とは何か|なぜExcel管理では限界なのかを実務視点で解説が参考になります。
第12章 事業部への調査依頼はどう出すか
依頼文で最も重要なのは、事業部に「リースかどうか」を判断させないことです。判断を求めると、現場は「うちはリースではない」と自己判断で回答を絞り込み、そのまま漏れます。聞くべきは事実であって、結論ではありません。
表9 事業部への契約提出依頼に含める項目
| 依頼事項 | 説明 | 回答形式 |
|---|---|---|
| 調査目的 | 会計基準への対応のために契約情報を集めること | 説明文 |
| 対象期間・基準日 | どの時点で存在する契約が対象か | 日付の明示 |
| 対象契約 | 対象とする契約類型と範囲 | 一覧・例示 |
| 自己判断の禁止 | 「関係ない」と判断して除外しないこと | 注意書き |
| 提出資料 | 契約書、個別契約、注文書、仕様書、機器一覧 | チェックリスト |
| 付随文書の扱い | 変更契約・覚書も必ず含めること | 注意書き |
| 契約書がない場合 | 「なし」と回答し、代替資料と経緯を記載すること | 自由記述欄 |
| リース判定の依頼はしない | 該当性の判断は経理部が行う旨を明記 | 注意書き |
| 回答期限 | 回収期限と中間報告日 | 日付の明示 |
| 問合せ先 | 質問先と回答方法 | 担当者名・連絡先 |
依頼文の構成としては、目的 → 対象範囲と基準日 → 提出してほしい資料 → 判断を求めない旨 → 契約書がない場合の回答方法 → 期限と問合せ先、の順が分かりやすくなります。
第13章 進捗をどう管理するか
ステータスの定義を最初に統一してください。部署ごとに「完了」の意味が違うと、進捗率が意味を失います。
表10 契約棚卸しの進捗管理ステータス
| ステータス | 定義 | 次のアクション | 担当 | 完了条件 |
|---|---|---|---|---|
| 未着手 | 母集団に登録されたのみ | 回収依頼を出す | 事務局 | 依頼送付済み |
| 回収依頼済 | 保管部署へ依頼済み | 期限管理・督促 | 事務局 | 資料受領 |
| 回収済 | 資料を受領した | 付随文書の充足確認 | 法務 | 必要資料が揃った |
| 資料不足 | 一部の資料が未入手 | 不足資料を特定し再依頼 | 法務・保管部署 | 不足解消または未回収確定 |
| 事業部照会中 | 運用実態を確認中 | 質問票の回収 | 事業部 | 回答受領 |
| 精査待ち | 精査候補として順番待ち | 精査順に従い着手 | 法務 | リース識別の整理着手 |
| 経理部確認中 | 判断資料を提出済み | 照会対応 | 経理・法務 | 経理部の判断確定 |
| 完了 | 判断確定し証跡を保存した | 台帳へ反映 | 事務局 | 結論と根拠が保存済み |
| 対象外 | 方針に基づき対象外とした | 根拠を記録 | 事務局 | 誰の方針でいつ判断したか記録済み |
| 保留 | 判断に必要な事実が未確定 | 未確定事項を明示し報告 | 法務・経理 | 未確定事項の解消 |
「対象外」は必ず根拠とセットで記録してください。誰の方針に基づき、いつ、どの理由で対象外としたのかが残っていないと、監査対応で説明できません。
第14章 未回収契約・回答遅延への対応
回収率が上がらないのは、どの企業でも起きます。重要なのは、未回収を法務部の判断で「対象外」に振り替えないことです。未回収は未回収のまま記録し、判断への影響を経理部へ報告します。
表11 未回収時のエスカレーション
| 状況 | 対応 | 報告先 | 記録すべき事項 |
|---|---|---|---|
| 期限を過ぎても回答がない | 一次リマインドを送付する | 担当者 | 督促日、依頼内容 |
| 再度の督促にも反応がない | 部門責任者へ連絡する | 部門長 | 連絡日、経緯 |
| 契約書は出せないが取引は継続 | 代替資料で仮確認する | プロジェクト事務局 | 代替資料の種類と限界 |
| 期限までに揃わないことが確定 | 未回収リスクを報告する | 経理部 | 影響範囲、未確定事項 |
| 監査対応に影響し得る | 影響の有無を経理部と確認する | 経理部・監査対応部門 | 協議内容と結論 |
| 最終的に未回収のまま終了 | 最終未回収リストを作成する | 経理部・プロジェクト責任者 | 件数、理由、実施した確認手続 |
第15章 棚卸しを一度きりで終わらせない
初回の棚卸しが終わっても、母集団は動き続けます。新規契約の締結、更新、変更契約、解約、自動更新の継続、部門の新設、M&A、子会社の追加——いずれも母集団を変化させます。
そこで、初回棚卸しの成果を次の3つにつなげておきます。詳細はそれぞれの記事で扱うため、ここでは接続先だけを示します。
- 恒久的な契約台帳へ:調査用マスターの必要項目を、継続運用する台帳へ移します(第13話)。
- 新規契約の審査フローへ:締結時に必要な情報が揃う仕組みにします(新規契約の審査フローと受付票の見直し)。
- 契約変更の管理へ:契約条件が変更された場合の連携ルールを整えます(契約変更・更新時の再判定と管理実務)。
第16章 契約棚卸しで起こりやすい失敗
表12 よくある失敗と正しい対応
| よくある失敗 | なぜ問題か | 正しい対応 |
|---|---|---|
| 経理部の方針を確認せずに始める | 基準日や移行方法が後から動くと収集をやり直すことになる | 表1の項目を確認してから着手する |
| 契約台帳だけを母集団にする | 台帳に載らない契約が一定数存在する | 電子契約、購買データ、部門保管を統合する |
| リース・賃貸借契約だけを集める | 会計基準は契約の名称などにかかわらず適用される | サービス型契約を含む範囲で母集団を作る |
| 基本契約だけを回収する | 対象資産や使用条件は個別契約・仕様書側にあることが多い | 原契約と付随文書をセットで回収する |
| 終了済み契約を一律に除外する | 基準日や経過措置によって必要性が変わる | 経理部の基準日・方針に従って扱いを決める |
| 同じ相手方の契約を1件にまとめる | 1社と複数の異なる契約を締結していることがある | 原則として別契約として管理する |
| ファイル重複と契約関係を混同する | 覚書や個別契約まで「重複」として削除してしまう | 表7の基準で区別する |
| 事業部にリース判定を依頼する | 現場の自己判断で対象が絞り込まれ、漏れが生じる | 事実だけを聞き、判断は経理部が行う |
| 契約書がない取引を除外する | 会計基準上の契約は書面に限られない | 代替資料を集め、未確定のまま記録する |
| 未回収を「対象外」に振り替える | 調査未了と対象外は意味が異なる | 未回収として記録し、経理部へ報告する |
| 金額だけで対象外にする | 会計上の重要性の判断は経理部が行う | 除外基準は経理部と合意し、根拠を記録する |
| 一次スクリーニング結果を会計判断として扱う | 精査順は判定ではない | 4段階を分けて管理する(図解1) |
| ステータス定義が部署ごとに違う | 進捗率が実態を示さなくなる | 表10の定義を全社で統一する |
| 回収後の保存場所を決めていない | 監査時に資料を再収集することになる | 着手時に保存先と命名規則を決める |
| 初回調査で終わり、新規契約を取り込めない | 締結・変更のたびに母集団が古くなる | 台帳・審査フロー・変更管理へ接続する |
第17章 法務部向け契約棚卸しチェックリスト
まとめ
契約棚卸しは、契約書を片っ端から読む作業ではありません。最初に経理部の移行方針と調査基準日を確認し、その方針に基づいて母集団を作るところから始まります。
契約台帳だけでは母集団が完成しないことがあります。電子契約、購買・発注データ、支払データ、固定資産情報、各部門が個別に保管している契約を組み合わせてください。そして原契約だけでなく、個別契約、注文書、仕様書、覚書を一体として集めます。
管理の要は、母集団・精査候補・会計判断を分けて記録することです。未回収、重複、終了済み契約についても、法務部の判断だけで対象外にせず、扱いをルール化して根拠を残してください。棚卸しが終わったら、契約台帳、新規契約審査、変更管理という継続的な仕組みへ接続します。
次は、集めた契約の中に「特定された資産」があるかどうかを、より詳しく確認していく段階です。
よくある質問(FAQ)
新リース会計基準ではすべての契約書を調べる必要がありますか
すべての契約書を同じ深さで精査する必要があるとは限りません。どの範囲を調査対象とするかは、経理部が決める移行方法、採用する経過措置、契約調査の基準日、対象法人の範囲などによって変わります。ただし、契約の名称や類型だけを理由に一律に除外するのは適切ではありません。まず経理部に調査方針を確認し、その範囲の中で優先順位を付けて進めてください。
契約台帳に載っている契約だけを調べればよいですか
契約台帳は母集団を作るための有力な情報源ですが、それだけでは足りない場合があります。審査を経ていない契約、購買システム上の発注、事業部が個別に保管している覚書、自動更新で継続している古い契約などは、台帳に反映されていないことがあるためです。電子契約サービス、購買・発注データ、支払データ、各部門の管理台帳を組み合わせて母集団を作ることをおすすめします。
終了済みの契約も調べる必要がありますか
一律に必要とも不要とも言えません。契約調査の基準日、採用する移行方法や経過措置、基準日時点で契約が存続していたか、自動更新が継続していないか、後継契約があるかによって扱いが変わります。「終了済みだから対象外」という自動ルールを法務部で作るのではなく、経理部と扱いを決めたうえで、判断の根拠を記録してください。
基本契約だけ確認すれば足りますか
足りない場合が多いと考えられます。対象となる資産、数量、使用条件、料金の詳細は、個別契約、注文書、仕様書、覚書に記載されていることが少なくないためです。また、契約台帳の1行が会計上の1つの契約単位と一致するとは限りません。原契約と付随文書をセットで収集し、関連づけて管理してください。
契約書が見つからない取引は対象外にできますか
契約書が見つからないという理由だけで対象外にすることはできません。企業会計基準第34号は、契約を法的な強制力のある権利および義務を生じさせる複数の当事者間における取決めと定義しており、書面のほか口頭や取引慣行等によるものも含まれるとしています。契約書が見つからない場合は、支払データや発注データ、申込書、メールなどの代替資料から取引の存在や確認すべき事項を把握し、未回収であることと判断への影響を明示して経理部へ報告してください。最終的に調査対象とするかは、経理部の調査方針に従って判断します。
業務委託契約も契約棚卸しに含めますか
含めて検討することをおすすめします。会計基準は契約の名称などにかかわらず適用され、契約の一部分がリースを構成する場合があるためです。業務委託契約であることだけを理由に一律に除外するのは適切ではありません。ただし、実際にどの契約類型を一次スクリーニングの対象とするかは経理部の調査方針によるため、範囲は事前に合意しておいてください。
契約金額が小さいものは最初から除外できますか
法務部が独自に金額基準を設けて除外することは避けてください。会計上の重要性や調査範囲は経理部が判断するためです。なお、短期リースや少額リースの簡便的な取扱いは、リースに該当すると判断された後の借手の会計処理に関する取扱いであり、調査範囲を決める基準そのものではありません。金額による絞り込みを行う場合は、経理部と合意したうえで根拠を記録してください。
調査対象契約は法務部だけで決めてよいですか
法務部だけで決めることは避けてください。調査範囲の設定は、自社が適用する会計基準、移行方法、経過措置の選択と結びついており、会計方針に関わる事項だからです。法務部の役割は、経理部が定めた方針に基づいて契約母集団を形成し、契約情報と運用実態を整理して提供することです。監査法人・公認会計士との協議が予定されている場合は、その結果も踏まえて範囲を確定してください。
主な参照資料
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企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」
公表主体:企業会計基準委員会(ASBJ)/公表日:2024年9月13日(2025年4月23日修正)
公式ページ:企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」全文(ASBJ 会計基準検索システム)
本文で参照した主な項番号:第5項、第6項、第25項、第26項、第27項、第28項、BC14項、BC24項 -
企業会計基準適用指針第33号「リースに関する会計基準の適用指針」
公表主体:企業会計基準委員会(ASBJ)/公表日:2024年9月13日(2025年4月23日・2025年10月16日修正)
公式ページ:企業会計基準適用指針第33号「リースに関する会計基準の適用指針」全文(ASBJ 会計基準検索システム)
本文で参照した主な項番号:第5項から第8項、第112項、第113項から第137項(特に第118項、第119項、第134項) -
企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」等の公表
公表主体:企業会計基準委員会(ASBJ)/公表日:2024年9月13日
公式ページ:企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」等の公表(ASBJ 公式サイト) -
企業会計基準適用指針 一覧(公表日・修正日の確認用)
公表主体:企業会計基準委員会(ASBJ)/最終確認日:2026年8月4日
公式ページ:企業会計基準適用指針 一覧(ASBJ 公式サイト)
※2024年に公表された概要資料・解説動画資料は、公表時点の内容を解説したものです。その後の修正を反映した取扱いについては、ASBJ会計基準検索システムに掲載された現行の会計基準・適用指針本文を優先してください。
本記事は2026年8月4日時点で公表されている資料に基づいています。本記事で示した契約棚卸しの手順は、会計基準が法務部に義務づけた作業ではなく、新リース会計基準を適切に適用するための社内実務として整理したものです。調査範囲、基準日、経過措置の採用については、経理部門および監査法人・公認会計士にご確認ください。
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次回予告
第6話では、リース識別の第一関門である「特定された資産」を詳しく扱います。契約に資産が明記されている場合の扱い、供給者が資産を代替する実質的な権利があるかどうかの判断、物理的に別個ではない稼働能力の一部分の考え方を、専用設備・車両・サーバーの例に即して整理します。
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