法務・総務のための社内研修資料20選|第20回・最終回

本記事では、全社員・管理職・役員向けのインサイダー取引防止研修資料一式(PowerPointスライドとWord教材8種、計9点)を無料で配布します。未公表の重要事実を知ったときに「売買しない・伝えない・勧めない・消さない・相談する」を全員が実践できることを目標にした、編集可能な実務教材です。
(法令・制度基準日:2026年6月18日)

インサイダー取引は「上場会社の役員だけの問題」ではありません。未公表の決算情報・業績修正・合併・買収・公開買付け・重要契約・不祥事などに接し得る人は、誰でも当事者になり得ます。本研修は社員の投資を一律に禁止するものではなく、「知ったら売買してよいか・家族に話してよいか・取引を勧めてよいか・誰に相談するか」を現場が独断せず相談できる状態をつくることを目的としています。

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最重要資料:PowerPoint研修スライド

最重要・編集可能

インサイダー取引防止研修スライド(36枚・16:9)

規制の基本、会社関係者・情報受領者、重要事実・公開買付け等事実、自社株以外の取引、家族名義、情報伝達・取引推奨、SNS・生成AI、売買管理、初動フロー、ケースまでを、判断フロー・情報経路図・リスクカードで構成。すべて編集可能です。

約45〜55分 全36スライド 講師ノート付き 自社化前提
PowerPointをダウンロード

この研修資料でできること

  • 未公表の重要事実・公開買付け等事実を知ったら、公表前に売買しないことを徹底できる
  • 対象は自社株に限らず、取引先株・M&A相手株・TOB対象会社株・顧客・仕入先の株式等にも及ぶと理解できる
  • 家族名義・知人名義・親族会社名義・他人口座を使った取引も危険だと理解できる
  • 情報を伝えなくても、助言が情報伝達・取引推奨等につながり得ると理解できる
  • SNS・チャット・投資コミュニティ・生成AIで未公表情報を共有しない行動を身につけられる
  • 該当性・売買可否を現場や生成AIが独断せず、売買停止・記録・相談・証拠保全を実践できる
シリーズ内での役割分担 第13話は営業秘密・機密情報管理、第15話は利益相反、第19話は契約書(締結権限・押印・電子契約)を扱いました。第20話は、これらの情報を「使って株式等を売買する・伝える・勧める」局面、すなわち金融商品取引法上のインサイダー取引リスクを中心に扱います。

対象者・所要時間

項目内容
主な対象全社員・管理職・役員、上場会社/グループの役職員。特に経営企画・IR・経理・財務・法務・総務・人事・情報システム・営業・購買・M&A・投資・広報の担当者、必要に応じて派遣社員・業務委託者・顧問
想定時間45〜55分(ケース討議や演習を加える場合は70〜80分へ拡張可能)
形式集合・オンライン・自己学習に対応(スライド+講師台本+確認テスト)

ダウンロード資料一覧

本パッケージはPowerPointスライドと8種類のWord教材で構成され、合計9点の教材を配布します。なかでも現場ですぐ使える次の3点は独立した実務書式です。

未公表情報接触時チェックリスト

接触時/売買前/情報伝達・取引推奨防止/法人関係情報管理/問題発見時の初動の5部構成。「売買を止めたか」「相談したか」を現場で確認できます。

チェックリストを入手

初動対応ツールキット

接触記録/売買確認・承認記録/情報伝達・取引推奨疑い記録/再発防止の4種の記録シート。疑いに気づいたときの記録と証拠保全に使えます。

ツールキットを入手

ケースワークブック

決算情報・M&A・家族への一言・取引先の業績修正・チャット共有・知る前計画・投資コミュニティ・生成AI入力の8ケース。討議と自社化に使えます。

ワークブックを入手

最初に見るべきこと

未公表の重要情報を知ったときの5原則 ①売買しない ②伝えない ③勧めない ④記録・証拠を消さない ⑤相談する。該当性や売買の可否がはっきりしないときほど、自分で結論を出さず、いったん止めて社内窓口に相談することが安全です。
「これくらいなら大丈夫」と考えないでください。 利益が出たか、少額か、1回だけかは、安全の理由になりません。重要事実への該当性、公表の有無、売買の可否、情報伝達・取引推奨への該当性は、現場や生成AIが最終判断するものではなく、法務・総務・IR・コンプライアンス・証券管理担当への確認事項です。違反があれば課徴金・刑事罰のほか、本人・会社の信用にも重大な影響が及び得ます。

会社関係者・情報受領者

対象になり得るのは役員・従業員だけではありません。派遣社員・業務委託者・顧問、会計士・弁護士・コンサルタント、取引先、金融機関、印刷・システム・広報会社など、業務に関して情報を知る立場の人も含まれ得ます。さらに、これらの人から未公表情報を聞いた家族・友人・知人・投資仲間も「情報受領者」として問題になり得ます。「役員ではない」「上場会社の社員ではない」というだけでは安全とはいえません。

重要事実・公開買付け等事実

重要事実とは、投資判断に影響し得る会社の重要な未公表情報です。決算情報・業績予想や配当予想の修正、合併・買収・事業譲渡、新株発行・自己株式取得、重要な契約、訴訟・行政処分・不祥事・サイバー攻撃などが含まれ得ます。公開買付け(TOB・MBO)の実施・中止・条件変更等は特に注意が必要な「公開買付け等事実」で、公開買付者側・対象会社側いずれの関係者も情報に接し得ます。

該当性は現場で判断しない。 重要事実・公開買付け等事実に当たるかは事案によって異なります。研修では「未公表で重要そうな情報を知ったら、まず売買しない・相談する」に落とし込み、最終的な該当性判断は社内の担当部署に委ねます。

自社株だけでなく取引先株・M&A相手株も注意

「自社株を買わなければよい」という理解は危険です。職務に関して未公表の重要情報を知った場合は、取引先・提携先・M&A相手・TOB対象会社・顧客・仕入先など、その情報に関係する上場株式等の売買も問題になり得ます。自社の銘柄かどうかではなく、「未公表の重要情報に関係する銘柄かどうか」で考えてください。

家族名義・知人名義・他人口座の取引

本人名義でなければ問題ない、という発想は誤りです。 配偶者・親・子・同居人・友人・知人の名義での売買、口座を借りる行為、親族会社名義での購入、投資仲間へ情報を流す行為も問題になり得ます。家族や知人へ未公表情報を共有せず、家族から売買の相談を受けても自分で判断せず社内窓口へつないでください。

情報伝達・取引推奨

金融商品取引法では、未公表の重要事実等を他人に伝えること(情報伝達)や取引を勧めること(取引推奨)も規制の対象です。未公表情報を前提に、家族・友人・知人へ「今は買わない方がよい」「売った方がよい」「この会社に注目した方がよい」などと助言することは、情報伝達・取引推奨・社内規程違反・調査対象化のおそれがあるため避けてください。会社名や銘柄をぼかしても関係者が特定できればリスクがあり、相手が実際に取引したかや利益の有無だけで安全とは判断できません。法令上の情報伝達・取引推奨該当性は事案によるため現場で断定せず、迷えば社内窓口へ相談し、伝えてしまった場合も記録や証拠を消さずに報告してください。

SNS・チャット・生成AIの注意

未公表の重要情報や法人関係情報は、SNS・チャット・掲示板・投資コミュニティ・家族や友人とのメッセージで共有しないでください(第12話SNS・第11話生成AIとあわせて運用します)。会社名を伏せた投稿でも特定される場合があります。

未公表情報を生成AIにそのまま入力しないでください。 「外部に公表したわけではないから問題ない」という理解は誤りです。対象会社名・買収価格・公表予定日・関係者名・取引履歴・メールやチャットのログ・営業秘密・個人情報をそのまま外部AIへ入力することは重大なリスクで、AIにインサイダー取引該当性や売買可否を最終判断させることもできません。

売買管理・ブラックアウト期間・知る前契約

上場会社・グループでは、役職員の自社株売買に事前届出・事前承認・売買禁止期間(ブラックアウト期間)が定められている場合があります。決算発表前、業績修正前、M&A・重要契約・不祥事の検討期間は特に注意が必要です。持株会・ストックオプション・知る前契約/計画も「常に安全」「確認不要」とはいえず、内容・作成時期・変更・裁量・社内手続・証拠化が問われます。売買の可否は現場で結論を出さず、法務・総務・IR・証券管理担当へ確認してください。

研修で扱うケース

スライドとケースワークブックでは、現場で迷いやすい次の場面を取り上げ、「売買してよいか」「家族に話してよいか」「取引を勧めてよいか」「誰に相談するか」を考えます。

  • 未公表の決算(業績悪化)を知り、発表前に自社株を売ろうとする
  • M&A検討を知り、対象会社株を家族名義で買おうとする
  • 取引先の未公表の業績下方修正を聞き、取引先株を売ろうとする
  • 関係者以外もいるチャットで対象会社名・買収価格・公表予定日を共有する
  • 未公表M&Aの分析のため、対象会社名や公表予定日を外部AIへ入力する

実務チェックリストの使い方

「未公表情報接触時チェックリスト」は、実際に未公表情報に接したときに手元で確認する運用を想定しています。情報が未公表か、どの会社に関係するか、上場会社等か、売買予定を止めたか、相談したかを順に確認します。疑いに気づいたときは「初動対応ツールキット」に、いつ・誰が・どの情報を知り、どの銘柄をいつ売買したか、情報伝達や家族名義の有無、保存した証拠を記録します。これらは自動判定の様式ではなく、社内の担当部署へ正確に相談・報告するための整理用フォーマットです。

自社で差し替える項目

本資料はそのまま使うものではなく、自社のルールを補ったうえで使うことを前提としています。少なくとも次の項目は自社の規程・運用に合わせて差し替えてください。

  • インサイダー取引防止規程、役職員株式売買管理規程、事前届出・承認フロー、ブラックアウト期間
  • 持株会・ストックオプション・役員報酬株式・知る前契約/計画の管理
  • 法人関係情報管理規程、重要事実・適時開示・公開買付け情報の管理フロー
  • 情報伝達・取引推奨防止ルール、SNS・生成AI利用ルール、内部通報規程
  • 監視委員会・金融庁・取引所対応時のエスカレーション基準

相談窓口は、架空の連絡先を記載せず、次の形式で自社の情報に置き換えてください。

【要自社記入:インサイダー取引防止・役職員売買管理に関する相談窓口】

ダウンロード(全9教材)

以下のリンクから、研修パッケージ(PowerPoint+Word教材8種、合計9点)をダウンロードできます。すべて編集可能です。自社の規程・窓口を補ったうえでご利用ください。

関連する実務プロンプト集

未公表情報に接したときの相談メモを、安全に整理する

未公表情報に接したときの事実整理、売買可否を相談する前のチェック項目の整理、情報共有範囲の棚卸し、役職員売買管理の相談メモ作成、研修後のチェックリスト整備や再発防止策のたたき台づくりに役立つ実務プロンプト集です。個別案件で生成AIを使う際は、未公表情報・対象会社名・銘柄名・M&A情報・決算情報・家族名・取引履歴・メールやチャットログ・個人情報・営業秘密をそのまま外部AIへ入力せず、匿名化・マスキングを行い、自社承認済み環境と人による確認を前提にしてください。

法務AIプロンプト集100選を見る

注意事項

本資料は、インサイダー取引防止に関する社内研修・社内検討のための一般的な教材であり、特定の取引や個別事案の適法性を判断・保証するものではありません。重要事実・公開買付け等事実への該当性、公表の有無、売買の可否、情報伝達・取引推奨への該当性は、具体的な事実関係や最新の法令・社内規程によって異なります。これらを現場や生成AIが最終判断することはできません。実際の運用にあたっては、必ず自社の規程を確認し、最新の法令・公的資料を踏まえ、法務・総務・IR・コンプライアンス・証券管理担当や必要に応じて外部専門家へご相談ください。本研修を受講するだけで、インサイダー取引防止体制が完全に整うわけではありません。法令・制度基準日は2026年6月18日です。

参考資料(一次資料・公的資料)

本資料の作成にあたっては、次の一次資料・公的資料を参照しています。資料の性質を区別して確認してください。

資料の区別について。金融商品取引法は「法律」、金融庁・証券取引等監視委員会のQ&Aや事例集は「行政当局の解釈・運用の参考」、日本取引所グループ・日本証券業協会の資料は「取引所・自主規制機関の整理」です。届出・承認・ブラックアウト期間・知る前計画の取扱いは「自社ルール」、本研修で推奨する記録・相談の運用は「推奨実務」にあたります。これらを混同せず、最終判断は社内の担当部署に委ねてください。

シリーズ「法務・総務のための社内研修資料20選」一覧

全20話の一覧を開く(第20回・最終回は本記事)
  1. コンプライアンス基礎研修資料|違反・事故・不正を見つけたときの初動対応
  2. 内部通報制度研修資料|全社員が知るべき通報方法と通報者保護
  3. 公益通報者保護法・内部通報窓口研修資料|受付・調査・秘密保持の実務
  4. パワハラ研修資料|業務指導との違いをケースで学ぶ
  5. セクハラ研修資料|職場・飲み会・SNSの境界事例
  6. 求職者等セクハラ研修資料|採用・インターン・OB・OG訪問の注意点
  7. カスタマーハラスメント研修資料|正当な苦情との違いと対応手順
  8. 人権研修資料|職場の差別・偏見・不適切発言をケースで学ぶ
  9. 個人情報保護研修資料|メール誤送信・持出し・漏えい時の初動
  10. 情報セキュリティ研修資料|標的型メール・パスワード・端末紛失
  11. 生成AI利用研修資料|機密情報・個人情報・著作権・誤情報のリスク
  12. SNS利用研修資料|私的投稿・職場撮影・炎上・情報漏えい
  13. 営業秘密・機密情報管理研修資料|持出し・転職・クラウド利用
  14. 接待・贈答・贈収賄防止研修資料|受けてよいもの・断るべきもの
  15. 利益相反研修資料|副業・親族会社・取引先との関係を判断する
  16. 独占禁止法研修資料|競合他社との情報交換・カルテル・入札談合
  17. 取適法研修資料|旧下請法との違いと発注担当者の禁止行為
  18. フリーランス法研修資料|取引条件・支払・就業環境整備の実務
  19. 契約書研修資料|締結権限・押印・電子契約で失敗しないための基礎
  20. インサイダー取引防止研修資料|重要事実・情報伝達・家族名義の取引第20回・最終回・本記事
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シリーズ最終回として

本記事は、全20回の「法務・総務のための社内研修資料20選」の最終回です。コンプライアンス基礎・内部通報からハラスメント、人権、情報管理、生成AI、独占禁止法、契約書まで、現場の行動に落とせる教材を積み重ねてきました。最終回のインサイダー取引防止は、これまで扱ってきた「情報」を株式等の売買・情報伝達・取引推奨という形で個人的に使ってしまうリスクに焦点を当てています。未公表で重要そうな情報を知ったら、売買しない・伝えない・勧めない・消さない・相談する——この5原則を全社で共有することが、シリーズ全体の締めくくりです。各回の資料は、自社の規程と最新の法令・公的資料を補いながら、継続的にアップデートしてご活用ください。

業務委託のご相談

社内研修資料作成のご相談について

Legal GPTでは、企業法務・コンプライアンス分野の社内研修資料や確認テスト、講師用台本、チェックリスト等の作成に関するご相談を承っています。法務・総務・人事・コンプライアンスのご担当者が、社内でそのまま展開しやすい資料一式の制作を支援します。

作成をご相談いただける成果物
  • 研修用スライド
  • 講師用台本
  • 受講者向けハンドブック
  • 確認テスト
  • 解答・解説
  • ケーススタディ
  • 社内向けチェックリスト
  • FAQ
対応テーマの例
  • コンプライアンス研修
  • 個人情報保護研修
  • 情報セキュリティ研修
  • ハラスメント研修
  • 下請法・フリーランス法研修
  • 内部通報研修
  • インサイダー取引防止研修
  • 契約締結権限・稟議フロー研修
  • 景品表示法・広告表示研修

本サービスは、社内研修・社内説明用資料の作成および情報の一次整理を行うものであり、弁護士業務、法律相談、紛争対応、交渉代理、個別案件に関する法的意見の提供、契約書レビュー代行を目的とするものではありません。個別の法的判断が必要な場合は、弁護士その他の専門家にご相談ください。

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